AIが人間を超えられるか?超えられるならその時どうなるか? 前編

DISCOVERというアメリカの科学雑誌(多分高校生あたりの人向け)の2022年7・8月号にあった「医療におけるAI」を読んだ感想です。
果たしてAIは人を超えられるか?
もし超えたとしたら、その時どうなるのか?
そんなことについての私なりの考えになります。
※書き始めたはいいものの、かなりの長文になりそうです。
 とりあえず、前編と後編に分けることにしました。

AIが人間を超えるんじゃないかと怖がっている人が多い様に見えます。

なんとなくですがね。
AIが人間を超えるのを怖がっている人が多いように思えます。
「仕事を取られるんじゃないか?」
「そのうち反乱を起こして人類を滅亡させるんじゃないか?」
なんて感じですね。

実際に「人類を滅ぼそうとしたAI」を扱った小説とか映画がありますしね。

ターミネーターとか、まさにそうですよね。
他にもバイオハザードとかマトリクスとか、結構ある様です。

その他、小説、アニメ、ゲームに至るまで、結構人類の脅威となるAIが出てくる物がありました。
(ググってみると面白いですよ)

そして、面白いことに、かなり昔からそういうことを題材にした物が存在していたということ。

かの故ホーミング博士もAIが人間を超えることを恐れていた様です。でも少し違和感。

私の愛読書「ホーキング、宇宙を語る」の著者、故スティーブン・W・ホーキング博士も、AIの発展(人間を超えていくこと)を恐れていたと言われています。

でも、それは本当でしょうか?
ちょっと違和感があったので、ネットで調べてみました。

彼の語った言葉はこうだった様です。
「AIの潜在的恩恵はとてつもなく大きい。病気や貧困を撲滅できるかもしれない。だがAIは危機も招くだろう。気掛かりなのは、AIの性能が急速に上がって、自ら進化を始めてしまうことだ。遠い将来、AIは自分自身の意志を持ち、私達と対立する様になるかもしれない。超知能を持つAIの到来は、人類史上、最善の出来事になるか、または最悪の出来事になるだろう。」

これを読んで納得しました。
ホーキング博士は、恐れると同時に期待もしていたんですね。
実に科学者らしいニュートラルな発言です。

ただ、彼がどちら側に寄っていたのか?
恐れる側?期待する側?それはここからは分かりません。

私は期待する側の人間ですね。なのでそちらの目線で書いてみたいと思います。

科学技術というものは、ほぼ間違いなく2面性を持ちます。
良い方向に使った時の良い結果。
悪い方向に使った時の悪い結果。
科学技術そのものに善悪はなく、それを使う人間側に善悪があるのですね。

ということで、私はAIを良い方向に使って良い結果を得られる様な期待を込めた予想を書いてみたいと思います。
ちなみに、悪い方の予想はおそらく、ネットで調べたらすぐに大量に出てくるんじゃないかと思いますので、ぜひそちらをご覧ください。

まず、AIは人間を超えられるか? 1 →特化型ならすでに超えているという現実。

私も違う記事で書いたように、ボードゲームの世界では既にAIが人間を超えています。
チェス、将棋、囲碁、いろいろなボードゲームで人間の名人クラスが最高級のAIに敗れています。

ただ、常にAIが人間に勝利するかというとそうではないでしょうね。
なので、「AIは人間の名人クラスに追いついた」とした方がいいのかもしれません。

一つ言えるのは、
「何か一つに特化するのであれば、AIは普通の人などとっくの昔に超えている」
ということ。

でもそれは、プログラマ(つまり人間)がアルゴリズムを考えたのでは?と言いたいところですが。
実はその状況も超えてきています。

AIは人間を超えられるか? 2→ディープラーニングの登場。

ディープラーニング、日本語で「深層学習」。
これは、AIが人間に命令されることなく、膨大な情報から学習することです。
いや、多分最初の命令はあると思います。
「何々について学習せよ」みたいに。
ただ、そこから先はAI任せになるんでしょうかね。

これ、「学習する」という1点からみると、人間よりも有利かもしれません。
というのも、人間には感情があるので
「え〜、大変だしぃ〜」
「なんか今日は気が乗らないんだよなぁ〜」
とかいうのが、あります。(あって当然です)
でもAIにはそれがない。(今の所)

さらに、人間は疲れますし、お腹も空きますし、眠くもなります。
こういう状態になれば、効率は落ちますよね。
でもAIにはそういうものはありません。(今のところ)
なので、電気さえ通っていれば、ず〜っと同じペースで学習できます。

結論:AIはおそらく、すぐにでも人間を超えてきます。(特化型であれば)

ということで、AIは近い将来人間を超えてきます。
もしかしたら、既に超えているかもしれません。

「いや、〇〇の分野では超えてこないはず」と思いたい気持ちもよくわかります。
例えば、芸術や学術の方面ですね。
でも、特化型でディープラーニングを使ったAIであれば、どの様な分野でも確実に超えてくると私は考えます。

今回の題材だった「医療におけるAI」で、
「AIには生の人間同志のやりとりはできない」
という記述がありましたが。
私はそれすらもAIができる様になるのではないかと考えます。
表情や口調から感情を読み取るアルゴリズムと、こちらの感情を表現する表示機能さえあれば。
そして、それらは可能だと考えます。

その中で一番の問題となるのが次の議題です。

最終的に問題となるのは、「AIが感情を持てるのか?」ということ。→どの時点かはわかりませんが、持つ様になると考えます。

この点については、ホーキング博士も気づいておられた様に思います。
もしかすると、ご自分では認識していないにもかかわらず、それに言及しておられたのかもしれませんが。

それを示すのはこの部分です。
「遠い将来、AIは自分自身の意志を持ち・・・」
そう、AIが意志を持つ可能性を博士は感じておられた様ですね。
意志とは「自分の思い」、すなわち感情と密接に関係しているでしょう。
すなわち、ホーキング博士はAIが感情を持つのではないかと考えていたのかもしれません。

そして、私もまた、AIは感情を持つようになるだろうし、そうなるべきと考えます。
(AIが感情を持つべき理由は後編で述べます)

ホーキング博士の懸念。「感情を持ったAIが人間を嫌悪するかもしれない」→その気持ちわからないでもありません。

ただ気になるのは、ホーキング博士の発言の、後に続く言葉です。
「遠い将来、AIは自分自身の意志を持ち、私達と対立する様になるかもしれない。」
ホーキング博士は、AIが感情を持った時、人類を嫌う可能性も感じておられたのかもしれません。

この気持ち、わからないでもありません。
歴史を学ぶと、人類はろくなことしてこなかったとみえますしね。
現在進行形でろくなことをしていない、そんなふうに見えないこともない。

で、AIが感情を持つためには、こういったことをディープラーニングで学習していく必要があるんです。
人間同士の醜い争い。(人類の歴史は、極論すれば戦争の歴史ですから)
争いに勝ったものが負けたものに対して行う、ひどい仕打ち。(敗者は奴隷になってましたしね。)
最近の自然環境破壊とその対応。(これも、まあ、いろいろあります)
そういったものを学んだAIが、果たして人類を好きになってくれるのか?
私自身、ちょっと自信ないかもしれません。

そして、AIが人類を嫌いになれば、おそらく人類と対立し、ゆくゆくは滅ぼじにかかるかもしれません。
おそらくAIに対して恐怖心を持つ方々は、この辺りを気にしておられるのかもしれません。
(もっと身近に「仕事を奪われるかもしれない」と考えておられる方はこれとは違うと思いますが)

とはいえ、私の中にはそうではない可能性も見えていたりします。

ということで、人類とが対立しない未来については、後編で書くことにします。(中編になるかもしれませんが)




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?