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《後編》 ひとり広報の処世術|公開Q&Aセミナーレポートvol.1

ハッシン会議では広報担当者様向けに公開Q&Aセミナーを定期的に開催しています。

日頃、企業の「ひとり広報」として広報業務に奮闘する方々が直面するリアルな課題に焦点を当て、ハッシン会議の代表である井上千絵と、現場で広報活動支援を行う広報歴10年の青柳真紗美が直接お答えしています。

2月26日(水)は、「vol.3 ひとり広報の巻き込み力」をテーマに実施します!
詳細&お申込みはこちら👇


さて、2024年11月に、第一弾「ひとり広報の処世術」を開催しました。どんな質問が寄せられたのか? そして、2人からどんな回答があったのか?

前回の《前編》に続き、今回は《後編》をお届けします。ぜひ最後までご覧ください!

ーーーーー《前編》はこちらから👇ーーーーー


【お悩み④】 本当にこれで合っているのかという不安が常にあり、いつまでたっても自信につながりません。

井上:「これで合ってるんだろうか」というのは、ひとり広報の典型的な悩みですよね。そして、相談をする相手がいないという問題もあります。

私たちハッシン会議は、そこを伴走することに価値があると考え、メンター的な存在の重要性を感じています。Xなどでは最近も、広報関連でのトラブルや炎上が目立ちましたが、「誰かに相談できていれば結果が違ったのでは」と思うケースが多いです。

月1回のコンサルでは十分でない場合もあるため、必要なときに相談できる相手を持つことが、ひとり広報にとって非常に大切だと思います。それが有料サービスでも信頼できる知人でも、相談できる相手を持つことが大事ですね。

青柳:広報は成果が目に見えにくいところが多く、周囲にどうやって理解してもらい、どうやって評価してもらうか、ということがすごく大事になってくると思います。それが社内での評価だけでなく、モチベーションや仕事の楽しさにもダイレクトにつながります。

井上の話にもあったように、相談できる相手を一人でも多く持つことが大事だと思います。平たく言えば「褒めてもらってください」ということです。

広報は孤立しがちな部署です。いろんな部署の情報を取りまとめ、ハブになり、板挟みにもなります。だからできるだけたくさん社内に味方を作りましょう

個人的には日本企業で広報が最終的に求められている役割は「売上を上げる」ことと「採用で良い人材をとる」の2つに集約されると考えています。自分がやった取り組みが、ブランディングに貢献するのか、認知を向上させることに貢献するのか、どこに貢献する施策なのかを周りの人たちと共有しましょう。


【お悩み⑤】組織づくりのポイントについて教えてください。

井上:組織を作る時、最初は一人から始まって、その人が何でもやる形になりがちですよね。でもそこから組織にした時に、ただプレイヤーを揃えるだけではうまく機能しないと思います。

だから、ひとり広報が4~5人と増えていくのではなくて、上の立場の人がチームの相談役になったり、経営層との橋渡しをしたりする形が必要だと思います。全員がプレイヤーで全員が経営層と対話しているようだと、方向性や指針がバラバラになってしまいがちですし、これまで見てきた経験からもそう感じますね。

青柳:複数名での広報部ではだいたい3人ぐらいで回している印象が強いです。スタートアップベンチャーから上場するぐらいのフェーズであれば、3人から5人ぐらいまでの間で組織を作っている感じですよね。

うまく回っているなというところは、やっぱりリーダーシップの所在がすごくはっきりしています。神のようなひとり広報さんがいて、それをアシストする二人がいるみたいな、ヒエラルキーができているようなところなど。

あとは、「この人に聞けばいい」と思える存在が、上長やメンターとしてハブの役割を果たすことが重要です。会社の規模が大きくなるほど、コミュニケーションがうまくいかないと動きづらくなります。

社内広報もサービス広報も同じで、人材配置と味方を作ることが鍵です。社内で強力なサポーターを得られれば、広報の立ち回りもうまくいくと思います。

あとは得意分野が全然違う人たちが集まった方が意外とうまくいく印象がありますね。PR会社出身の人が3人集まっても1.5人分ぐらいにしかならないんです。

それなら編集プロダクションみたいな構成にしてライター、カメラ、喋りがうまい3人でチームを作るような。得意分野がバラバラな人たちが集まった方ができることも広がるというのは、他社の広報を見ていて思いますね。


【お悩み⑥】社内で広報活動の必要性や広報の認知度が低くて悩んでいます。

井上:ハッシン会議が支援させてもらっている企業さんの多くがこのスタートラインにいらっしゃると思います。「広報はこんなことしています」「広報はとても大事です」と理解してもらうのは難しいですよね。だからトップダウンで協力体制を作っていくのがポイントになってきます。

その企業の代表や役員クラスが、広報が重要だと認識してくれているかが大きな鍵になります。「広報にこれから力を入れていくからみんな協力してくれよ」と一言でいいので、折に触れて言ってくれるだけで社内の雰囲気も少しずつ変わっていきます。

違う視点で言うと、社員全員を広報の理解者にするということではなくて、″半径5メートルから″という考え方で、広報に関連するマーケティングや人事などの部署から最初に一緒に巻き込んでいく、みたいな感覚で一緒にやっていけるといいのかなとは思います。

青柳: 広報のやっていることがよくわからないというのがあると思うんですよね。メディアとのコミュニケーションなどいろいろ気を遣ってやっているのに、「流れたのはテレビでほんの一瞬だったよね?」「新聞の記事になったらこんなに小さくなっちゃった」みたいなことを言われてしまったりと、広報の仕事が見えにくいんです。

例えば、見える化するために1つ目標をつくるというのは良いと思います。例えば年間計画で、社内ヒアリングをしていきながら、その内容を見せて「こういうこと考えているんですよ」「こんな企画もいいと思うんですよね」と自分からオープンにしていき、そこに興味を持ってくれる人をとりこんでいく。

あとは成果だけでなく、プロセスで人を巻き込んでいく方法もあります。例えばインタビューを受けるのは毎回社長ということではなく、企画の責任者や社員を前面に出すなどして、関わる人を社内で増やすことが大事ですよね。

折に触れて協力してくれた人たちへのお礼を大声で言うこともすごく大事です。例えばスラックで「この記事が掲載されました!」「この取材の時に対応してくれた〇〇さんありがとうございました!」と細かく言っていくと、それが会社としての成功体験になっていきます。

広報が「自分の手柄」ではなく「みんなで取れた取材だったよね」と持っていけると、次からさらに良い感じに協力体制が作れると思いますね。


今後もセミナー開催レポートを更新予定ですので、お楽しみに♪

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