ねてもさめても

男性ブランコの単独公演『ねてもさめても宇宙人』がとても良かった。近年観たお笑いライブの中でダントツで良かった。


男性ブランコの存在を知ったのは今年の1月だか2月だかに無限大ホールにネタライブを観に行った時で、「なんかすごい演技派の気になるコント師がいる!ラーメンズとかに憧れてそう!」とやけに印象に残った覚えがある。

「若手の劇場だけどこの人達何歳?そこそこいってない?」と思った記憶もある。(調べてみたら御二方とも今年33歳。ただの老け顔だった。あとラーメンズも本当に好きらしい。)






そこから今日まで注目し続けてきたコンビなわけだけど、ネタを何本か観ててわかったのは、やはりかなりの演技力の持ち主であること、ネタのバリエーションが豊かな技巧派であること、そして音楽や照明にも相当なこだわりを持っていること。

こういった彼らの強み・細かい気配りが今日の単独でも客入れから終演まで随所に散りばめられていて、男ブラならではの可笑しさと温かみを感じられるとても素敵な1時間だった。(無限大であんな演劇公演並みの拍手喝采、そうそうないんじゃないか?)







今回テクニカル面で1番感激したのが音楽だった。

なんと客入れのMからブリッジまで全てトニーフランクが生演奏という最高すぎる演出。当方、リハの時から「カッケェ。。。何これカッケェ。。。」と語彙力2の感想が漏れっぱなしでした。

開場してからの約20分間はトニーが舞台上でギターをひとりで弾き続け(もはやリサイタルと言って良いレベル)、開演時刻になってギターを弾きながら袖にハケるトニーに対して客席から拍手が沸き起こった時は鳥肌が立った。

もう音楽家として本腰入れて活動してほしいし、今日弾いた曲はまとめてApple Musicとかで配信してほしい。





ネタの感想を殴り書き(打ち込み)するなら、
トイレ中にセンサーが切れて暗くなるとみんなああやって腕ブンブンさせるんだなあって思ったし、
途中で突如始まるめちゃくちゃかっこいいOPがかっこよすぎて面白いし、ツツジで蜷川実花は安直だし、平井さんの女装があまりにもいそうな女すぎて声出して笑ったし、360°の謝罪はこれから使っていきたい。
あと、田原君は身体が入れ替わった事実を受け入れるのが早すぎるし、どうやったら除湿機能で泣き止むという発想が出てくるのか不思議でならないし、
たもつ選手は突然「嘘をつくのは人間だけだ!」と真理をぶっ込んでくるし、何かしら流星群は降りすぎで笑いが止まらなかった。


最後は、星空と、それを眺める2人と、トニーのギターで、劇場がなんとも言えぬ幸福感に満ちた空間になっていたのが印象深い。

転換準備等もあってしっかり観られてない分感想は薄いけど、この感動は本物なので電子版上演台本を購入しようと思っている。





帰宅後、トニーに触発され、最近友達から譲ってもらったギターを手に取り、練習3日目にしてようやく弾けるようになったD・G・Aのコードを一頻り掻き鳴らした。

あとBmをマスターするとブルーハーツのリンダリンダのサビが弾けるようになるので頑張りたい。目指せトニーフランク。

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