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【商工会青年部×リドム】空き店舗活用事業

空き家、増えてますね。
空き店舗、増えてますね。
どうも、ぼくです。

本日は、まさに今手掛けている空き店舗の改装事業についてご紹介いたします。


前提として…

まず、大前提に僕が思う空き家・空き店舗への考え方を軽くお伝えできればと思います。

空き家、空き店舗に対する考え方

(最初から他力本願みたいになっちゃいますが)
これは僕が語るよりも僕が大いに共感を抱いた記事を引用した方が早いと思うので、そちらを共有させていただきます。

こちらの記事を読んで、赤べこのように「うんうん」と頷くことしかできませんでした。

上記の記事にもある通り、僕もこの空き家問題は地方行政だけで解決できる問題ではないと思っています。

つまり、越前町役場の職員さん相手に「空き家対策せなあかんやろー!」と投げてしまうのは、無責任以外の何物でもないわけです。

そもそも、問題・案件が発生 → 誰かに「やっといて〜」はダメだろと声を大にして言いたい!!!
※この話もたくさん議論させていただきたいポイントなので、別途記事を書くまで取っておこうかと思います。

事業構想

ということで、僕も実際にこの問題にメスをいれるべく、拙いながらも進めている計画があるので、今回はそちらをご紹介しながら色々と考えていることを残していこうと思います。

事業の対象

まず対象ですが、今回、越前町商工会青年部が主導の事業ということもあり『空き店舗』をターゲットに探しました。

色々と候補を見た結果、僕たちが求めている条件にピッタリだったところがここです!

みんな大好き、旧「たんぽぽ」さん

旧朝日町民であれば、ほぼ知らない人はいないような、大判焼きなどの軽食系を販売してる売店「たんぽぽ」さんです!!

2025年1月現在で、まだ絶賛調整中の段階のため、あくまで「計画」です。
確定次第、また広くお伝えできればと思います。

きっと読者の方の中にもご利用されておられた方もいらっしゃるかと思います。(町外・県外の皆様、ローカルネタでごめんなさい!)

僕も、ソフトクリームとかたこ焼き、シェイク、大判焼き(今川焼とも呼ばれるやつ)を買いに、ちょこちょこちょこちょこちょこちょこと通っていました…。(ほぼ常連)

廃業されてしまったのが、本当に惜しまれている店舗です。

事業コンセプト

(ちょっと話がそれちゃいますが、)
現在、越前町では新たな地域交流施設(地域住民の交流を目的とする施設)が建設中です。

こちらの施設内の一角として、「チャレンジカフェ」というカフェスペースが設けられています。

地域交流施設の図面(暫定)

「カフェ営業をしてみたけど、店舗を自分で抱えるのはハードルが高いし…」という方向けに、『まずは越前町の施設の一角を使って、気軽に始めてみませんか?』というような構想で計画されているみたいです。
(若干ニュアンスが違ったら良くないので、詳しい内容は、越前町の企画振興課をお訪ねください…!)

僕もこういうチャレンジ出店みたいな形式は起業のハードルが下がっていいな〜と思いますし、大賛成です。

しかし、自治体の施設である以上、「週末の朝一だけの営業でいいんだよな〜」とか「深夜にも営業してみたい」といった、ニッチな需要・要望はまだまだ叶えにくいんですよね…。

〜営業許可について1〜
僕自身飲食系の店舗を経営していることもあり、聞いたことがあるのですが、たしか現行の制度では、新築の厨房あたり1つの営業許可しか取得できなかったと思います。(※詳しくは保健所にご確認ください。)

なので、たとえば月曜はコーヒー屋さん、火曜はアイスクリーム屋さん、水曜はパン屋さんが営業するってのは、現行の基準では厳しいのかなーとか思っています。

寺坂大地コラム

そこで、ぐるっと話が戻りまして、今計画を進めている「旧たんぽぽ(便宜上、「たんぽぽ2」とでも呼びましょうか。笑)」では、以下のようなことも実現可能です。

  • 1時間からの利用が可能!

  • 深夜や早朝の営業も可能!

  • もともと、「アイスクリーム製造業」「飲食業」「製菓(パン製造も含む)業」を取得していた店舗のため、様々な営業が実現可能(見込み)に!(※コラム参照)

〜営業許可について2〜
先程の営業許可の話と違う!!!と怒られそうですが、僕も最初「ええーー!?」って思いました。

どうやら、当時は一つの厨房で、複数の営業許可が取得できたみたいですね。

そもそも、営業許可のような条例などは、時代に応じて変化しています。
変化した結果、現在施行されている条例ではNGとなった規則がある場合、その規則を全店舗に適用してしまうと、昔の基準で建てられている店舗などが『不要な建て替え』などを強いられることにもなってしまいます。(当時は許可を得て出店してますから。)

そうなると、規則のせいで倒産する店舗なども続出してしまうため、公平性を保つ目的でも、歴の長い店舗には一種の「猶予」のような特例が付いている場合があります。
(「建ぺい率の基準のせいで、昔と同じような家の立地はできない」みたいな話に近いですかね?)

(※こちらも詳しくは保健所にご確認ください。)

寺坂大地コラム

もちろん、自由度が高い分様々なリスクが発生する可能性があるため、規約はしっかりと作り込まないといけないとは思っています。(特に食中毒。こわい。)

しかし、より多くの方、より色んな方に、低いハードルでチャレンジしていたけるという点で、民間ならではの良さが活かせればなーと妄想しています。

いつから?

現在の計画では、年度内、つまり2025年3月いっぱいを目標に計画を進めています。(というより、商工会青年部で決算報告の都合上、その期間内には完成させないといけないという裏事情があったりします。)

ですので、2025年4月ごろから利用者の方とお話して、開店準備を進めていく流れになるかと思います。

なぜ「たんぽぽ」にしたのか

この辺から、僕が空き家・空き店舗の利活用を行う上での、考え方や方針みたいなものを少しお伝えできればと思います。

今回の件に関して、着眼点として大きく4つの点ほどあります。

  1. 立地上、「露出度」が高いこと

  2. 昔からのお店という「高い認知度」があること

  3. 気軽に始められる規模感であること

  4. 提供者自身も使える環境であること

順を追っていきましょう。

①立地上、「露出度」が高いこと

端的にいうと、僕はこの店舗の立地は「非常に良い立地」だと思っています。

これは、うちのリドムのメンバーが調査した情報なのですが、実は「たんぽぽ」の周辺の交通量って、福井市内のスターバックス前とほぼ同じ規模なんです。(H27交通量調査を参照)

調査時の報告資料

天下のスタバ様が店を構える場所と、ほぼ同等(交通量は)ということなので、そりゃ大丈夫でしょう!と。(もっと詳細な調査など肝心な検証は他力本願になってます。←)

ということなので、ここで集客効果を検証したり、起業にむけてスタートアップ!と考えている方にはピッタリ。

とりあえず「なんかできてるなー」と多くの方に知ってもらえるだけでも、そのビハインドはかなり大きいと思います。

②昔からのお店という「高い認知度」があること

僕自身、「たんぽぽ」がなくなったのは非常にショックでしたし、「なくなってさみしい」という声は多く聞くような気がしています。

なので、やることにしました。(←まさかの感情論。)

いえいえ…、この「感情」って重要なことだと僕は思っています。

先ほど述べたように、僕が子どもにこのお店で色々とお買い物したことは、今でも鮮明に覚えています。
おそらく逆に「買ったことない」という方はあまりいないと思っています。

つまり、「認知度」が異常に高いわけです。

その認知度の裏には、「役場が近かったこと」や「町内で主要なスーパーが近かったこと」、「銀行が近かったこと」など、町民の生活の近くにあったという背景があるのかなーと思っています。

こういう「思い出」や「愛着」という"懐かしさ"というものが、すごく重要な要素だと思っています。

僕自身、幼少期に通ったお店って、成長してからはものすごくノスタルジーを掻き立てられます。(エモいというのかな?)

懐かしさを通り越して古式ゆかしい・・・

これって、その人が住んでいた『地元』にしかないんです。
つまり、その店でないといけない理由になるんです。

こうした「行きたくなるきっかけ」があるのとないのでは、雲泥の差じゃないかなーと思っています。。

③気軽に始められる規模感であること

先に、この効果の話から始めますが…。

これは商工会(青年部)にとってのメリットにもなりますが、単純にこの店舗を利用してくれる人が増えれば、一定の割合でそこから自分の店舗を持つ人が増えるはずなので、「商業に携わる人」との接点の増加に繋がります。

そのきっかけを手掛けているのが、商工会であり、当初から良いコミュニケーションが築けていれば、入会に繋げるというのも決して難しい話ではないと思います。

なので、「これなら自分でもできるかな?」と思ってもらうこと自体が、この事業においても・商工会においても重要なのです。

〜商工会青年部の実情〜
今や、越前町商工会青年部は絶滅の危機に瀕しているといっても過言ではありません。(これは僕の主観ですが、このままではあと10年経たずに商工会青年部は滅びると思っています。)

これまでは「商工会入らない?」と後継者やその候補の方に声をかけて回って成り立っていましたが、もはやそういう人が地方にはいなくなってきてるのです。(空洞化ってやつ)

という背景から、こういった促進事業を行い、飲食業や食品製造業に興味のある人材をバンバン育てていこうという計画を企てているわけですね。

寺坂大地コラム

と、いうこともあり、単純にオペレーションコスト(人的コスト)のかからない、たんぽぽのような「比較的小さい規模のチャレンジ環境」が重要だという話でした。

④提供者自身も使える環境であること

当たり前の話ですが、越前町商工会青年部が事業の主体であるため、この店舗の優先的に使う権利を有します。

で、この商工会朝日支所の事務所(青年部の担当をしてくれている職員さんが所属している支所)は、2025年1月現在は「たんぽぽ」の隣なのです。

そうなんです。なにかに使おうと思えば、すぐ使えるわけですね!

つまり、「借り手がいなくて、使い道がない」みたいな事態には陥りにくいというメリットがあるわけです。

今後、たとえばここで売り出すご当地グルメ的なアイテムを開発したり、それを打ち出すイベントを開催したりなど、さまざまな事業展開に結びつけることが可能になります。

また、周囲に店舗(商工会メンバー含む)なども多く、役場も目の前にあることから、様々な企画等の起点にできるという意味でも、この立地は非常に好都合なわけです。
(地元の小中高校や婦人会、商工女性部、区や壮年会なども巻き込みやすいですね!)

まとめ

というわけで、闇雲な「空き店舗活用」ではないということが分かっていただけたかと思います。(あくまでまだ計画ですが…。)

繰り返しになりますが、空き店舗を利活用するのは目的じゃありません
町、住民、団体、事業者、多方面の利益につながると良いな〜と思い設計したプランであり、手段のひとつです。

関係人口を増やすという目標にとってみても、良いことが多いのでは・・・!?

今後、この手に入れた手段、道具をうまく使いこなしていくためにも、官民連携して大きな動きにしていきたいと思います・・・!

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