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カペラS 2021 回顧

【レース回顧】

H(ハイ)前半型 SP持続・失速型 32.8-36.7

かなり流れる展開からのSP持続力勝負。この流れを追走できるスピードと最後の1Fを踏ん張れる持続力を問われた形。


ダンシングプリンス 1着

【出し切る形・休み明け問題にせず・スピード能力の高さ見せつける・完勝】

【好位追走】【3角馬なり】【3~4角内通す】【直線序盤で伸びる】【最後1F前捉える】【G前追撃振り切る】【完勝】

発馬五分から二の足が効いて楽に2番手追走。序盤のハイペースを無理なく追走も、3角手前から少し貯め気味に追走。その間に逃げ馬(モズスーパーフレア)との差は開くが4角で再度前との差をジワッ詰めに行ってスムーズに直線入口へ。直線では逃げ馬との差はまだ2馬身弱あったが、序盤で鋭く加速を見せて最後の1F過ぎで前を捉えて先頭に立つと、その後もしぶとく伸びを見せて後続の追撃を封じての快勝。

長期休養明けも何のその、持ち前のスピード能力の高さと持続力をみせつけての勝利。速いペースでの追走力と持続力の高さを見せつけた内容で、2着馬(リュウノユキナ)はともかくとして3着以下に0.5秒差をつけて力の違いを見せつけた内容。良馬場の状態でこのスピードと時計だし、根本的なスピード能力の高さは再証明した形。脚部不安のより休み明けなのでその辺りが心配されたが、その辺りを全く問題にしなかった。

リュウノユキナ 2着

【出し切る形・終始スムーズな競馬・コーナーリング上手さ見せる・スピード能力の高さ見せる・惜敗】

【好位追走・後】【3~4角内通す】【3~4角馬なり】【直線入口で内】【直線序盤で伸びる】【最後1Fしぶとく伸びる】【G前詰め寄るも・2着】【惜敗】
発馬五分から好位集団直後のインという位置を追走。3~4角を絶好の手応えのまま内から進出し、4角から直線入口はタイトに内を回って直線へ。直線は序盤から脚色鋭く伸びて来るが、それ以上に勝ち馬(ダンシングプリンス)の加速が鋭くやや差が広がってしまう。それでも力強く伸び続けて最後の50mで逃げるモズスーパーフレア(4着)を捉え、さらに勝ち馬との差を詰めに行ったが結局は半馬身及ばずの2着。

内枠からの運びとしては問題が無く終始スムーズな追走。勝負所では良い手応えで4角から直線はタイトに内を回ってくるなどコーナーリングの上手さを見せて来た。直線序盤での加速で勝ち馬(ダンシングプリンス)やや見劣ったのが最終的に届かなかった要因だが、それでも総合的に見てスピード能力の高さを見せる形になっていると思う。勝ち馬には僅かに及ばなかったが、3着以下には0.4秒もの差をつける内容。さらに今回は唯一57キロを背負った馬でもあり、その辺りも含めて十分に高い評価を得て良い内容だろう。

オメガレインボー 3着

【出し切る形・後半勝負に徹する・展開向く・直線進路取り嵌る・1200mの流れに対応・完敗】

【出負け】【後方待機】【3~4角内通す】【4角で動く】【直線序盤で最内】【直線内から伸びる】【G前前を捉える・3着】【完敗】

出負けと二の足が遅く後方3番手を追走。道中も促し気味で前半はやや追走面に苦労している感じ。3~4角も内目を回して徐々に進出し、直線序盤でラチ沿いに進路を取って伸びて来る。直線序盤の伸びは地味だったが、残り1Fで先行勢が総じて苦しくなったところをインからスルスルと伸びてきて、ゴール前で逃げ粘りを図っているモズスーパーフレア(4着)を捉えて3着に浮上したところがゴールだった。

後半勝負に徹する形だし、直線も最内に突っ込んだものの馬群に包まれる事も無くスムーズに伸びきることが出来たのは大きい。どうしても自力で得た感じがなく、嵌り切っての3着と言う印象は強い。その嵌り切った…と思われる内容で勝ち馬からは0.5秒差で2着馬にも0.4秒差だからやはり完敗と言わざるを得ない。ただやや苦労した感じもあるがこの速い流れ(1200m)にも対応出来たと見れるし、さらに完敗とは言えこのメンバーである程度結果を残したことは収穫と言えるだろう。

モズスーパーフレア 4着

【出し切る形・大外枠好都合・序盤のスピードの違い見せる・最後1F失速も・上位馬には完敗】

【好発】【主導権握る】【4角で動く】【直線序盤で伸びる】【最後1F脚色鈍る】【G前後続に差される・4着】【完敗】

好発で外から一気にハナを取りきる。スタートの勢いをそのままに序盤から速い流れを作り出し、前半の3Fは32.8秒のハイペースを演出。その後もペースを緩めることなくペースを維持したまま4角から直線へ。直線序盤で後続を突き放しにかかったが、勝ち馬(ダンシングプリンス)だけがこれに付いてくる感じ。直線半ばまでリードを保っていたが最後の1F地点で脚色が鈍って勝ち馬に前に出られてしまう。それでもその後しぶとさを見せて粘りを見せたが、残り50mで今度は2着馬(リュウノユキナ)に交わされ、ゴール直前では3着馬(オメガレインボー)にも交わされて4着止まり。

大外枠でもありスタート後の芝の部分が長いというのは好スタート、好ダッシュの要因にもなったと思う。その影響でスピードの違いでスンナリとハナを取り切ってハイペースを演出しての勝負だったが、最後の1Fで甘くなったところを後続に立て続けに交わされて4着止まり。個人的にはこちらの想定以上にぶっ飛ばした流れだったにも拘らず、最後は意外と粘りを見せたなという印象。勝ち馬には0.5秒もの差がついて完敗の様相ではあるものの、ダートでも通用するスピード能力は示したと思うし、逆にダートの方が最後の失速の程度がマシだったのではないか?とも思える内容。これはあくまでも芝の一線級を相手にした時との比較なのでまだ何とも言えない部分は多いが、芝でワンパンチ不足のレースが続いているという意味では本格的にダートに活路を見出すのはアリなのかなとも思う。

スマートダンディー 5着

【出し切る形・後半勝負も不発・スピード能力で見劣り?・1200m不向き?・完敗】

【中団待機】【3角で外から動く】【直線序盤で外】【直線ジリ伸び】【最後1Fしぶとく伸びるも】【G前接戦制す・5着】【完敗】

発馬五分から中団中目の位置を追走。3角過ぎから外を回って進出して行って、直線序盤で外に持ち出して追い出しを開始。直線の伸びはジリっぽい感じだが、最後の1F区間で内の先行馬が苦しくなったところを外から差し込む形になり、最終的に接戦の5着争いを制した。

後方からの競馬になったが直線の脚色は比較的地味だったし、1200mの速い流れで道中は脚を貯めきるには至らなかった可能性はある。まぁこの展開で後ろから行って結果的に全然差し届かないのだから、このメンバーでの力関係というかスピード能力の違いを見せつけられた感じはある。現状では緩めの流れ(せめて平均ペース)ならともかく、1200m戦で流れが速くなる展開が良いという雰囲気はあまり無い。ダートの1200m戦で緩め(平均)の流れなんて期待できそうにないが…。


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