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CBC賞 2022 回顧


【レース展開】 

H(ハイ)前半型 SP持続・失速型 31.8-34.0
11.4-10.0-10.1-10.9-11.1-12.0

超高速馬場という条件ではあったが前半31.8秒というハイペースでのSP持続力勝負。その流れから失速していくラップ推移だが、それでも直線は11.1-12.0秒と大きく落としてはいない。


テイエムスパーダ 1着

【出し切る形・楽に主導権握る・ハイペース演出も脚削がれず・前半要素で違い見せる・48キロ軽ハンデ効く・スピード面で優位性・レコードで圧勝】

【主導権握る】【4角で動く】【直線序盤で伸びる】【最後1F押し切る】【完勝】


発馬五分から二の足を効かせて比較的スムーズにハナを取りきる形。前半は31.8秒という速い流れでレースを引っ張り3~4角で後続に3馬身ほどの差をつけて直線に進入。直線序盤でも後続を突き放す格好を見せて、最後の1Fも後続の追撃を全く寄せ付けずで2着に3馬身半の差をつける圧勝劇だった。

軽量48キロというのが効いたのは間違いないが、序盤から快足を飛ばして前半要素で他馬との違いを作り出しそのまま押し切る形。前半は31.8秒という流れだが全く無理をした感じは無かったし、この形で3~4角から直線にかけても後続を突き放すような格好すら見せた。後続勢はこの流れで完全に脚が削がれたし、前半のスピード面で優位性を築き上げてきたのが大きいと思う。ただ超がつく高速馬場でのレコード勝利(1.05.8)でこのタイムをどこまで信用していいかというのもあるし、ハンデ48キロという所もある程度考慮すべきところもあると思う。ただこのメンバー構成で前半要素で明確な違いを見せて来たの事実であり、特に同じく軽ハンデ(49キロ)だった1人気のアネゴハダ(3着)相手に0.7秒の差をつけた事は大きいと思う。

タイセイビジョン 2着

【出し切る形・前半要素で見劣り・コース取り嵌るも・直線しぶとく伸びる・斤量差(9キロ差)大きく・高速馬場のSP勝負にも対応・完敗】

【後方待機・内】【3角で動く】【3~4角内通す】【直線内から伸びる】【最後1Fしぶとく伸びる】【G前差し切る・2着】【完敗】


発馬五分も行き脚がつかず後方内目からの競馬。3角過ぎからラチ沿いから内々を回って仕掛けて行って直線入口も内を衝く形で進出。直線は内から伸びを見せて馬群を抜け出してきたものの、最後の1F地点で勝ち馬が完全に抜け出していて勝負あり。ゴール前にかけて3着馬(アネゴハダ)を競り落として2着浮上が精一杯だった。

前半要素で少し見劣る感じになって後方からの競馬。3角過ぎからは少し立ち遅れ気味で、それでも内々を回る形でロスを防いで直線も最内を衝く形で伸びを見せてきた。勝ち馬とは前半要素で完全に差が出た内容であり、後方からの競馬となると立ち回り的にはこれが限界だったと思う。まぁ9キロという斤量差を考えればそこまで悲観すべき内容でもなし、極端な高速馬場でのスピード勝負でも一定の形を示したと思えば上々の結果だったかもしれない。最後はコース取りが嵌った結果とはいえこの形で2着を確保できたのは地力の証明になったとも受け取れる。

アネゴハダ 3着

【出し切る形・好位からスムーズな競馬も・軽ハンデ(49キロ)生きる・直線脚色鈍る・前半要素を強く問われて苦戦?・勝ち馬には完敗】

【好発】【好位追走・内】【3角で動く】【直線しぶとく伸びるも】【最後1F脚色鈍る】【G前後続に差される・3着】【完敗】


まずまずの好発から好位の内目を追走。道中はテイエムスパーダが速いペースで引っ張る中で少し離れた3番手の絶好位を追走。3角過ぎ内々を回って仕掛けて行っくが逃げ馬(テイエムスパーダ)との差はあまりつまらない。直線は内目から追撃態勢に入ったものの、逆に突き放される様な格好になって最後の1Fは後方内から伸びて来た2着馬(タイセイビジョン)に交わされて3着まで。

好発から好位の内目を追走で速い流れの中では一番有利な位置にいたようにも見えたが、直線ではもう余力が無い感じで勝ち馬には突き放され最後の最後に後続馬にも差されてしまう格好。勝ち馬(テイエムスパーダ)よりかは1キロ思い斤量ではあったものの、それでも同じ軽ハンデ組でありその中で0.7秒差という決定的な差をつけられてしまった。敗因としては極端に時計が出る高速馬場でもあったという言い訳は多少なりともできると思うが、本質的に前半要素を全面に問われる形を得意としていないのだろう。1200mにも対応できるが根本的には1400mで前後半のバランスを問われてこその馬なのかもしれない。

スマートリアン 4着

【出し切る形・出負け、位置取り致命的・勝負所から大外回してロス大きく・前半要素で見劣り?・最後バテ差しも・勝ち馬には完敗】

【出負け】【後方待機・外】【3角外から動く】【4角~直線入口で大外】【直線n外から伸びる】【最後1Fバテ差し】【完敗】


出負け気味と行き脚もつかずで後方外目からの競馬。3角過ぎから大外を回す形で進出していって、4角から直線入口も大外に出して直線に向く。直線は外から伸び脚を見せるものの、内の先行馬との差が大きく中々差が詰まらない。それでも最後の1Fで内の先行馬が苦しくなったところである程度詰めてきたが、勝ち馬には遠く及ばずの4着まで。

出負けで後方からの競馬となったのが致命的だし、勝負所から外々を回す形で進出して行って開幕週の馬場では厳しい戦法だったと思う。特に3角手前では2着馬(タイセイビジョン)と同じような位置取りであり、3角過ぎから内を衝いた2着馬と大外に行った同馬とは大きな距離差が出来た感じ。まぁ前が止まる展開ならこういう形でも一定の結果は出たかもしれないが、開幕週でもありスピード決着となったこの展開ではロスが大きい競馬になったと思う。それでもこのハイペースという流れで前半要素でかなり見劣った感じはあったし、それを考えるとこれだけ大きなロスを作りながら4着ならまだ上出来の部類かもしれない。1200mが向かないという訳ではないと思うが、それでも前半要素を問われる展開では限界があるタイプなのだと思う。今回の流れでも前々で上手く流れに乗れたとしても末脚を残せたかどうかは少し微妙な感じはする。

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