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圧倒的リーダーシップ〜毛利衛さんから学んだこと〜

先日、ふっと思い出した20年前のこと。
私が「場づくり」で心がけていることの「本質」を、最初に教えてくださったのは、毛利衛さんだったのかもしれない、と。

今でも、ありありと思い出せる毛利さんの「ことば」を、FACEBOOKにも書いてみたんだけど、何と!2005年から書き続けているブログに、当日の感動が残ってました。

より詳細がわかるので、ここでシェアします。

【科学と未来への夢を広げる学習会】

ご縁があって、日本科学未来館の館長で宇宙飛行士の毛利衛さんと仕事でご一緒させていただいた。昨夏、とある会議のプログラムで1時間ほどの講演を拝聴して以来、毛利さん=宇宙飛行士に大変興味をもっていたこともあり「こんなチャンス滅多にないぞ」と気合を入れて仕事に臨んだ。
わが故郷の町の中学2年生を対象にした表題の通りの学習会だったのだが、毛利さんの持ち時間は1時間+質疑応答15分。画面で拝見するとおりのダンディな雰囲気を漂わせる毛利さん。打ち合わせでは、ご自身がセレクトした映像をスタッフに的確に指示される様子が印象的で、進行役の私にも優しく声をかけてくださり、名刺交換までしてくださった。(この名刺は我が家の家宝になること間違いなし)
もっとも心に響いたのは、本番前の打ち合わせ終了間際の一言。主催者の教育委員会関係者に「今日の目的は何でしょう?どうなることを望んでいますか?」と尋ねられたこと。その場にいたのは、科学未来館のスタッフと私、現場を取り仕切る先生方だ。主催者の代表が「子供達が目をきらきら輝かせること」と答えると、毛利さんは私も含めスタッフをぐるっと見回して「中学生達が目を輝かせることが今日の目標です」とおっしゃった。俄然、スタッフのモーティベーションがUPしたのを感じる。すごいリーダーシップ!不覚にも涙が出そうになるくらいの感動だった。

毛利さんの講演は大成功。中学生達もぐいぐいと話に引き付けられている様子だった。毛利さんは、会場の生徒達とキャッチボールをしながら話を進めていったのだが、会場の隅からすみまでをご自身がマイクをもって歩き回り、子供達と会話した。質問の受け答え一つ一つにも「どうしてそういう質問をしようと思ったの?」「なぜそう考えたの?」などと探究心や追及心を持つことの大事さを子供達に自ら示された。また、毛利さんに同行した日本科学未来館のインタープリター(展示解説員)の2人も、10分から20分程中学生向けに話をしたのだが、ともに、会場を走り回って、いかに子供達に興味関心を持ってもらうおうかと工夫を凝らした内容だった。「科学の面白さを伝えよう」という気持ちが体全体から伝わってきて、こちらも大変心を動かされた。「一所懸命」はやはり気持ちいい。ともに20代と思われる若い二人だが、科学未来館では毎日こうして体当たりの仕事をしているのだろう。そしてこれも毛利さんの館長としてのリーダーシップのたまものといえるのかもしれない。

毛利さんは、講演の最後にメッセージとして「知識は大切、だけどそれだけじゃだめ。それが本当に正しいことなのかどうかは自分で体験して確かめてみよう。経験することが何より大切」とおっしゃった。

中学生たちと一緒に、私も大きくうなずいた。学びの多い有意義な一日であった。

2005年3月2日ブログ「ワーキングマザーのススメ」より

ちなみに、この時、サインを頂いた本「果てしない宇宙の中で思う未来のこと」を再読中ですが、全く色あせない「ことば」ばかりで、感動しきり。


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これは自慢(笑)

「ことば」って消えてしまうことが、切ないな〜って、先日、イラストレーターの方とお話していて感じたのだけど、いやいや、私の中に、ここまで力強く根付いている「ことば」があるんだと思ったら、ちょっとね、勇気が出てきたな。

もちろん、「何を言うか」より「誰が言うか」ではあるんだけれど、私の「ことば」が誰かの支えになっているようなことが、万に一つでもあったとしたら、それはとてもありがたく、私が生きている証だったと思えるのかもしれない。

そして、消えてしまうからこそ「書いて」「見える化」し「残す」ことの意味と意義も感じます。2005年=36歳の私の「ことば」、拙いけれど、一生懸命だな。



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