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歯的物語#8

抜糸の日

糸取り物語

冷たい風が吹き荒れる
USMCのスウェットパンツにスイス軍デニムジャケットとウールのコート
楽な格好かつ服装への気遣いを怠らない。
これが病院コーデの大切なポイントだ。
なんせ院内のおじいちゃんらはお洒落が多い。

病院に着いた。
歯科口腔外来への道のりは
既に把握している。
特に何を考えるでもなく、
エレベーターに乗り込み受付へとたどり着く。

15分ほど待って、
自分の番がやってきた。

特に問題もなく、糸は取り除かれた。
なんだかスッキリした気持ちだ。

窪みが完治するのは3ヶ月くらいらしい。
長いな。とは思ったが、
糸が取れたことで濯ぐのことも歯磨きも気にし過ぎることはなくなりそうだ。

糸が取れたからと言うよりかは、
先生の
「問題なく治ってきてます」
「日常の制限も特にありません」
「歯ブラシ当たったくらいで傷口が開くことはなさそうです」
などなど
の言葉が僕の気にし過ぎる病気には効いた。

掃除もしてくれた。
窪みに少し何かが詰まった感覚があったが、
掃除終わりに舌先で確認してもそれは残っていた。
なーんだ。
詰まったわけじゃなくて、治ってきてただけか。
良かった。

会計へ。
入院費と諸々合わせて…

忘れよう。忘れた忘れた。

この大きな病院への通院は一旦終わり。
いつもの歯科へは通う予定だ。
なんせ当初の通院理由は親知らずではなく、詰め物が取れてその治療の為だったから。

僕の歯的物語はまだ続きそうだ。


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