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第7波で当事者となる(前編)

otemoyan55さんの叔母様のお具合、その後いかがでしょうか。
つねに美容を心掛ける、大変な時ほどその心の張りが支えになるような気がします。自分を奮い立たせる、そんな力がコスメにはありますよね。

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かくいう私は、この夏、コロナ陽性者となった。
あれはお盆のちょっと前。「あれ?エアコンの風にあたりすぎたかな?」という喉の違和感から始まった。

コロナももうすでに第7波。ここにきて当事者となり、「発熱外来の予約が取れない」という新聞の記事や知人の声を、自分ごととして体験することになった。大阪府のホームページから発熱外来を行っている地域の医院を調べて電話するも、「予約はいっぱいです」「3日後の予約なら受け付けられます」「明日の朝8時半からまた電話してみてください」と、4軒とも受け付けはできないとの返事。……ですよね。毎日1~2万人という大量の陽性者を受け付けられるキャパはもう大阪にはない……。日々大勢の陽性者の対応に向き合っている医療関係者の方々に、改めて頭が下がる思いがした。

喉が痛み、発熱している。きっとコロナなんだろうけど、ここからどうしたらいいのか。
大阪府のホームページには「若年軽症者無料検査センター」についての案内があり、それを読むと、地域の薬局などで抗原検査キットを無料配布しているという。さっそくもらいにいき、自宅に戻って検査。おお、陽性の〈例〉に記されてる図と同じく2本のラインが出たではないか。どこで感染したのだろう。飲みに行ってもないし、マスクを取って多数の人と大声で話してもいない。でも仕事の時は電車にのって街なかへ出て、人ごみの中を歩いていたなあ。もはや感染経路は見当がつかない。家族もこの時点ではだれも症状は出ていないので、家庭内感染でもなさそうだ……。

抗原検査キットは陽性反応を示したが、まだ「陽性確定」ではないらしい。この大阪府のスキームでは、陽性反応が出た人は次にオンライン診療を受けるように誘導される。抗原検査キットとともにもらった説明書にあるQRコードを読み込み、必要なアプリをダウンロード。そこに抗原検査キットの写真や、保険証などをアップロードし、オンライン診療の予約をアプリ上で取る。当日はもう予約でいっぱいということで、翌日の予約が取れた。

その後、「はい、この部屋から出ないで」と夫に家庭内隔離を促される。我が家には高齢の母も同居しているので、うつしてはいけないのだ。大阪府のホームページを見ていると、高齢者と同居している人は軽症者でもホテル療養が申請できるとある。指定されている電話番号をかけ、高齢者と同居している旨を告げた。しかし、まだオンライン診療を受けていない(=陽性が確定していない)ので、保健所に陽性者として登録されておらず、受け付けられないという。こうしてタイムラグがどんどんできていく。もはや私自身の症状がどうこうではなく、頭の中はいかに母親にうつさないか、ということでいっぱいになった。

翌日。お昼前にアプリの通知があり、ビデオ通話にて医師の診療を受ける。抗原検査キットの判定面を画面越しに見せ、おもに問診。「コロナ陽性ですね~。保健所に登録しておきますね~」とのことで、1分半ほどで「診療」は終了。この大阪府のオンライン診療を担っていたのは東京・銀座にあるクリニックだったというのも不思議な感じがした。
ともあれ、症状が出てから3日目に陽性が確定し、家族は濃厚接触者となった。

陽性が確定したので、再び、ホテル療養の申請をする。電話口の人が「まだ保健所に登録されていないみたいなので、確認でき次第、連絡しますね」と電話が切れた。忙しそうだ。そうだろうな、感染爆発中だもの。何度も電話してしまってごめんなさい。

隔離された部屋の中で、ゴロゴロしたり本を読んだり。熱は38度まであがったものの喉の痛みのほかは大きな症状はない。家族全員が外出自粛の身となったので、さて食料調達をどうするか。数日の間は、買い置きしてあるものでもちそうだが……。

発症4日目のお昼過ぎ、ホテル療養についての連絡がきた。「夕方に迎えのタクシーが行きますので、ご用意を」。慌ててスーツケースにタオルや着替え、パソコンや書類などを詰め、タクシーの到着を待った。

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