『玉と石の神話54』 「これまで再三伝えて来たように、災禍は不可避である。それを踏まえた上で聞いて欲しい」 皆が神妙な面持ちで王を見つめ、小さくうなずく。 「我国でさえ、これまでのように暮らすことなど望めぬ。なれば、何故、私が多くの者をここに呼び寄せたのか不思議に思うたであろう」