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プロレス大賞は自分で考えるのが一番楽しいので自分で考えてみました。

プロレスファンの数だけプロレス大賞がある。ということで私もちょっと選んでみました。

MVP:潮﨑豪
ベストバウト:阿部史典vs中津良太(9.22BASARA後楽園)
ベストタッグ:ノーチラス(上野勇希&吉村直巳)
殊勲賞:遠藤哲哉
敢闘賞:鈴季すず
技能賞:坂崎ユカ
新人賞:真白優希
女子プロレス大賞:岩谷麻優
特別功労賞:アンダーテイカー
ベスト興行:8.29富士通スタジアム・佐藤光留20周年記念大会

MVPは一択。年間通して何度も激闘を展開、ファンが「こうあってほしい」という姿を見せてくれた。「こんな潮﨑豪が見たかった」というか。ノアが躍進する時、そこに潮﨑豪がいるというのは素晴らしいこと。

ベストバウトは迷いました。今年は無観客試合から選びたいという気持ちがあったので。2020年ならではというのもあるし、いわゆる自粛明けに「プロレス(格闘技)が戻ってきた」みたいに言われた時に「いや無観客でなんとかファンに試合を提供しようとしてきた人たちを忘れちゃダメだよ」と思ったりもして。
そういう意味でベストバウトは無観客試合から潮﨑豪vs藤田和之にしようかなと思ってたんですが、自分的に阿部vs中津が好きすぎるという事態が発生してしまいまして。
コミカルであり迫力がありタイトルマッチとして手に汗握る攻防で、とにかくアイディア満載。ある種の理想のプロレス。これはプロレスに限らずなんだけど「泣けた」みたいなのが最上級の褒め言葉になってる中で、あわよくばドラえもんで泣かせようとするようなあさましい商売人がいる中で、この試合はまったく「泣けない」。
感動に着地しない面白いものを見せようという、阿部が言うところの「おつまみ」として美味いものを提供するんだという、その気概がむしろ感動的でしたね。その次の防衛戦、vsバラモン・ケイがまた最高だった。今年の阿部史典は本当によかったです。
他に潮﨑豪のGHCヘビー級タイトルマッチは全部ベストバウト候補。ノアだと中嶋勝彦vs鈴木秀樹も素晴らしかった。岩谷麻優vs朱里、岩谷vs彩羽匠。アイスリボンは鈴季すず戴冠の雪妃真矢戦、無観客試合での「星ハム子が視聴者投票でつくしに勝利、つくし号泣」というのも今年ならでは。「まっする」での5vs5グラップリング団体戦2.9UINTETはゾクゾクした。あとZERO1の今成夢人vs大谷晋二郎。東京女子プロレスの「らく初勝利」も。あれは...泣いた。

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ベストタッグはDDTのノーチラス(上野勇希&吉村直巳)で。本当に成長しましたよね。予想以上。体型もファイトスタイルも対照的で、だから噛み合うタイプ。性格も違うし。次点としてSOS(ツトム・オースギ&バナナ千賀)...というのは今さらにもほどがあるんでしょうけど、BASARAのタッグチャンピオンとしての闘いぶりはため息出るような素晴らしさ。合体、連携技の鮮やかさはもちろん勝つための構成力というのか、15分以内での決着が多く中野&神野戦に至っては9分30秒。それでもう大満足という。他の候補としては杉浦軍、まだ特に大きな結果はないけど未来を担う選手たちが揃ったDDTサウナ部、マイク中のふとした一言から名前がついたホットジャパンや企画ものかと思いきや熱い想いが詰まったTHE HALFEEもいいなぁと思ったんですけどもね。あとアストロノーツも。

三賞というか今年、活躍が印象に残る選手はもうたくさんいすぎて。田中将斗と秋山準に勝ったDDT王者・遠藤哲哉。17歳でアイスリボンの頂点に立った鈴季すず。年間通してプリンセス・オブ・プリンセス王座を守り切った坂崎ユカ。他にも阿部だって候補だし杉浦透のデスマッチはもはや天下一品というレベル。ZERO1でいきなりベルトかっさらった田村ハヤト。「渦飴」がバズった瑞希が技能賞でもいいし。リーグ戦優勝&赤いベルト奪取の林下詩美も。デスマッチヘビー戴冠の藤田ミノル、成長度合いで言えば勝俣瞬馬、カムバック賞的に秋山準、春日萌花の熱いマイク、デスマッチファイターとしての山下りな...などなどなどなど。

新人賞は妥当なところだと田村ハヤトですよね。あるいは稲村愛輝もまだ東スポプロレス大賞基準のデビュー3年以内。すでにタイトル取った梅咲遥。期待感が高いのは飯田沙耶、鈴芽も伸びてきた...という中で、自分に素直になって選ぶとホワイトこと真白が面白すぎましたね。あれはズルいわ。でもあれをやり通すのもやはり力でしょう。今年一番笑った選手。

女子プロ大賞は結果を出した的なところだと林下。でも年間通して岩谷麻優のタイトルマッチが凄かった。去年よりむしろ今年こそ女子プロ大賞じゃないかと。すず、坂崎もありますが。

アンダーテイカーはもうね、特に説明は不要でしょう。

ベスト興行は元・川崎球場。昼のハードヒットは灼熱。夜になったら月が出て雰囲気抜群。爆破マッチから諏訪魔vs佐藤光留。そのコントラスト、シチュエーションの妙、開催までの流れなどなど長く記憶に残る大会に。観戦(取材)って皮膚感覚込みみたいなところもありますからね。「暑かったなぁ」とかも含めて今年一番の体験という。そしてロッキー川村を見たのはあれが最後だったのか。
他に「まっする」は初回と後楽園、スターダム横浜武道館、ノアは代々木第二ですかね。東京女子プロレスTDCホールもよかった。アイスリボン無観客道場マッチシリーズはよく踏み切ったなと。2.2ガンプロ王子4大会、DDT無観客試合でのいろんな仕掛け。それにチョコプロ。逆境からいろんなものが生まれた感もありますね今年は。

それから最後に。特に賞とかそういうものに当てはめはしませんが、今年はとにかく木村花さんのことを忘れちゃいけない。お疲れ様もありがとうも言えない。けど彼女のプロレスラーとしての輝きをずっと忘れないでいようと思います。




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