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老後のひとり暮らしを妄想してみた

小学1年まで7人家族で暮らした。祖父母、父母、兄姉と私だ。小学2年になり父が単身赴任、兄は下宿、姉は寮で生活するようになった。一気に4人家族になった。祖父母は別棟の家で暮らしていたので夕食後は実質母と私2人の生活だった。父に叱られることも兄妹喧嘩もなくなった。毎日が静かな暮らしになった。

週末には父や姉が帰ってきていたし、兄も時々帰ってきた。日曜日の夕方兄や姉が家からいなくなると寂しくてたまらなかった。母に駄々をこねて古本の漫画を買ってもらったりしていた記憶がある。我が家は店を営業していたので古本の漫画を売っていた。

そして私は高校生になり、一人暮らしを始めた。25歳で結婚するまで約10年間一人暮らしをした。

そして結婚し、夫の両親と暮らし、3人の子どもができた。7人家族になった。そして義母が亡くなり、義父が亡くなり、3人の子ども達も家を出た。現在は夫と2人暮らしだ。

子どもの頃のように家族が減ったら寂しくてたまらないような気持ちにはならない。ただ時々家族がたくさんいた時のことを思い出し感傷に浸るくらいだ。やがて夫が先に亡くなったら、ひとり暮らしをするようになる。ひとり暮らしするには広すぎる我が家であるが、ひとりになったら業者を呼んで思い切った断捨離をしたい。私の愛する映画に必要な物やお気に入りの服だけ残して全部捨ててしまいたい。

夫が仕事に行き、ひとりで過ごす土曜日の朝、そんなことを考えた。

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