【鈴木商会】リサイクル業界が、若者たちの社会の入口に。
ハッシャダイソーシャルは、全国の高校・少年院等、毎年140校以上でキャリア教育を提供する社団法人です。わたしたちの「全ての若者が自分の人生を自分で選択できる未来」のための活動は、すべてサポーター企業さまや個人サポーターさまの寄付で成り立っています。
今回のnoteは、サポーター企業さまインタビュー第5弾!この企画は、ハッシャダイソーシャルを応援してくださる企業の社長さんに日々の想いを存分にぶつけていただく企画です。
今回インタビューを受けてくださった方は、株式会社鈴木商会の代表取締役社長 駒谷 僚さん。金属のスクラップの収集・加工・輸出をメインを行う鈴木商会さんは、昨年度からハッシャダイソーシャルの活動を応援してくださり、今年度もサポーターを継続してくださっています。
▼株式会社鈴木商会さまの紹介動画はこちらから!
動画の中で「活躍できる場所を見出しにくい若者たち(引きこもりなど)のチャンスを一緒に広げたい」と語る駒谷さん。なぜ駒谷さんは、若者たちに対して強い想いを持っているのでしょうか。今回のnoteでは、その言葉の裏側に迫ります。
引きこもりの若者たちにリサイクル業界ができること。
三浦宗一郎(ハッシャダイソーシャル理事、以下三浦):動画の中で「活躍できる場所を見出しにくい若者たち(引きこもりなど)のチャンスを一緒に広げたい」と駒谷さんがとおっしゃっていたのが印象的でした。率直になぜそう思ったのですか?
駒谷さん:引きこもりなどの若者が増えている現状で、今のわたしたちが最大限にできること、それがハッシャダイソーシャルに出会う若者たちに、わたしたちの仕事を知ってもらうことだと思ったんです。
僕は、引きこもりのように一度自分の殻に閉じこもった若者たちにも、仕事を通じてさまざまな感情を経験してほしいなと思っています。「現状に満足したくない」「更にステップアップしたい」など、仕事をしていると達成感や向上心など色々な気持ちに出会うと思うんです。この経験を通して、もう一度自分の可能性を信じて社会に踏み出す若者が、少しでも増えてくれたら嬉しいです。
そうは言っても一度自分の殻に閉じこもった若者たちが、いきなり接客やサービスの仕事をするのはハードルが高いのではないかと考えました。リサイクル業界には、今の能力関係なく活躍できる仕事があります。これらの仕事を、選択肢のひとつとして知ってもらい、一人でも多くの若者たちにとって社会の入口になったら良いなと思っています。
三浦:引きこもりの若者たちが、社会に出ていく第一歩に・・・。学校の中で自分の居場所を見つけられず、ニートになる若者や自らの命を絶つような若者が増えている今、新しい選択肢を届け続けることは重要だと思います。
実際、僕らがキャリアプログラムを届ける若者たちの中には、通信制に通ってたり不登校の経験があったりと今の教育に着いていけなくなった子も沢山います。そうやって、ある種の敗北感を味わって、自己肯定感が低めの若者たちに対して、鈴木商会さんが今の力でも十分に輝くことのできる場所を提供することには、大きな価値を感じます・・・!
「やりたいこと」を必死に探さなくても、今の強みや個性を活かせる場所は必ずある。
三浦:鈴木商会さんはハッシャダイソーシャルをサポートしていただいて2年目になると思うのですが、継続してくださるのは、駒谷さんが若者への機会提供の重要性を感じているからなのでしょうか・・・?
駒谷さん:そうですね。正直、こうした活動をサポートをすることも当たり前です。
三浦:うおおお、かっこいい・・・!
駒谷さん:もちろん高校生のうちに理想の職業を見つけて、それに向かって頑張ることはとても良いことだと思います。だけど、高校生のうちに自分のやりたいことを見つけるってものすごく難しいと思うんです。
それは、僕も就職活動を振り替えってみた時にも「この仕事がやりたい!」というものはあまりなかったから。当時は、とりあえず目立ちたいな...ぐらいでした(笑) 自分の周りに居た人たちも「これがやりたい!」と言って就職する人たちがほぼ居ませんでした。「とりあえず知ってる会社を受けよう」みたいな人が多かったです。
自分自身もこのような経験をしてきたからこそ、「やりたいこと」を必死に探すより、今の自分ができることや得意なことに焦点を当てる方が良いのかなと思っています。
三浦:「今の自分のままでいい。それを活かせる場所はある。」という駒谷さんの想いは、駒谷さん自身の経験から来ていたのですね。夢があることも大切だけど、今の自分の個性とか強みで社会に貢献できるということを知るだけでも、確実に彼らの人生の希望になると思います。
駒谷さん:最近は、引きこもりを経験したことあるような若者たちの中には、コンピュータや情報発信のスキルを持っている方々が多くいるのではないかと思っています。実はIT会社も立ち上げたので、そこでも活躍できる人たちがいるのではないかと、新しい分野での雇用も考えています。彼らの強みを活かしながら、一緒に仕事ができたら良いですね。
三浦:それ、凄いですね....!僕たちがキャリアプログラムを提供する若者たちにもめちゃくちゃ合いそうです!ちなみにどういう会社なんですか?
駒谷さん:「リサイクル業界・廃棄物業界のITインフラの部分を担いたい」というコンセプトではじめた会社です。
三浦:なるほど...!駒谷さんのお話を聞いて、「こういう会社もあるんだよ」「こういう風に働ける場所もあるんだよ」と、若者たちに届け続けることが僕らの役割のひとつだと改めて感じました。
それぞれの幸せのカタチを見つけるために。
三浦:今日は、駒谷さんの動画での一言を深掘り、「今の自分の個性や強みを活かした働き方や生き方」についてメインに話をしてきましたが、駒谷さんのお話を伺う中で、幸せの捉え方も人それぞれということも改めて考えました。
昨年鈴木商会さんの工場を見学したときに、工場で働いていたある若者が「今の環境が幸せ」と目を輝かせながらを言っていたことを思い出しました。色々な働き方や幸せのカタチを社会に発信することは価値があることだと改めて感じました。
駒谷さん:本当に色々な人がいますよね。会社にとっても、もちろん仕事は楽しんでやってもらうのが一番です。リサイクル業界というなかなかアクセスする機会がないような職業でも、ハッシャダイソーシャルの活動を通じて一人でも多くの若者のきっかけになれば良いなと思っています。
三浦:駒谷さんの若者に対する想いがとても伝わってきました。そして、僕らも若者と社会を繋ぐ立場として、今後もさまざまな働き方や生き方を伝えていく必要があると改めて感じました。今日はありがとうございました!これからもよろしくお願いします!
広報きむりさの振り返り
サポーター企業の中で、唯一関東以外に本拠地を置く鈴木商会さん。遠い北海道の地から、こうしてハッシャダイソーシャルを応援してくださる背景が気になって仕方がありませんでしたが、今回のインタビュー通して、駒谷さんの若者に対する想いを存分に伺うことができました。
一見、「リサイクル、産業廃棄物」と「若者たちへの教育」という言葉はつながりが薄そうに見えますが、自分たちの仕事を知ってもらい選択肢のひとつとして若者たちに提供することで、今の引きこもりの若者の問題にも真摯に取り組もうとする駒谷さんの姿勢に強く感動しました。改めてお忙しい中お時間いただきありがとうございました!
【完】2020年度サポーター企業さまインタビュー企画
さて、ハッシャダイソーシャル設立以来、長きに渡って連載してきた「サポーター企業さまインタビュー」はいかがでしたか。
わたしは、この連載を通じて読者のみなさまに、一見「ビジネスライク」に感じる協賛企業という存在も、実はそれぞれの失敗や問題意識、若者たちに対する思いを持っている同じ志を持つ仲間であることを知ってもらい、それぞれの企業さんを少しでも身近に感じていただけたら嬉しいな~と思っています。また5回にわたるインタビューを通して、メンバー一同もサポーター企業さんとそれぞれの想いを共有することができ、改めて身が締まる思いです。
今後も「あの会社の社長さんの声がもう一度聞きたい!」「こういう人にもインタビューしてほしい!」といった読者のみなさまからの声も常にお待ちしております。(ぜひ気軽にコメントくださいね...!)
2020年度サポーターさまインタビューはこれにて終了です。また、新しい企画でお会いしましょう!引き続きハッシャダイソーシャルを宜しくお願いします!
▼2020年度サポーター企業さまインタビューまとめ
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