見出し画像

放課後にリアルな"働く"を感じられる場

働く大人と子どもが繋がり一緒に”育む”場があったら

「にゃー🐈」という”電子音”が響くとトースターのタイマーが切れて、コワーキングスペース中にふわりと漂う焼きたてパンの香り。今日は行きつけのイタリアンレストランからランチBOXをテイクアウトして、自家製パンだけ焼き直し。コワーキングスペースの利用者に”プログラミング愛好家”がいたら「scratchでトースターを操作する」なんてことも日常になる。

画像1

こちらのトースターは月に2回開催されるワークショップにも登場。子どもたちは、操作スイッチのない(なぜなら動かすには、プログラミングツールのscratchが必要だから!)トースターに大興奮。ここでは、大人が持ち込む電子機器が子どもたちを刺激してくれます。

画像2

遊びゴコロたっぷりの建築家が身近にいたら。ある日、本物そっくりの模型が完成して、実際のレイアウトまでバージョンアップさせてしまったり。カフェみたいな本棚に、通りがかる人たちが釘付けになり、そのまま本を借りたくなってご入店される方もしばしば。

画像3

画像4

コワーキング利用者に獣医さんがいたら。「これは猫の臓器ですよ!」と大型ディスプレイで見せてくれる「内臓のイラスト」達にちょっぴりドキドキしてしまうのだけど、室内のメダカのことも、自宅で飼っているペットのことも相談したくなってしまうし、彼女と話すナショジオの動物の話題もライブラリーにある「みみず」の本の話もやっぱり面白いし、子どもも引き込まれてしまうのですよね。
そういえば、在宅勤務期間中に、仕事上でアウトドア料理の写真撮影が必要…という利用者さんがいて、石蔵メンバーでサポートしましたね。自宅から徒歩数分でできるアウトドア撮影…!

画像5

身近に画家がいればガラス窓だって彩鮮やかになるし、図書館司書のワーキングマザーがライブラリースペースに関わり、看護師の知見も、近所の高校生のアイディアも、なんだってこの場の運営に取り込まれていきます。地方出身者がいれば地域情報がさりげなく置かれ、日本のどこかに思いが寄せられる。外資系企業勤務であれば海外の話題も、職種が異なれば、プロフェッショナルなスキルを少しずつ、プロボノメンバーとしてもおこぼれをいただき、ここの運営に役立てられています。

お昼が過ぎて子どもたちの下校が始まる頃、石蔵秘密基地の1Fには放課後の子どもたちが集まり始めて、コワーキングスペースの2Fにもその賑やかさが伝わってきます。石蔵秘密基地の1Fは曜日別に放課後のキッズ向けの講座が開設されています。

曜日別の講座はHPのTOPカレンダーから↓

と、思ったら、トントンと静かに階段を駆け上る音がして、小学生が1人帰宅。「宿題やるので、音楽止めていいですか?」の一声で、さっきまで心地よく流れていたradiogardenの海外ラジオは一時中断。むしろ大人の方が妙な緊張感。

夕方、近隣の農園から野菜が届いたら、野菜販売が始まります(現在は予約販売のみ)。PayPayの使い方もうまくなりましたよ。

画像6


日が傾いて、そろそろ今日も終業時刻。帰り道にスーパーに寄ったり、保育園にお迎えに行ったり。各々が自分のおうち時間に戻っていきます。

先生でも親でもない、大人と子どもの関わり方

普段、小学生が関わる"オトナ"は意外にも少ないように思います。家族である両親の他に、学校や学童保育の先生たち。でも「保育」という仕事として子どもたちに関わるのではなく、ちょっと違った目線で「育む」ことに関心を持つ大人たちが接点を持てたらと思うのです。コロナのおかげで在宅ワークも定着しつつある中、当たり前のように"働く”大人たちが身近にいたら。ご自身の「仕事」で日々得られる何かを、ムリなく自然体で次の世代に提供してもらえたら。「教え込まれる」より、ずっと自然に、ずっと興味深く、子どもたちに影響を与えてくれるはずだと思っています。

もし、こんな居場所に関心を持っていただけたら、ぜひ遊びにいたしてくださいね。だれかの共感のおかげで、今日も石蔵秘密基地は成り立っています。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?