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路上喫煙の取締りをしているAさんはマッチをする音がしたのでその方向を見ると男がタバコを吸っていた 駆け寄り男に「ここは路上喫煙禁止です」と2千円の過料を請求すると 男はタバコと2千円を渡して消えてしまった タバコはマイルドセブン、お札には伊藤博文の顔が…

「生きるのは辛いよなぁ」男は言う 「でもな、乗り越えられない不幸は来ないんだ」 「蝋燭が燃え尽きてるだろ 寿命を全うすると新しい蝋燭にかわるんだ」 「こっちの蝋燭は燃えさしだろ」 「自ら命を絶っちまうとずっとあのまんま残るんだ あんたみたいに」

女の子が出る夢を時々見る 僕が成長すると彼女も成長していく 合コンに参加すると彼女がいた 彼女も僕の夢を見ていたという 僕ら運命の赤い糸結ばれていた 運命に従い結婚した 妻は家事もせず金使いがあらい 死が二人を分つまで、愛を誓い… 寝息を立てている妻にネクタイを締めてあげた

夜中に一人歩きの女性を見るとどうにも抑え難い衝動に駆られるんです 多分病気だと思うんです その晩もつき動かされるように後ろから抱きついてしまいました でも女はこの世のモノではなかったんです 怖くてたまりません 捕まえてください 警官は渋い顔で聞いていた

厳冬のS湖では結氷した湖面の一部が盛り上がる氷堤を御神渡りという。この冬の御神渡りはいつになく隆起が大きく、人々は天変地異の前触れだと恐れ慄いた。やがて隆起は社のようになった。国譲りの際に敗れた神の復讐だという者もいるが、それはまだ定かではない。

「次の方どうぞ」 「あれ、閻魔大王は?」 「いません。あなたは略式命令ですから。ところで地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、どれになさいます?」 「選べるんですか?」 「はい。」 「もちろん、人間で」 「それでは、一億円頂戴します。」

禁忌を破ることが勇気と勘違いしている輩が必ずいる その若者たちもそうだった 肝試しと称して廃神社の杜へ入ってしまった 一人が「ヤバい!」と叫んで逃げ出したが時すでに遅し 全員がそれ以来まともに喋ることが出来なくなってしまった 故にこのの真相はわからず仕舞いである

久しぶりに自宅でシャワーを浴びている ふと顔をあげて鏡を見ると私は以前のような長い髪をしていた よく見ると髪の毛は天井から垂れ下がってる 「あと少しでそっちへ行くから」と髪の毛の主にいうと 髪の毛は震えながら消えていった 抗がん剤で髪の抜けた私 最後の外泊の夜の出来事

#呟怖 「今日はどこかに遊びに行こうか?」 「ママ、公園の滑り台で遊びたい」 「じゃあ、公園へ行こう」 「ママ、大好き」 数日後 近所の子供たちが滑り台を滑っていると 見知らぬ女の子が混ざっていた 「ママ大好き」と繰り返し言ってている女の子は痣だらけで半分透き通っていた

他所と交流すると疫病が流行ると言伝えがあった村は近隣とは隔絶されていた 村の男が隣村の娘と恋に落ちた 途端に村では疫病が流行り出した 娘は信仰している天王様を必死に祈った しかし祈りも虚しく男は死ぬ 後を追った娘の亡骸の上には檜扇の花が咲いた 以来村では疫病が流行らなくなった

どうしても彼と結ばれたいの この神社の杜の木に二人の藁人形を重ねて丑の刻に五寸釘を打ち込めば必ず二人は結ばれるという言伝えを聞いたの 早速実行したら…… 彼と結ばれたの 言い伝えは本当だったわ あいつとんだDV男だったのよ 強力な縁切りの神社ないかしら