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中国のエンターテインメント業界が大変化!
皆さんこんにちは。エンジョイジャパンの橋本です。ここ最近、中国のエンターテインメント業界に大きな変化がありました。本日は、この大きく変化するきっかけとなった事件について2つ、ご紹介していきたいと思います。
事件1:‘‘女性っぽい”男性タレントのテレビ出演禁止
9月2日、中国政府は中国国内での芸能活動について8項目の規制を発表しました。その中で、アイドルオーディション番組、子供が出演するリアリティー番組、‘‘女性っぽい”男性タレントの出演、などが規制対象となりました。
番組側は出演者の選定、パフォーマンススタイル、衣装などを厳密に管理する必要があり、特に‘‘女性っぽい”男性タレント、いわゆるオネエ系ネット有名人に対して厳しく規制する必要があると発表されました。
この通達のあと、オネエ系で有名な「网红(ネット有名人)」である「吃桃桃(チートウトウ)」や自称「人類高品質男性」などのSNSアカウントがクローズしました。それだけではなく、各テレビ番組が主催する「晚会(日本でいうと○○歌謡祭)」も‘‘女性っぽい”男性タレントを招待しないことを決めました。
ただし、そもそもエンターテインメント業界の市場は大きく、‘‘女性っぽい”男性タレント自身も多くいます。今はちょうど嵐の時期ですが、この嵐が過ぎると、一部の芸能事務所はリスクを冒して、お金を稼ぐために‘‘女性っぽい”男性タレントを作り続けるのではないかとネット上ではささやかれています。
さらに、つい最近、北京のテレビ局はエンターテインメント業界に向けてさらに4つの修正戦略を通達しました。各プラットフォームはこの規制通知に従い、‘‘女性っぽい”男性タレントを完全に排除することが求められるようになりました。
この4つの修正戦略について簡単にご紹介します。
①プラットフォームの監督責任を強化する
主にプラットフォームの監督責任についてです。つまり、プラットフォームがリスクを冒すことを敢えてした場合、それなりの結果と責任が課せられます。
②番組内容を厳しく見直し、方向性を強化する
主に番組の詳細な内容を対象としています。これまで番組側は、どんなタレントを招待するか、タレントがどんな衣装を着用するか、パフォーマンススタイルがどんなものなのかなどの詳細内容を関連機構に申請する必要はありませんでしたが、これからは以上の事すべてを厳しく審査し、すべて申請する必要があります。
③ゲーム系バラエティー番組の規制管理
これまでバラエティには‘‘女性っぽい”男性タレントがたくさん出演していました。理由は、番組内で行うゲームは基本的に頭脳や個人的なスキルを必要とせず、普通の人なら誰でもゲームをクリアできるからです。今では、‘‘女性っぽい”男性タレントの出演機会を減らすために、これらの番組も規制されてしまいました。
④規制システムを改善し、システム管理を強化する
一部の番組が抜け穴を利用し、‘‘女性っぽい”男性タレントに生き残るための場所を提供することを防ぐため、すべての番組が24時間監視されます。
この4つの修正戦略を見ていると、中国政府は本気で‘‘女性っぽい”男性タレントを禁止していることがわかります。
面白いことに、今年アイドルとしてデビューしたINTO1の「刘宇(リュウ・ユー)」はこれまでずっと「娘(女性っぽい)」と言われてきましたが、最近はメイクを変えて、男らしさを強調するようになりました。個人的にはノーメイクの方がかっこいいと思います。(笑)
事件2:アニメ作品が大量に削除された
ここ最近、大量のアニメ作品が削除されたことも話題になりました。その中で、暴力を助長するとして《ウルトラマンティガ》が一時削除され、微博の「热搜(ホットトピックス)」に上がるほどの大きな話題となりました。
中国でメディアを管理する国家ラジオテレビ総局の江蘇省当局が未成年の成長に影響を及ぼす可能性があるアニメ作品リストを公表し、その中で、《神様になった日》、《Re:ゼロから始める異世界生活》、《名探偵コナン》などの日本アニメも指摘を受けています。
近年、子供たちがアニメの内容を真似たことによって引き起こされた事件が度々起きていたことが原因とされているようです。2018年7月、8歳の少女がアニメシーンにあるロック・クライミングを模倣して、誤って死亡しました。2017年3月、5歳の少女がアニメの内容を真似て、11階から傘を持って飛び降り、重傷を負いました。2016年3月、10歳の少女がアニメの内容を真似て、チェーンソーを使って妹の顔を傷つけました。2013年4月、8歳の少年がアニメ「喜羊羊与灰太狼(シーヤンヤンとホイタイラン)」のシーンを模倣し、2人の友人に重度の火傷を負わせました。その中で、5歳の兄は体の80%を火傷しました。
これらの事件を踏まえて、一部の親はアニメ作品の削除に対して支持をしていますが、「子供の夢を奪うな」、「子供が暴力的になるのはアニメだけのせいではなく、親の教育の問題だ」などの反対意見も上がっています。
以上、ここ最近中国で起きたエンターテインメント業界に関するニュースでした。どんな政策もいい面と悪い面がありますが、皆さんはどう思いますか?気になることがありましたら、ぜひ橋本までご連絡ください。
メール:hashimoto@enjoy-japan.jp
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