12/14-1 それでも、その後、りょうが事件を起こし、少年院送致となったことを知らされると、やはり母親だ。一年間収容されている間、毎月、りょうに届け物をした。だが、あえて面会はしなかった。りょうとの決別を決心した妹は、母親であることをその時、すでに捨てていた。
11/28-3 「グループのリーダー格は多分、少年院送致になると警察は言ってたけど、りょうは下っ端で、まだ中一やからそう重い罪にはならんやろうと言っていたけど、先行きが心配やなあとぼやいていたわ。うちに十分注意するようにと忠告をくれた。そやけど――」
11/14-4 ――まだ、わからへん。少年院送致は免れるかも知れんけど、人を一人、あんな目に遭わせたんや。厳しい処置が待っていると思うわ。 りょうの人生はまだ始まったばかりだ。この事件が重い影を落とさなければいいのにとそれだけを私は願っていた。
11/11-10 「りょうはどうしている?」 ――りょうは自宅で謹慎してる。学校も当分の間、行けないやろ。りょうの年齢が12歳ということと、重傷を負わせた男が札付きのワルだったことを考慮して、今回は、少年院送致などの罪には問われなかったけど、しばらくは監視がつくと思う。