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セントウルS 2021 回顧

【レース展開】

H(ハイ)前半型 SP持続・失速型 32.9-34.3

レシステンシア 1着

【出し切る形・前半要素の強み生きる・最後1F脚鈍るも・時計面対応・辛勝も】
【好発】【好位追走】【3~4角内通す】【4角で動く】【直線序盤馬なり】【直線半ばで伸びる】【最後1F脚鈍るも押し切る】


まずまの好発から前に行ってハナを伺う勢いも、結局は控えて2番手追走の形。3~4角で外からジャスティンが被せるように来たのでこれに抵抗。4角でジワッと仕掛けてシャスティンと並ぶように直線に向く。直線序盤も手応え良くほぼ馬なりの状態で坂を迎え、坂の上りで追い出して最後の1Fで後続を突き放しにかかる。しかし流石にゴール前の数十メートルで脚色が鈍った所を外から追撃を受けるも、最後はクビ差封じてゴール。

2番手追走とはいえ前半3Fが32.9秒という厳しい流れ。その流れを楽に追走する形から直線で何とか押し切っての勝利。まぁとにかく序盤からかなり速い流れで、3~4角でちょっと外から来た馬に抵抗する形になった上で最後まで押し切る形。前半の要素を目一杯引き出したうえでの勝利だから結構内容は濃いと思う。でもこの速い流れだから流石に最後は脚色が鈍っているところはやはり課題と言える。次走はおそらくスプリンターズSになると思うが、やはり中山のゴール前の急坂というのは懸念材料になるだろう。先行力の高さという前半要素を活かしきる形でこその馬だけに、本番ではどういう競馬を見せてくるか…というのは注目になるかもしれない。

ピクシーナイト 2着

【出し切る形・2戦続けて後半型の競馬・直線しぶとく伸びきる・G前詰め寄るも】
【中団待機・外】【道中若干掛かり気味】【4角で外から動く】【直線入口で外】【直線で伸びる】【最後1Fしぶとく伸びる】【G前詰め寄るも・2着】


まずまずの発馬から序盤はやや控える形で中団の外目を追走。4角で外からジワッと押し上げに掛って直線入口で外目に振って追い出しを開始。ちょっと内にモタれ気味で追い難そうだが、最後の1Fで前の馬が苦しくなったところを外からグイグイと伸びて、ゴール前も際どく詰め寄ったがクビ差及ばず2着まで。

前走同様に控えて脚を貯める競馬をしてきて僅差の2着。後半型の競馬をするようになって2戦目で完全に形になったかなという印象はある。勝ち馬は終始内々を回る形で、こちらは終始外々を回る形の競馬。最終的には内外のコース取りの差はあると思える中でクビ差2着だから悪い内容ではないはず。かなり速いがれだったとは思うが、この流れに余裕でついていけた(若干掛かり気味な面もあったくらい)ので、今後は厳しい流れの後半勝負という形なら期待は出来そうな感じ。

クリノガウディー 3着

【出し切る形・直線しぶとく伸びる・最後1Fで甘く・上位馬とはSP持続力の差】
【好発】【好位追走・内】【3~4角内通す】【直線入口で外】【直線半ばで伸びる】【最後1F脚色鈍る】【G前接戦・3着】


一番の好発も控えて好位追走の形。3角までに内側に入れて折り合い、3~4角は内目を通して進出。直線入口で外目に出して追い出しを開始。直線の坂の上りでグンと一瞬は加速を見せたが、上り切ってからの最後の1Fで脚色が若干鈍る感じ。ゴール前で外から2着馬に交わされたが、同じく外から猛追を見せた4着のジャンダルムはハナ差抑えて3着を死守。

位置取りは良かったし道中も追走に苦労したようなところは見られなかった。しかし坂の上りでの加速迄は良かったが、その後のゴール前までの距離で脚色が鈍った所を後続に差し込まれた格好。かなり速い流れだったし思ったよりも脚を貯めきることが出来なかったのかもしれない。本質的にもう少し緩めの流れ向きの馬…というのもあるだろうが、1.2着馬ほどのスピード持続力を持ち合わせていないという事だろうか。

ジャンダルム 4着

【出し切る形?・出負け致命的・後半型の競馬で新味出る・終始外々を回る競馬・最後1F猛追も】
【出遅れ】【最後方待機】【3~4角で外】【4角で外から動く】【直線外から伸びる】【最後1F猛追】
出遅れて最後方からの競馬。3角で外目からジワッと押し上げて行って、4角から直線入口で大外に。直線は外からしぶとく伸びる形で、最後の1Fで先行馬が苦しくなったところを大外から一気に差し込んで際どい3着争いとなったが、結局はハナ差及ばず4着まで。

またもや痛恨の出遅れではあるものの、後半要素をフルに出し切って上がり3F32.6秒という脚を使って来たのが意外。最後方から終始外々を回る形で最後は0.2秒差のところまで突っ込んできたのは立派だろう。前回と違って直線の長さに助けられた感はあるが、ここ数戦で突如出て来た出遅れ癖が今後一番気になる要素だろう。

カレンモエ 5着

【出し切る形・最後1Fで甘く・最終的にSP持続力の差が出る・完敗】
【好位追走・外】【4角で外から動く】【直線入口で外】【直線で伸びる】【最後1Fで脚色鈍る】【完敗】
まずまずの発馬から好位外目を追走。4角で外から押し上げて行って直線入口で外に振って追い出しを開始。直線序盤で伸びて坂の上り付近で単独2番手に上がったが、最後の1Fで甘くなったところを内外の馬に差される格好で結局は5着まで。

追走具合に無理なはく、直線半ばまでは単独2番手に上がるなど見せ場は十分、ただ最後の1Fで明確に甘くなったところを後続に差されてしまう形。最後の1Fで甘くなって…という形は毎度の事だが、今回はその毎度の形で上位とは0.4秒の差がついてしまった事が重要。単純に上位が強いという言い方も出来るが、本質的にスピード持続力がそこまで高くないという事なのだろうか。現状スプリント戦線の一線級相手では善戦は出来ても勝ち切れない…という印象を強くした内容になったと思う。


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