ノー・プーの遠い道のり。

ノーシャンプーになって一週間たった。

が、実は4日めに、ちょっとギトギトがアウトオブコントロールな感じがしたので、ここはかの地、沖縄 − 沖縄伝統のコスメ製品、”くちゃ”を使ってみることにしたのだ。

くちゃ、とは沖縄の泥灰岩でできている、天然の泥。これがパウダーになったものなのだけれども、この粒子がとても細かく、ミネラルたっぷりで、毛穴のおくまで入り込み、汚れをすっきり綺麗に落としてくれるというシロモノ。

「ドロで洗髪なんて、エキゾチック!!!インド人みたい!(出展不明)」

というわけのわからない期待のもと、毛穴にいいのなら、頭皮にもいいんじゃないか、ということで、このクチャを、手のひらで泥状にしたものを、頭にこすこすやってみたのだ。が!!

……めっちゃばさばさになる!!!!(´;ω;`)

洗い流すと、まあ毛穴の汚れどころか、なんかいろいろ大切なものまで根こそぎとっていかれた感じがして、とてもじゃないけれども使えない…。あまりにばさばさすぎるので、アルガンオイルを少し塗って、凌ぐ。

翌日。

バサバサは改善されたけども、粘土がダメ、ということがわかってがっかりした私は、次に何か、ギトギトが発生したときに使えないか考えていた。そして思いついたのが……

炭だ。

コスミックヘンプというパウダー状の麻炭で、地肌を洗ってみてはどうだろうと思いたち、義母の健康グッズコレクションの中から、炭パウダーを拝借。炭も、例えばだけど飲むことで細かい粒子が腸の中の汚れを取り去ってくれたりと、なかなかにしてデトックス効果の高い優れものらしい。もうこの時点で私は、自然で、粒子の細かいものなら、何でもシャンプー代わりにするつもりでいた私。

で、ここで注意したいのは、製造元のサイトをみると、ちゃんと泡と混ぜてシャンプーするように、とインストラクションが書いてあるのだけれども、まあそこは世の中をわかりきったつもりでいるナメた三十路がよくやることだが、当然のように、シカト。真っ黒なパウダーをそのまま頭皮にすり込む、という暴挙に出た。しかも、頭にいいんなら、これで顔も洗っちゃえ♪とばかりに、ふんだんに顔にも刷り込んでゆく。

そして……。

ご想像いただけるだろうか。炭で真っ黒になった、煙突掃除夫のような、自分の顔を鏡でみたときの私の衝撃を!!そして、お湯で流してもこすっても落ちない、とわかったときの、絶望を!!!

まあ、結局この後、18世紀の労働階級にはデフォルトであったような真っ黒くなった顔を綺麗にするのに、シャンプーx2と泡洗顔x3をしなくてはならなくなる、という本末転倒で訳のわからない事態に陥るのですが……。もう、こんだけシャンプーしたら、皮脂なんて残ってないよね、うん。

というわけで、また実は振り出しに戻っているのだ。

ノー・プーで髪さらっさら〜♪になる日は、遠い。

もう、”粒子が細かい”という言葉にはだまされない、独立して凛とした女性になりたいものだが、その道も、どうやら遠いようだ。

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