記憶の改ざん
初めて手作りのおやつを作ったのは何歳だったんだろう。お小遣いがなくてカルピスを凍らせアイスにしたりプリンを作ったり姉とババロアを作りにハマったり。
ある日姉と一緒にクッキーを作ろうとした。クッキー生地をたくさん作り平たく伸ばした。突然天井から細長い水銀灯が落ちて割れた。パリーン!母は残念そうにガラスの破片や水銀がクッキー生地に入ったかもしれないから捨てるように言った。
今まで自分がお菓子作りをしないのはこのトラウマ体験が原因だと言い訳してきた。先日母と兄と姉と私のグループLineでふとこのクッキートラウマ話を出した。すると母と姉はそんな記憶がないと言う。私よりずっと記憶力の良い母と姉が忘れて私だけ覚えている訳がない。もしかすると子どもの頃の夢を現実の記憶と勘違いしたのだろうか。または記憶を改ざんしてたのか。
人は自分の都合の良いように記憶を改ざんして生きているらしい。私もよく記憶の改ざんについて子ども達に指摘されることがある。
夢を現実のことだと勘違いしたり、自分の希望や嫌なことを忘れるために記憶を改竄したり、こんな風に今まで生きてきた。そしてこれからも生きていく。
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