チンパンジーとボノボの違い。 チンパンジーは男がボスを頂点にした集団をつくる。男はとにかく強いぞ論破できるぞとマウント合戦をする。 ボノボは女が強い。強い女の息子がボスだそうである。天照大御神。そんな女神が生まれるのは、食料豊富、外敵無し。それで、毎日、大人も子供もセックス三昧。
ボノボの世界は、チンパンジーの棲む地域と川できっちりと隔たれたことで生まれた。チンパンジーが入ってくれば、ボノボは滅ぶ。チンパンジーがボノボ化することはない。ボノボは自分たちがチンパンジーでないことに悩み自己否定に活路を見出す。自己の権利のために戦えるチンパンジーになろう、と。
ボノボが暮らすのは、フリーセックスの世界だ。 そこではセックスは甘いチョコレート以上の意味はない。 セックスは禁止されなければ快楽が強化されない。 儒教キリスト教によってセックスというスナックが、エロティシズムと化した。 ボノボにとってセックスは互いが仲良くつまむお茶菓子である。
日本人はボノボである。 チンパンジーは発情した女が男たちを戦わせる。一番強い男が食べ物を独占して女に与える。食糧と安全を求めて起きる戦争も元をたどれば女とのセックスのためだ。 食糧の豊富な場所で暮らすボノボの女たちは、男たちを戦わせる必要が無い。フリーセックスの世界。
日本人を人類のボノボにしたのは、温暖地域の島国という奇跡的な風土だ。 熱帯の島で暮らしていたらボノボを通り越してナマケモノやコアラになってしまう。排外主義を悪とする生き物は、外来生物が来たらあっと言う間に支配される。 豊饒であるが過酷でもある自然から、日本には武士道が生まれた