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おっさん「お酒、飲めないの」

ぼくは酒が飲めない。
飲み会には、誘われれば行く。
楽しいから。

でも酒は飲めない。

「うそでしょ、一杯くらい飲んでみてよ」
いや、飲めないから。

見た目なのかキャラなのか
ぼくから飲めそうオーラでも出ているのか。
すすめてくれる人は多い。

「これなら大丈夫でしょ。飲みやすいから」
なにやら洒落たグラスにみずみずしい透明な液体。
おいしそうに見える。水分だし。
いや、
飲めるよ?無理すれば。水分だし。

問題は飲んだあとなんだから。
何度もひどい目にあって来て、
さすがにこの年まで生きたら学習するんだから。

アルコールに対するアレルギーでもあるのか、
肌にちょっと塗るだけで真っ赤になってヒリヒリする。
なので病院で注射するときもアルコール消毒は
遠慮させてもらっている。
肌に付けるだけでそうなのだから、そんなもの胃の中に入れるなんて
ぼくには狂気の沙汰でしかない。

一度、ずいぶん前。
悪ふざけで股間に直接、消毒用のアルコールを塗布したことがある。


この世の地獄。まさに地獄。


とにかく痛くてうごけないのだ。
しかも拭き取ろうが水で洗おうが、すでに染み込んだアルコールには効果がなかった。

ぐおーおおおお!ぬぐおーおおおぉぉぉ!

おいしそうに恍惚の表情でグラスの中身を飲み干し、
楽しそうにする仲間や友人、家族を眺めるのは好きだ。
だがぼくはもう二度と酒は飲まないことにしている。

これを読んだ友人、知人はどうかもう二度と
ぼくに酒を勧めないでほしい。
伏してお願いしたい。ぜひ。

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