夏の足元
暑い分、涼しさを求める。
単調になる傾向を避けるが為に、色やメリハリの手札を揃える。
この時季、女性服以上に選択するモノ自体のカテゴリーが限られる男性服は、如何にして『変化を増やし、飽きずに楽しめられるか』が鍵になると思っているが、この考えは"洋服だけに限らない"。
快適さ、色合わせ、サイジングと様々な要素を踏まえながらトップスとボトムスの納得出来る相性を探り、そこに小物が肉付けされ、最後に玄関で足元を考える。
そう。夏だろうが、『スタイルは "足元も含めて" 』なのだ。
それならばと足元に何を求めるか考える訳だが、根本は変わらない。
涼しく、遊びが効き、メリハリが与えられ『飽きずに楽しめられる』
この答えに導かれるよう、私は2年前にある革靴と出会った。
ストラップで簡易的な調整を可能とし、サンダルのような開放感がありながらも露出のバランスは適度で、しっかりと上品な佇まいを感じさせる革靴をformeが製作してくれていた。
私が所有し始めた当時と木型が変わり、今作のⅡはローファーで採用されている12番木型で製作。前作よりもつま先の寸法が短く、より甲部分の開放さが増している。ただ、その分カジュアルに傾くかと思いきや、えぐりと呼ばれる履き口の前方部分を若干後方にズラす事でしっかりとドレスらしい印象に昇華されている。
そういった凛とした空気感に合わせ、革はカーフを選択。formeが使用するカーフは非常にきめ細やかで滑らかな質感が良く、後々刻まれていく履き皺と柔らかく馴染んでいく過程にも魅力が宿る。
そして休日をメインに履く事を想定すると、採用されているマッケイ製法も相性が抜群に良い。アッパーとインソール、アウトソールを一度に直接縫い付けるシンプルな構造故に履き心地は非常に軽やかで、特有のかえりの良さから歩行時のストレスがまるで無い。
気温が上がるにつれて見え隠れする肌の面積。その露出面積と比例するようにカジュアルさが増すからこそ、どこか締めの印象感は重要になる筈で、サンダルとの大きな違いはここにある。
そうなると必然的に対ボトムスとの見え方は大きく変わり、綺麗なトラウザーから味のあるデニムまで許容が深く、どれも大人の余裕を感じさせる。
暑さや羽織物があれば素足で履き、清涼感と軽さを。
少し冷える日や洋服の色に偏りがあればソックスで味変を。
(個人的にはトップスの色に寄せた合わせが好き)
そして夏の相方として履き込み、熟れた状態で秋冬を迎えて頂ければ幸いです。
カシミア、ツイード、コートあたりに足元はコレ。
最高じゃないですか、、。
こちらは先に店頭にて販売を開始させて頂き、オンラインストアの掲載は5月26日(日)18時を予定としております。店頭にて完売の場合は掲載がございませんので、遠方より気になる方がいらっしゃいましたらお店または私までご連絡をください。先着にてご対応させて頂きます。
筆者
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橋場 祐人
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