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過去の思い出 2005年 第19回根岸S

 
過去のレースの思い出、馬券自慢を勝手に語ってみる企画。
今回は2005年の根岸Sを振り返る。

根岸Sは今も当時もフェブラリーSに向けての重要な一戦。この2005年当時の根岸Sの1人気馬はメイショウボーラーだった。

メイショウボーラーは前年の皐月賞、NHKマイルCで3着に入るなど芝路線で活躍を見せていた馬。しかしこの2005年初頭のガーネットS(2009年廃止となり、現在はカペラS)でダートに転戦して3馬身差の圧勝。この根岸SではガーネットSよりも更に距離延長となる条件ではあったが圧倒的な人気を得ていた。

レースではそのメイショウボーラーが簡単にハナを取り切ると、そのままレースを引っ張る展開。流石に距離を意識してか前走のガーネットSほどの速い流れではなく、平均からややハイペースと言った感じの流れを演出。その形から3角でかなりペースを緩めて後続を引き付けると、4角から直線序盤で再加速する展開に持ち込む。直線序盤~半ばのグンと加速を見せたメイショウボーラーは後続あっという間に突き放す形。最後の1F区間で完全なセーフティーリードとなり、ゴール前は流す余裕すら見せて結局後続に7馬身という圧倒的差をつけての勝利。

ダートの短距離でここまで後続に7馬身もの差をつけた馬はかなり少ないと思うし、過去の根岸Sの中でトップクラスのパフォーマンスを見せた内容だった。

当時の個人的な見解では、前走のガーネットSを制した時は距離短縮とスピード勝負が向いていたような印象だったが、さらに200mの距離延長と東京の長い直線で再加速を引き出す形で7馬身の圧勝は誰もが驚いた内容だろう。ダート適性の高さは本物だと証明したし、当時はクロフネ級の賛辞を受けていたと記憶している。

根岸Sを制したメイショウボーラーはこの後にフェブラリーSに参戦。フェブラリーSは不良馬場という条件でスピード勝負となったが、後続に1馬身1/4の差をつける快勝ぶり。根岸Sから更に200mの距離延長を全く問題とせずレコードタイムまで叩き出しての勝利。一気にダート界での主役となったのは印象的だった。

7馬身差の圧勝でメイショウボーラーの強さが際立ったが、逆に7馬身も差をつけられた馬の能力が低いのでは?という議論も当時はあった。さて7馬身以上もの差をつけられた他馬はどんな馬だったのか…。

この根岸Sで7馬身差(1.1秒差)の2着だったのはハードクリスタル
当時は2走前に赤富士S(1600万)を勝ったばかりで、前走はJCダートに果敢に挑んだが8着敗退。このレース後フェブラリーSにも参戦したがこちらも9着に敗退となったが、結果的にはこの根岸Sの1400mは適距離では無かった印象は強い。前述の赤富士Sは2100mだったし、翌年の東海S(当時は中京ダ2300m)、ブリーダーズC(旭川ダ2300m)を制するなど2000m以上の距離で活躍を見せる事になった馬。この根岸Sの1400mは如何にも短かったと思うが、それでも2着に来ていたのは地力の表れだったのかもしれない。

3着のエコルプレイスは勝ち馬メイショウボーラーから1.2秒差。
この馬は前年のシリウスS(当時は阪神ダ1400m)で2着があるなど適距離だった思うが、高いレベルのスピード勝負となると疑問符がつくタイプだったかもしれない。後にオープンで掲示板に載る走りを見せたが、この年の夏以降に地方へ移籍した。

1.3秒差の4着だったのストロングブラッド
この後にフェブラリーSに参戦して4着とマズマズの好走。それでも勝ち馬メイショウボーラーとの着差は0.6秒差と縮めていて、マイルの距離ならある程度…という所は見せた。そして5月の船橋のかしわ記念でメイショウボーラーや、タイムパラドックス、アドマイヤドンら相手にして見事な勝利を収めたのが最大のハイライトだった。

意外な感じを受けるのがこのレースで2人気の支持を得たアドマイヤマックス
単純に短距離のレースを求めて参戦という感じ(当然結果が出ればフェブラリーSに参戦という狙いだろうが)ではあったが、突如ダート路線に参戦。結果は2.4秒差の14着という大敗に終わっている。しかしここを使った(叩いた?)効果があったのか阪急杯を経て挑んだ3月の高松宮記念を制してG1馬の仲間入りを果たしている。


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