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やっと美醜を超えた人もいいなって思えるようになった

小学生高学年の頃、近所のおばちゃんに「典子ちゃんのおばあちゃんは美醜を超えてるわ」と言われたことがあった。当時美醜を超えるという言葉の意味が分からなかった。帰宅し父親にその話を伝えた。父親は「最高の褒め言葉やな」と言った。
父親が言った意味も分からなくもない。しかし結局美人はちやほやされ大切にされるのが現実だ。私は長年ダイエットしたりお洒落の研究をしたり、少しでも自分が美しく見えるように一応頑張ってきた。

最近YouTubeとTikTokを始めた。動画に出てくる自分の姿を見ることが増えた。写真を撮る時や鏡に映る時は少しでも美しく見えるように自分なりに頑張って表情を作っている。しかし動画の場合は素の表情や動きが出てしまう。普段はこんな表情をしているんだな!とかこんな風に歩いているんだな!とか新たな気づきがある。動画に出てくる素の私は結構ブサイクだ。

若い頃はブサイクな表情の自分の写真や動画を見るのが嫌だった。子ども達や夫が私のブサイク写真を隠し撮りするのを腹立たしく思っていた。しかし何故か最近はブサイクな表情の私を愛おしく感じられるようになった。

この歳がきて、やっと美醜を超えた人間になりたいと思えてきた。


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