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肉にまつわる豆知識 〜意外と知らないお肉のトリビア〜 サーロインの巻


サーロイン(ストリップロイン)の巻

皆さん大好きお肉の豆知識。

第二回はお肉の主役でもあり、お肉の王様とも言われる、サーロインについてお話ししたいと思います。

サーロインの語源


「サーロイン」は一般的に、牛の部位では腰の上部にあたる肉として知られています。英語では「loin(ロイン)」が「腰肉」にあたります。

牛にとっては、動かす機会が少ないため、筋が入りにくい部位です。そのため、脂乗りが良く、柔らかい食感が好きな方も多いでしょう。

16世紀のイングランド王ヘンリー8世が、サーロインの美味しさに感激したことで、爵位の称号である「sir(サー)」を与えたという逸話もあります。
お肉の王様と言われる由縁はここから来ているかも知れません。

ヘンリー8世

口の中でとろけるお肉


サーロインは、その美味しさと柔らかさから、お肉の王様と言われており、ステーキとして人気があります。
サーロインは、赤身との間にある脂肪が適度に入り込むことで、ジューシーで甘みが感じられる食感になります。特に、上質な霜降りを持ったサーロインであるほど、脂の融点(溶ける温度)が低いため、人間の体温(約20〜36℃)だけで溶けてしまいます。

これが、「一口食べただけで一瞬で溶ける」という表現の正体です。

オレイン酸の正体

和牛の脂にはオレイン酸という不飽和脂肪酸という物質が含まれており、このオレイン酸やステアリン酸の含有量が少ないイコール融点が高いということが挙げられるでしょう。

一般的な動物性の脂肪というのはラードなどを見れば分かるように、少々温度が高かったとしても溶けずに個体を保ったままでいます。
これが食後の胃もたれへと繋がる原因です。

しかし、和牛の脂に含まれている不飽和脂肪酸、特にオレイン酸やステアリン酸はかなり低い温度であったとしても融解していくという特性から、それらが多く含まれている黒毛和牛の肉は口の中に入れた瞬間に口内の体温によって脂肪が溶け始めるため、柔らかな食感となるのです。

オレイン酸の含有量が高い和牛は融点が低く、あっさりした口どけで、後味もよく胃もたれしないと評判高い商品となります。

オレイン酸についてはまた何処かで詳しくお話し出来たらと思います。

今回はこの辺で失礼致します。

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