人間関係に疲れ切る前にやるべきこととは?
人間関係で疲れ切ってしまうのは、オンの時間とオフの時間の切り替えがうまくいっていないからです。
オンの時間とは、人から見られたい理想の姿を演じる時間のことです。オフの時間とは、リラックスしたのんびりした自分で過ごす時間のことを指します。
前回の記事では、
オンの時間でいつづけてしまうために、人間関係に疲れ切ってしまう
人間関係をうまく保つためにはオンの時間とオフの時間のバランスを取ることが大切
ということをお話しました。
今回の記事では、
なぜオンの時間とオフの時間のバランスを取らなければならないのか
なぜオンの時間とオフの時間のバランスが取れないのか
どうすればオフの時間を取れるのか
についてまとめます。
人間関係に疲れ切る前に、意識的に「オフの時間」を取ってください。そのためにはどうすればいいかを解説します。
人間関係に疲れそうなあなたに、少しでもお役に立てれば幸いです。
オンの自分で疲れ切った自分を、
オフの自分が癒やす
オンの時間は自分のためだけの時間ではありません。たとえば仕事の時間は代表的なオンの時間の過ごし方です。仕事の時間には、上司や同僚、部下に対して責任を果たさなければなりません。働く環境にも大きく影響されます。締切が迫っていたり、メンバーがイライラしていたり自分ではどうしようもないことが多すぎます。
このように、オンの時間では、人からの責任を果たすために社会的な自分にならなければいけないのです。環境の変化に耐えながら、社会的な責任を多かれ少なかれ果たす必要があります。
一方で、オフの時間は完全に自分のための時間です。オフの時間には、社会的な責任や環境に左右されません。自分のことを第一に考え、いたわり、回復します。
社会的な責任を果たし疲れてしまった自分を、オフの時間でケアをする。このバランスを取らなければ心身に異常をきたしてしまうでしょう。ずっとオンの時間を過ごしていると、自分自身のケアができずにひたすら疲弊していきます。一方で、ずっとオフの時間を過ごしていても他者や社会との関わりが希薄になってしまうので、生きがいに飢えるようになってしまいます。
オンの時間とオフの時間、どちらも大切にしなければなりません。
ずっとオンのままでいてしまうのは、
過去の挫折経験にある
では、なぜオンとオフのバランスが取れないのでしょうか。特にオフの時間を犠牲にしてしまいがちなのはなぜなのでしょうか。
オフの時間を犠牲にしてしまうのは、オンの時間の自分でいることが、自分の存在理由になってしまっているからです。
例えば、ずっと仕事のことを考え気が抜けないのは、仕事で成果を出さなければ自分の存在意義がなくなると考えているからでしょう。
このように考えてしまうのは、自分の存在理由を一度大きく否定される経験をしたことが理由として挙げられます。
例えば、大好きだった恋人に突然別れを切り出されたり、頑張っても頑張っても失敗してばかりで誰にも認められなかったり。このような経験をしたときに、「自分はなぜ失敗してしまったのか?→自分のどこがダメだったのか?→自分のすべてが悪いのだ→自分はダメ人間なのだから、なにかで結果を出さなければ生きている理由がない…。」と考えてしまうことがあります。すると、自分自身の価値を低く見て、社会的な自分「オンの自分」だけを重視するようになります。結果として、オンの時間ばかりが増え、オフの時間をできるだけなくそうと考えてしまうのです。
オフの時間をなくすと、自分の命のケアができずに、ひたすら心が疲弊します。この疲弊はひどくなると、抑うつ状態や希死念慮につながってしまいます。ただ、オフの時間の大切を自覚していない人は、オフの時間を作ってもその時間は「なんで自分は頑張れないんだ…」と自己否定の時間になります。
すると十分な休息が取れずに、普段のオンの時間でもうまく力が発揮できなくなります。うまく力が発揮できないと、存在意義であるオンの自分が否定されてしまう結果になるので、さらに自己否定に走ります。そしてずっと自己否定をし続け、さらに抑うつ状態や希死念慮が強まってしまうのです。このような無限ループに陥らないためにも、今一度オフの時間の重要性を再確認し、改めてオフの時間を大切に過ごさなければなりません。
オフの時間をとるために重要なこと
それでは、どうすればオフの時間を取れるのでしょうか。
まず、オフの時間があるからこそオンの時間を健全に過ごせるということを腹落ちして理解する必要があります。オフの時間を作らなければ、オンの時間は長く続かず、最悪の場合メンタルに害を及ぼすことを再認識しましょう。
次に、オフの時間には他人の要素が絡んだり、身体に負担の大きなことを避けることが重要です。たとえば、疲れているのに無理やり飲み会に参加したり、負担の大きな筋トレをしたりすることは逆に体力の消耗を招いてしまうことがあります。自分が好きな、自分を大切にする時間を作りましょう。
そして、オフの時間を作るうえでは、切り替えが重要です。切り替えがうまくいかないと、ダラダラ仕事を続けてしまったり、仕事のことを考えてしまったりすることがあります。これでは本当にオフの時間を過ごせたとは言えないでしょう。上手に切り替えるためには、オンとオフを時間で分けて考えることが有効です。「20時からは完全にオフの時間。自分を大切にする」と決めることで、切り替えがうまくいくようになります。
最後に、オフの時間ではマインドフルネスを意識するようにしましょう。マインドフルネスとは、座禅を組んで意識を集中することだけではありません。自分がオフの時間を過ごしていることに対して集中することです。今ここでリラックスしている自分をしっかり感じることで、オフの時間をより有効活用できます。お風呂でオフの時間を過ごしているのであれば、お風呂の温かさ・気持ちよさを前進で感じ、寝る前のオフの時間では、布団の気持ちよさ・まどろみの気持ちよさを全力で感じるようにしましょう。
自分を大切にする行動の例
自分を大切にするための行動の具体例を挙げます。意識的にこれらの活動を生活に組み込めると良いでしょう。
適度な運動
栄養バランスの良い食事を摂る
8時間睡眠
瞑想をする
掃除をする
靴を磨く
散歩に出る
あなたに最適なオンとオフのバランスを
見つけましょう!
ここまで、オンの時間とオフの時間のバランスについてまとめてきました。
あくまでこの話はハシモト個人の経験に基づいた知見になります。とはいえ、オンとオフのバランスのとり方は人それぞれです。
あなたに最適なオンとオフのバランスのとり方を見つけてみてください。
ご無理のないよう、一緒に生きづらい世界を生き抜いていきましょう。