「風呂はいいねぇ♪ここはタダだし熱いから最高だよ♪」 「いや勝手に入ってるだけだろ。ま、いいけど」 「おや~いいのかい?後でトム君が鬼になるかもしれないよ?」 「オレより矛先がアンタに飛んでくるんじゃないか?」 「その時はリブラ君が何とかしてくれるでしょ?」 「できねえっつの」
「あの悪魔を入れたのは誰ですか?」 館の主は珍しく怒りに満ちていた。 天敵とも言える悪魔が館の熱い風呂に入っているからだ。 トラップは発動したのではないかと思ったが、どうやら解除されたらしい。 「誰でもねえよ。本物の奇術師ならすぐ解けるってことだ」 従者は推測だが見抜いていた。