鳥居清長の名品と畑江麻里の初心者でも楽しめる浮世絵講座について
こちらの浮世絵は、緊急事態宣言の前に、
サントリー美術館で開催中の展覧会「ミネアポリス美術館 日本絵画の名品」で2度もじっくり観てしまった
鳥居清長《四條河原夕涼躰》天明4年(1784)大判錦絵三枚続
清長の名品の多くは海外の美術館にあり、日本の美術館ではあまり観られない…また、書籍や図録などで見るとその色が褪せてしまっている作品も多く、当日摺ったばかりの状態を想像するのが難しかったりします。。
しかし、このサントリー美術館で展示されている清長の作品は、退色しやすい紫の色もしっかり残っているし、彫摺の状態もよく、なんといっても色が非常に鮮やか✨
当日摺り上がったばかりの清長作品を想像することができます✨
また、この大判三枚続の紙にに八頭身のプロポーションの美人群像がいきいきと描かれていて、目が釘付けになってしまいました!
※浮世絵版画の紙の大きさは、清長の八頭身美人が描かれる頃にそれまでの中判サイズから大判サイズに変わります。(この展覧会には、清長作品のすぐ近くに春信作品があるのですが、春信の頃は中判サイズなので、その紙の大きさの違いがわかりますっ)
美人の配置も巧みに計算されていて、ここに線を引いたら、三角形構図になるかなとか色々考えながら観るのも楽しいっ。
ちなみに、この三枚続の浮世絵は、こちらの一枚単独で見てもおかしくないような構図にもなっています!
この八頭身美人を描いた鳥居清長のことを、アメリカの美術史家・フェノロサは非常に高く評価していることもあり、その理由についても今密かに研究したりしています♪
(フェノロサの記述や資料は、5年くらい前にフェノロサ学会で研究発表する際にも色々集めたりしました…)
※初めてフェノロサ学会で研究発表した論文は、コチラ
いま清長研究もしているので、江戸時代の当日の状態がわかるこの作品を自分の高精細カメラで細部まで撮りたい…!と二度目にカメラを持って行ったのですが(この展覧会に出品されている作品は全て撮影OK)、さぁ撮ろうとシャッター押した瞬間、SDカードの不具合で1枚も撮れなかったという…あまりにも悔しい思いをしたので、緊急事態宣言が終わったら、また展覧会を観に行ってきたいと思います!
【お知らせ】
◆2021年5月30日(日)予定
「畑江麻里の初心者でも楽しめる浮世絵講座」
延期や中止も考えていましたが、参加者希望の方々から楽しみにしているとのご連絡を多数頂き、このまま区の要請が出なければ徹底的に人数制限をして(120名入る会場に20名程度)開催したいなと思っています。
コロナの感染状況をみて、5月上旬に開催するか決めたいと思います!
※参加希望者には、来月はじめにプログラムをお送りしたいと思います。
参加ご希望の方は、Instagramの@hataetti のDMもしくは、コチラ迄ご連絡ください〜♪
前回の「畑江麻里の初心者でも楽しめる浮世絵講座」は、コチラにアップしました!