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箱根ラリック美術館の展示作品など

※この記事はHASUNAのPodcast番組「Gemstone Journey 宝石と旅に出よう」2025年1月29日配信分の要約です。


ラリック美術館の魅力:芸術と革新の100年箱根にあるラリック美術館は、20世紀を代表するガラス工芸家ルネ・ラリックの作品を堪能できる素晴らしい場所です。今週も先週に引き続き、当ブランドHASUNAの代表である白木夏子が最近訪れた際の感想と、美術館の見どころをご紹介します。

ラリックの革新性

ラリックは1907年、香水瓶のデザインに革命を起こしました。それまでの単なる容器としての機能しかない形から、芸術作品としての価値を持つ香水瓶、使い終わったあとも飾っておきたくなる程美しい作品へと変化させたのです。美しい浮き彫り模様と独特の半透明ガラスを使用し、すずらんや鳥のような自然をモチーフにしたデザインが特徴的でした。

オリエント急行とラリック

1929年、ラリックはオリエント急行の食堂車の内装デザインを手掛けます。天井や壁画のガラスパネル、照明器具などもすべてラリックが統一し、植物や鳥のモチーフを用いた洗練されたデザインを施しました。現在、美術館のカフェでは実際に使用されていた車両を見ることができ、その中でアフタヌーンティーを楽しむこともできます。

ラリックのカーマスコット

また、ラリックはその他にも多くのカーマスコット(当時車のボンネットの鼻先に取り付ける装飾のこと)を制作しました。美しくダイナミックなデザインが特徴で、特に勝利の女神という作品は美しい女性像が力強く表現されていました。

美術館の見どころ

ラリック美術館は、建築時から自然を巧みに取り入れた展示空間が特徴です。作品は時代順に展示されており、ラリックの芸術的発展を体感できます。ガラス彫刻作品やジュエリーのコーナーが充実しており、アールヌーヴォー時代の珍しいデザイン作品も見ることができます。

ラリックの現代的意義

ラリックの作品は、100年以上経った今でも新鮮で魅力的です。自然への深い洞察力とそれを表現する技術は、現代のデザイナーにも大きな刺激を与えています。機能性と美しさを両立させるアプローチは、サステナブルなデザインが求められる現代にも通じるものがあると感じました。

おわりに

ラリック美術館は、芸術と革新の歴史を体感できる素晴らしい場所です。ゆっくりと作品を鑑賞できる静かな環境も魅力の一つです。また、充実したミュージアムショップも見逃せません。ラリックの多彩な世界から、美しさの本質とそれを表現する技術の重要性を再認識できることでしょう。皆様もぜひ機会があれば訪れてみてください!