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風を感じる町づくり

こんにちは、コーイチです。
 今回は、島根県出雲市西海岸に「訪れたくなる町」「働きたくなる町」「暮らしたくなる町」を目指してスタートした地方創生プロジェクトの「WINDY FARM ATMOSPHERE」が今年の5月1日に開業しましたので、そちらの施設を見ていき、今後の地方創生について考えたいと思います。

1.食から始まる日本創再生

(出典:GOLGON 66 youtubeより)

 「八雲立つ出雲」の如く、美しく雲がわき出る姿から名付けられたといわれる島根県出雲市。
 市内の東部にはしじみで有名な宍道湖(しんじこ)、西部には神西湖(じんざいこ)があり、海、山、平野、川、湖と多彩な自然に恵まれた地域で、出雲大社、須佐神社はじめとする多くの歴史的・文化的遺産を有しています。 
 また、出雲古事記には出雲を舞台とする神話が数多く残され、旧暦10月には全国の神様を迎える神事、「神在祭」が行われます。

 その自然の断崖が残る出雲市最西端の町、多伎町きららビーチ海岸沿いに「WINDY FARM ATMOSPHERE」が誕生しました。
 施設の名称は、「風の鼓動」を感じたり、明るい気持ちをのせ運んでくる「そよ風」や進む方向をそっと後押ししてくれる「追い風」、また、「風のように」軽やかでしなやかな発想で生きる時代にも繋がるという意味があります。

 2023年5月、まちづくりの第1期として185席の大型レストランとわずか8室のホテル、ハンバーガーやご当地食材のアイスを販売するパーキングエリア&物販店が開業しました。
 今後は、地域の特性を最大限に生かしながら飲食店やショップ、レジャー施設等の店舗・施設を需実させていく予定ということです。
 第2期は住居および農業支援や自立型エネルギーシステムの導入等により、地産地消・自給自足のビレッジ型エリア開発を推進していくとのことです。
 より多くの人々が楽しく豊かに暮らせるコミューンを目指して、「食から始まる日本創再生」をVISIONにかかげ、「食」を通して出雲、島根の良さを再認識し、持続可能な循環型社会の実現に貢献することを目指しています。

2.新たな町づくり

(出典:PR TIMES TV youtubeより)
 
 このプロジェクトは、SBIホールディングスや島根銀行などが約10億円を出資して、新たな町づくりに乗り出すことになり、以前紹介した淡路島の「Frogs Farm」を手掛けた「バルニバービ」が行いました。

 「バルニバービ」は、現在、東京や大阪などで約100施設の飲食店を展開しており、「バッドロケーション戦略」という手法で、駅から離れた飲食店が敬遠しそうな場所に次々と出店し、繁盛店を生み出してきました。
 「Frogs Farm」開業後は、近隣に移住してくる人も増加し、不動産価格にも変化が表れ、良いところで1.3倍~1.5倍上昇したということです。

 「バルニバービ」が手がけるのは、飲食店の運営だけではなく、飲食を通じて開発エリアの不動産価値を高めて、土地の売却や賃貸物件の管理なども手がけています。

 「バルニバービ」の佐藤会長は、「飲食業というコンテンツにより、エリアや建物や、スポットの価値を上げていけると理解して、この事業に取り組んでいる。結果としては都心より利益が出る構造になっている」と述べています。
 また、今回の「WINDY FARM ATMOSPHERE」以外に、このようなプロジェクトを今後、北海道や東北、四国などで全国に5カ所ほど展開する計画ということです。

3.施設構成

(出典:ちゃんねるテレポート山陰 youtubeより)

 「WINDY FARM ATMOSPHERE」では、訪れる人たちが「瞬間・時間・一日」それぞれの「とき」を豊かに過ごしながら、ここでしか味わうことのできない島根の「食」の魅力に触れることができます。

(出典:公式HPより)

 〇IZUMO HOTEL THE CLIFF

(出典:公式HPより)

  太陽・波・風の鼓動に溶け込むプライベートCAVE
 (洞窟)からなる「IZUMO HOTEL THE CLIFF」は、自然
  一体型ホテルです。
   わずか8室のみのホテルですが、まるで洞窟の中に客室
  があるような、ユニークなスタイルが特長で、全室ジャ
  グジー付きのテラスがあり、波の音を聴きながら、海と
  空のパノラマビューを楽しめます。
   完全貸切制プライベートサウナもあり、家族や仲間、
  大切な人と一緒にサウナも楽しめます。

 〇GARB CLIFF TERRACE IZUMO

(出典:公式HPより)

   宿泊者の朝夕食は、全長40mのカウンターを配する185
  席の大型レストラン「GARB CLIFF TERRACE IZUMO
  で用意されます。
   地元の食材をたっぷり使ったディナーや島根ならでは
  の朝ごはんが味わえます。
   島根県の食材と自慢の薪火料理をジャンルにとらわれ
  ない自由な発想のメニューで提供する大型レストラン&
  カフェとなります。
   レストランのテラスはオーシャンビューで、解放感が
  あり、海風を感じながら心地よい食事を楽しめます。

 〇出雲・湖陵PA

(出典:cartune.meより)

  「出雲・湖陵PA(パーキングエリア)」には観光客のみ
  ならず地域の方々が気軽に立ち寄れる店舗として、個性
  的な店がそろっています。
   しまね和牛を使ったグルメバーガーが味わえる「出雲
  湖陵クリフバーガー
」や、出雲の食材を使ったアイスク
  リーム8種類が楽しめる「クリフエンド アイスクリー
  ム
」、キッチンカーラーメン「中華そば 出雲いのうえ」 
  などがあり、島根の食を心置きなく味わえます。
   また、気軽に立ち寄れるお土産ショップもあります。
   フォトスポットとして外せないと言われているのが、 
  「出雲・風のブランコ」です。
   さえぎるものが何もない海沿いにブランコがあり、
  青空へと飛び出すような爽快感を味わえます。

(出典:kurashi-karu.comより)

4.最後に

(出典:しまねっこCH youtubeより) 

 「バルニバービ」が取り組む「食から始まる地方創再生」は、異常気象、少子高齢化、子供たちの貧困、低下する食料自給率、国際紛争に起因する食料・燃料確保への懸念など、日本が抱えている社会課題に真摯に向き合い、「食べること」を起点として解決する道筋を地元と一体となり展開していくことを掲げています。

 地方創生とは、2014年に政府が地方の活性化を目指して立ち上げた政策で、地方創生を進めるための組織「まち・ひと・しごと創生本部」が設置され、そこで話し合われた具体的な方針が、「まち・ひと・しごと創生基本方針」として毎年発表されるようになりました。
 これは、日本全体の人口が減っていることが大きく関係しており、政府は、都心一極集中を是正し、それぞれの地域で住みやすい環境を確保することで、日本全体の活力を維持しようという試みです。

 地方独特の魅力的な施設が出来れば、人は集まり、その施設を中心として、周りにも新たな施設が出来、街は賑わいを取り戻せると思いますが、単体の施設だけでは限界があると思います。
 地方行政と地域住民、国、観光業界、マスメディア等がもっと協力していき、移住や旅行を推進し、盛り上げていくことが必要かと思います。
 尚、地方の施設にとっての最大の課題は、ウィークデイの集客かと思います。
 話題性の高い施設が出来れば、開業当初は集客も可能ですが、長期的集客には、周辺含めた魅力の向上が必須で、
安定的な集客を保持するのは、時間がかかります。
 そのため、今後の地方創生の施設は、ウィークデイの集客が少なくても成立する事業であったり、二毛作的な事業、行政、民間で力を合わせた新しい観光的スポットの構築などを考慮しないと長期的繁栄は困難かと思います。

 今後は、官民協力したそのようなプロジェクトが出来ていくことを楽しみにしております

  今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。
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KOH
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