新しい生活への道(思い出の場所へ)
今現在の生活を止めて(捨てて)、新たな生活を送ることを決心。
新生活の拠点も決まり、引っ越しの準備も最終段階。
いよいよこの土地を離れるんだ…という実感も湧いてきて、
今のうちにしておこうと思った事などについて熱く語ってみる。
退職もスムーズに行って、引っ越しまで3週間くらいという感じの時期。
最初の2日ほどはゆっくりと身体安め、精神を安定させるのに費やしたが、
その後は引っ越しの段取りとかでそれなりに忙しい日々を送った。
でも退職後、3日くらい経ってから、
今のうちに行っておこう…と思う場所に行ってきた。
本当に今住んでいる所の近所にあるお寺とか神社なんかも行った。
近場すぎて意外と行かない場所でもあり、
今更になっての発見や気づきなんかもあって新鮮だった。
また図書館にも行った。
昔、仕事をさぼった時に一度だけ行ったが、その時以来の図書館。
私は歴史関係の本が好きなので、図書館にズラっと並ぶ歴史書を前にすると、けなりテンションが上がってしまう。
仕事辞めて時間がある時にもっと早くこの図書館に来て、
たくさん読み漁れば良かったとすら思った。
自身が生まれた場所にも行った。
私の出生地は今住んでいる隣の街。
何時でも行けると思いつつ行った事の無かった場所だしね。
そう思って行ってみた。
私自身が0~4歳まで暮らした街だが、40年以上前の話だ。
本来殆ど記憶が無いはずなのに、意外と覚えている事多かった。
これは自分でもびっくりしたね。
まあ元々記憶力は良い方だけど自分でも思っているけど、
幼少期の思い出も意外と覚えているもんだなぁ…と思った。
この公園で遊んだのを何となく覚えてる…
そういやここに踏切あったなぁ…
ここのパン屋、まだあるんだ…
流石にここの店はもう跡形も無いな…
なんて事を思いつつ散策してみた。
大きな再開発がされていないという事もあって、
かつての(40年以上前の)面影があちこちにあったのは少し感動的だった。
おそらくもう二度とこの街には来ないだろう…
そんな思いを抱きつつ、思い出の地を十分に散策した。
大阪北部にある大きな公園にも行った。
バイクでも十分に行けるのに、
わざわざ私鉄とモノレールを乗り継いで行った。
その昔、彼女と付き合ってた時にはよくこの公園に来たなぁ…
そんな思い出と共に公園内を目一杯歩き回った。
この公園は滅茶苦茶デカイ公園で、
目一杯散策したらなんと1万5000歩も歩いた。
懐かしさと昔の思い出を反芻させながらの歩きだったので、
そこまで疲れた感覚は無かったけど、
家に帰ってからドッと疲れが出た。
今年春に旅立った母との思い出の地にも行った。
高台で景色が良く見える場所。
当時は母とあーだこーだと言いながら歩き続けた道。
今回は一人で歩いたが、やはり当時の思い出が甦った。
まぁ大阪を離れる事になるので、
今後思い出の地にわざわざ行く事はまず無いだろう。
基本的に今の家に帰る気もないので、
実際に大阪の地に舞い戻る可能性も低い。
そういう思いもあるから、
これが最後…という思いを抱いて様々な場所に行った。
当然ながら色々思う事、色々感じる事はあったけど、
一つの区切りとして受け止めなくてはならない。
それでも一番の思い出の地…というのはやはり今の家になる。
10年ちょっとしか住んでいないけど、母との思い出がみっちり詰まった家。
母が自ら選んだ家で、家からの眺望と周辺の環境に関しては最高だった。
母はその家で楽しい時間を長く過ごしたものの、
最後の半年は苦しみ続けた家での生活。
私自身にとっても母と共に過ごした最後の数か月は、
あまりにも濃密でもあり、そして忘れられない出来事の連続だった。
また母が旅立った後の数か月は地獄のような日々であり、
身体も精神もヘトヘトにされてしまった場所である。
これも私自身は生涯忘れることは無いだろう。
今のこの家での生活を止める(捨てる)という決断をしてから、
移住先での新しい生活に対して夢を見続けて来た。
そしてもう夢ではなくなる、現実のものになるまで数日となった。
でも同時に大好きな母と過ごしたこの家とのお別れもあと数日となり、
覚悟はしていたものの、この後に及んで感情が溢れ出る事もあった。
正直、今の生活を止めるにしても、今の家そのものに愛着や、
ここまでの沢山の思い出が無ければ、そんなに思い悩むような事はなかったかもしれない。
思い出がたくさんあるからこそ…ね。
その一番の思い出の場所を捨てる決断をしたのは私自身。
この期に及んで思い悩んだって仕方ないのである。
以前にも紹介したが、旅立った母が日記に書き残したとある一文がある。
母自身が癌の治療をしないと決断した事については、
「治療しても、しなくても後悔するのだろう」
…と書いている。
それを私に当て嵌めれば、
家を出ても、出なくても後悔するのかもしれない。
ただ同じ後悔するのならば、少しでも前進が望める決断をすべきだ。
私はあの時そう思って行動を起こした。
幸いなことに、私には最高の新天地がある。
現状では考えられる中では最高の条件の部屋が見つかった。
その新天地で、今までとは違った新たな生活をすることができる。
ある意味とても幸せな状況にあるはずだ。
たくさんの思い出の詰まった大好きなこの家だが、
実際にここに残ってもロクでもない人間の世話をし続けるだけ。
そんなお先真っ暗な状況が続いて私は我慢できるのか…。
でも新天地での生活はどうなるだろうか。
見知らぬ土地で、様々な出来事にうまく対処できるだろうか。
頼れる人はいないし、自分一人ですべてを切り抜けて行けるだろうか。
不安はある。
でも、今の家での生活よりかは絶対に前向きに生きていけるはず。
むしろ今の家での今後も生活し続ける方が不安は大きいかもしれない。
正直なところこの決断が良いのか、悪いのかは俺には判断できない。
視点を変えればまた別の見方があるだろうから。
でも私自身はこの決断が明るい未来へ繋がる一歩だと受け止めている。
手前味噌ながら、新天地に選んだあの部屋の契約が出来るなんて、
あの部屋に住めるなんて明るい未来しかないだろう?って思う。
前向きに捉えよう。
前向きに生きよう。
そして今よりかは幸せになろう。
全ての思い出、しがらみ、関係を全て投げ捨てて新しい道へと進む。
この新しい道は、私にとって唯一の希望の道。
希望という名の道があるだけ十分過ぎるほど幸せなのだ。
舗装されていない道だけど…贅沢言うなって話。
自分でコツコツとちょっとずつ舗装していけばいい。
もうその日が近づいている。
意を決して自身で選んだ道を、自信を持って進もうと思う。
何があっても挫けずに、前向きに。
★お知らせ
今回で「新しい生活への道」は終了となります。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
次回更新は未定ですが、新天地で落ち着いたらなるべく早く投稿してみます。
新天地でインターネット環境がどうなるか不安ですが…。