山高月上遅。コロナ禍でたしかに世界は移ろい、生き方を見直す機会が訪れた。前時代の成功者であればあるほど、突如眼前にそびえたった山を我先にと登り始める。しかし人が登山しようがしまいが、月は山を上り、ひょっこりといつしか顔をだすものなのだ。月がきれいに見える場で眺められたほうがよい。