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小型犬に多い、膝蓋骨脱臼って知ってますか?
おはようございます。はたま犬猫病院です。
風が、だいぶん涼しくなって秋っぽくなってきたお散歩シーズンの今日この頃。お散歩中に、わんちゃんが後ろ足を後ろに蹴り出してる姿を見ることとかありませんか?
それ、脱臼癖があるのかもしれません💡
こんな感じで、プラーンしたり後に蹴り出したりも。
「膝蓋骨内方脱臼」っていう病気かもしれません。
「膝蓋骨内方脱臼」は主に小型犬に見られる病気です。膝の伸展機構である、大腿四頭筋・膝蓋骨・膝蓋靭帯・脛骨粗面の配列が不正になることで発生します。
診断方法:触診・レントゲン検査により診断します。
症状の程度により4段階で評価します。
グレード1:手で膝蓋骨を脱臼させることができるが放すと自然に元に戻る
グレード2:膝蓋骨は自然に脱臼しているが、手で戻すことができる。
グレード3:膝蓋骨はほぼ脱臼したままで、手で戻してもすぐに脱臼する。
グレード4:膝蓋骨は常に脱臼したままで、元の位置に戻せない。
こんな感じでグレード分けされています。
ただ、グレード3の子はあまり痛みを感じてなかったりすることもあるんです。なので、グレードと痛みが相関するかというとそうではないんです。
たまに脱臼するグレード1の子のほうが、上のグレードの子よりも痛みを表現することは多いです。
この写真は、グレード1の子だったのですが、足を挙上することが多かったので手術した子の大腿骨の溝の写真です。
骨にヒビが入っていますよね。脱臼を繰り返すことにより、ヒビが入ってしまって、痛みの原因になってしまうんです。
治療法
消炎鎮痛剤による内科療法で一時的に痛みを緩和する「保存療法」と外科手術による「根本治療」があります。
症状やグレード、臨床経過などによって手術方法が変わってきます。
もしも、お散歩中に気になる足の運びが見られる様なら、病院でみてもらいましょうね。