004|理解は、孤独を和らげる
だんだん寒くなってきましたね。体調にお変わりありませんか。
もうすぐ冬が始まりますが、Bリーグはどんどん熱くなっていきます。
ぼく自身の話をさせてもらうと、足の怪我もずいぶん治り、元の感覚を取り戻しつつある状態。
ここからさらに気持ちを燃やしていくので、引き続き、応援のほど、よろしくお願いいたします!
さて、前回はファンの方々の力の大きさについて経験談をお話させてもらいました。
日々、いろんなこととたたかっている人がいるから、ぼくらはアスリートは強くなれるという内容です。
そしてあるファンの方からもう一つ、大きなことを教わりました。
そのファンとは、ぼくの兄です。
幼い頃はイジワルもされましたが、今では一番の理解者であり、心の支えです。
日頃は冗談を言い合っていて、感謝の気持ちを伝えられていないのですが、嬉しいことも、困ったことも、いの一番に彼に共有しています。
ただ兄は・・・ファンというかマニアというか笑
試合や、SNSでの投稿があるたび、ツイッターで「橋本尚明」を検索して広がっている評判を逐一チェックしています。
自分がどう見えているのか。いろんな意見を拾い上げてくれます。
常に自分を客観的に見れるのは本当にありがたく、おかげさまで、自分を見失わず、自分らしくいることができていると思います。
ちなみに兄によれば、
「なお(私の呼び名です)は、見た目的に無愛想に見えるけど、実際に話をすると、めちゃくちゃ気さく。おチャラケキャラ。このギャップに心が動かされて、ファンになってくださる方が多い。礼儀作法がしっかりしているから、年齢が離れた方からも愛されている」
ということのようです。ぼくよりもぼくのことに詳しい。
どんな時も気にかけてくれる存在がいる。これ以上に心強いことはありません。
嬉しいのは「がんばれ!」と言うだけではなく、今、何を考えているのか、理解しようとしてくれるところです。
だからぼくも、誰かを応援したいと思う時、相手のことをもっと理解するようにしています。
例えば、自分よりも若い選手たちから相談を受ける時も
「どうしてBリーグの選手になったのか」
「どんな家族構成で、どんな場所で育ったのか」
「どんなことに喜怒哀楽を覚えるのか」
と、相手に興味を持ちながら受け答えするようにしています。以前よりも心を開いて話してくれる選手が増えたように感じます。
ビジネスの世界で営業職として活躍している兄からは学ぶべきことも多く、本当に感謝しているのですが、ひとつ、解消しきれない疑問がありました。それは、
それは、なぜ兄が、ここまで力を貸してくれているのかということです。
関係者経由でこっそり聞いてもらいました。すると、こんな回答が返ってきたんです。
「なおを見ていると、勇気が湧いてくるんです。新しい環境へ飛び込むのに躊躇するたび、彼の活躍が背中を押してくれる。
Bリーグになる前のBJリーグの時からがんばっていましたから。当時は人気も給与も今ほどじゃなかった。
不安も大きかったはずなのに、めっちゃ一生懸命で。だからも、ぼくもやれるんじゃないか。挑戦するべきなんじゃないかって思えるんです。
ぼくにとっての心の支えであり、ヒーロー。応援しないわけないじゃないですか」
とのことでした。
めちゃくちゃ恥ずかしいですが、素直に嬉しかったですね。
同時に、兄のように自分の大切な人を応援できる人になりたいと思いました。
そしてそれは、がんばってほしい気持ちをぶつけるだけじゃない。その人の内面にまで迫れるような「応援」ができるようになりたい。
これが孤独に寄り添い、その人の力に変わるのだと信じています。
ぼく自身、過去のプレーを覚えてくださっていたり、その時の心情を察してくださるファンの方からのコメントはすごく嬉しくて。
見てくれている誰かがいてくれるだけで、人は結構がんばれるのかもしれません。
緊張感のある試合が続きますが、目指しているのはテッペンだけ。来年は必ず、B1でプレーしますから。
そのためにチームは今の順位ではいけません。ぼくはぼくのするべきことをやっていきます。ここからです。
明日もファンの皆様に、そして、兄に、恥ずかしくないプレーを見せていきます。今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
【PROFILE】
橋本尚明(はしもとなおあき)
ツイッター/https://twitter.com/hashimotonaoaki
インスタグラム/https://www.instagram.com/aaa16ccc/?hl=ja
1992年、愛媛県松山市生まれ。大学在籍時は新人戦にて最優秀選手賞とアシスト王を獲得。その他、西日本選手権、関西学生選手権で優勝を経験し、関西学生選手権と関西学生リーグ戦では優秀選手賞を受賞するなど実績を積む。
その後、2015年に大阪エヴェッサと契約。主力選手として活躍。プレーオフにも出場。2017年、富山グラウジーズへ移籍。主にシックスマンとして、チームのB1残留に貢献した。
2018年には横浜ビー・コルセアーズへの移籍。アメリカの伝統的スポーツ用品メーカー・スポルディングと、ブランドアドバイザー契約を締結。
2021年、島根スサノオマジックへ移籍するもシーズン中盤に故障により離脱。現在は福島ファイヤーボンズと契約。
福島ファイヤーボンズの詳しい情報はこちらから!
公式HP/https://firebonds.jp/
公式ツイッター/https://twitter.com/firebonds
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