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プラシーボ効果の力:心と体の相互作用を理解する

プラシーボ効果は、医学的に効果がないとされる薬でも、
それが効果的であるとの評判や信念によって、
実際に効果を感じる現象を指します。

この効果は「偽薬効果」とも呼ばれ、
本来は医療の分野で使われる用語ですが、
現在では日常生活でも一般的になっています。

プラシーボはラテン語で「喜ばせる」という意味を持ち、
歴史的には中世のフランスで、
治療困難な病の患者に対する苦痛緩和手段として使われていました。

実際に、プラシーボ効果は多くの場合で症状の改善をもたらし、
良い思い込みが肯定的な影響を与えることが明らかです。

例えば、冷たい水の温度を「ほんのり冷たい」と伝えてから触れさせた場合と「非常に冷たい」と伝えてから触れさせた場合、実際の水温は同じであるにもかかわらず、脳の感覚処理部位での温度への反応が異なることがわかっています。事前の情報によって、人の感じる温度の感覚が変化するのです。
同じ水温でも大脳皮質の反応が異なることが分かっています。

プラシーボ効果の背景には、脳の働きが深く関わっています。
特に重要なのは「報酬中枢」で、これは「側坐核」という部位にあり、
欲求が満たされると活性化し快感を生じさせる神経系です。

ベン・シャナン博士の研究では、
マウスの「報酬中枢」を刺激すると免疫系が活性化し、
病気に感染したマウスの菌の増殖が抑制されることが示されました。

これらの知見は、プラシーボ効果が期待や快楽によって免疫力を高める可能性を示唆しており、私たちの心身がどれほど密接に連携しているかを物語っています。


また、プラシーボの対照的な現象に、ノセボ効果というものがあります。
それは、ネガティブな期待が症状を悪化させることがわかっています。
つまり、想像や思い込みが、人の身体的な状況を左右するということです。

私達の日々の考え方、思考のベースがどれほど重要であるか?
ということですね。
日々、
幸せを感じている人⇔不幸を感じている人
楽しみを感じている人⇔退屈を感じている人
有り難さを常に感じている人⇔不満を常に感じている人

では、日々の精神状態という直接的なことはもちろんですが、
身体的な状態も雲泥の差がでていることを理解すると、
日々私達が、どのような考えのもの生きていけばいいのか?
ということにも繋がりますね。


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