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トロンボーン、やりたかったな。

私は背が小さい。150センチと2ミリ。

調子がいい日は(何の?)2、3ミリくらい大きくなるけれど。

150センチを超えたことはないんです。

幼稚園も小学校も、中学も高校も、背の順では「一番前」でした。

「前ならえ」では、手を腰にあてるスタイル。

”背の低い人あるある”だと思いますが、自分自身では「自分が背が低い」とあまり思わないんですよね。

不自由なことなんて、ほとんどありませんから。

電車に乗るときは、入口近くの棒につかまればいいだけだし。高い位置にあるつり革なんて、そもそも視界に入らないし。

でも、「もっと背が高かったらよかったのに」と強く思ったことは何度かあります。

それは小学校4年生のとき。

クラブ活動が始まり、私は「金管バンドクラブ」に入部しました。

トロンボーンがやりたかったからです。

トロンボーンを演奏するときの、手をシュッシュッとスライドするのがかっこよくて。

しかし、背が小さい私は腕のリーチが足りず、トロンボーンを担当することはできませんでした。

あの時は悔しかったな。「あなたは不適合」みたいな扱いをされて、はずかしかった。

もっと背が高かったらよかったのに、腕が長かったらよかったのに。

トランペットや小太鼓、いろんな楽器を担当しましたが結局、トロンボーンにさわることのないままクラブ活動を終えました。

今でも、吹奏楽部やオーケストラなどをテレビや動画で見かけると、ついついトロンボーンに目がいってしまいます。

一度も演奏したことのないトロンボーン。あの腕のスライドだけで音を切り替えるんだよなぁ。すごい。

トロンボーンそのものに罪は全くないのですが、トロンボーンを見るとあの時の苦い思い出が呼び起されてしまうのです。ごめんよ。




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