最高のセッションへの招待状
XIIX配信ライブ「4th FLOOR」
4人での幕開け。曲をやっているのに美しすぎて向かい合って楽しんでいる様子からセッションのように思える。実際、メンバー紹介のパートはセッションのようにソロを回していく姿が印象的であった。名前のテロップの出し方が格好いい。
彼らには夜が良く似合う。あの演奏をしていたのは、バー、あるいは秘密基地かのどちらかだと思う。
斎藤、須藤の二人が楽器を下す。
別室へ向かう。斎藤のハンドカメラにより「こっちこっち」と合図する須藤が映し出される。内緒のセッションの特等席に招かれる。
ルーパーを使って遊ぶように音楽を奏でる。
ギターとベースの音のみで構成される楽曲が、さながら少年二人の遊びのようであり、しかしその技術は他を寄せ付けない一級品。
悪だくみのようで美しい。語彙力を返せ?
アコースティックアレンジを加えられたE△7。変調され、ベースのグルーブも歌い方も変わる。惚れ惚れしてしまう。御伽噺の悪い魔女の研究室にでも閉じ込められたかのような、魔女の手下に惚れてしまったような心地。
そして魔女の手下が仲間のもとへ戻ると、世界は変わっていた。
斎藤の脳内を表すかのように、DJ HIRORONが加わった5人で蛍光灯のようなライトが光り輝いている中で演奏する。獣のような激しい曲で荒々しく心を掻きむしってゆくのに、なぜおまえは美しい?荒ぶりながら大きなうねりを体内に生み出しながらも、音楽が乱れることはない。何故そんなことができる。何故生まれてくる「それ」をそこまで美しく制御できる。XIIXというバンド、君たちは一体何者なのだ。虜になってしまったじゃないか。
うねりを生み出すこの配信を「ライブ」と称して良いのか私にはわからない。
ライブとは一体何なのか。
彼らの行っていたそれは、どこまでもセッションと呼ぶにふさわしいものであるように感じた。
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