いつも傍にあったら良い。
こういう仕事をしている立場でこれはどうかと思うが、一度気にいると馬鹿みたいに同じ洋服を繰り返すように着ている事が多々あって、昨日着ていたよね?と周りに言われながらも意気揚々と着ていることがある。
これは「食」でもそう。モスバーガーに行っても、この2年間はダブルテリヤキバーガーのポテト&氷抜きジンジャエールセットとモスチキン以外を注文した記憶が無い。(モスバーガー仙台愛子店の皆様いつもありがとうございます。)
これは果たして関心が欠如している拘りが無い故の出来事なのか。それとも嗜好に愚直になっているが故の自分には欠かせないという大切な意味合いを持つ出来事か。
モスバーガーの話は一旦さておき、「同じ洋服を繰り返すように着ている現象」は意外にも共感を得て貰えそうな気がしているが、果たしてどうだろう。
私が知る限り洋服を好きな人の大多数は、少し先まで踏み込み「自分に合った着方」すらも身に沁みていて、"それ"が自身の傍にあって齎らす事の良さや見える景色の違いを心底知っている。少なくとも自分自身はそうだと思う。
数ある中から選択する事や経験という時間が答えを導く事を踏まえると、決して簡単に見つかる物ではないかもしれないけれど、これが"それ"である確信に変わった時の満たされる感情を知っている分、nariwaiを通じて提示し続ける事は今の自分に任された使命だと感じている。
その上で、どっち付かずの絶妙な気温感に左右される春のアウター問題を何の気無しに解決してくれそうなブルゾンがタイミング良く2つのブランドから同時に届いたので、是非ともご案内させて頂きたい。
「Weekend Jacket」
訳すと「週末に着るジャケット」。
更に咀嚼して捉えると、HERILLの解釈で休日に着たくなる要素を多角的に詰め込んだ結果辿り着いたジャケット。
無駄を省いたミニマルなデザインと、リラックス感を求め、窮屈さを排除しながら収まりの効いたワイドショートのシルエットは様々なシルエットのパンツと親和性が高い優れた形と言える。
そしてネックは、高さ然り少し前下がりになる設計で、閉じた姿は重た過ぎず、フロントを開けた時の姿は極端にクタッとしない非常に美しいバランスに仕上げられており、シンプル故にこういったネックの見え方は全体の印象感を大きく左右する。
生地は最高品質のエジプト綿を使ったチノクロス。張りがありながらも独特の滑らかで柔らかいタッチ感が特徴で、"HL Beige"と呼称されている赤みを帯びた風合いあるベージュカラーとも相性がすこぶる良く、IVORYよりも優しすぎず、BEIGEよりも洗練された空気感を纏うHERILLらしいカラーパレット。
デザイン的にカジュアルな立ち位置として見られやすいこの手のアイテムも、ここまでくると非常にモダンな雰囲気へと昇華され、逆手に取りカジュアルど真ん中でデニムと合わせも良いだろうし、品の良さと馴染ませるようにスラックスで綺麗に着崩しても素敵だ。
そしてもう一つ。
HERILLを柔とすれば、KAPTAIN SUNSHINEは剛。
勿論そこには色のトーンも影響するが、仮に近しい色味で製作していても変わらずにそう感じる筈。
生地はタテ糸にレーヨンのフィラメント、ヨコ糸には上質なコットンを使用した超高密度ギャバジン素材を採用。染色後に洗い込む事で纏わせた素材由来の独特な艶感と奥深い真紺色、そしてシンプルかつミニマルなデザインが相乗し、不思議と大人の余裕ある佇まいを感じさせる。
撥水加工も施されているために、シワの程度だけでなく天候においても全く気にする必要がない。
肩はラグランでスッキリと綺麗な落ち感を与え、中に着込めるゆとりを設けながらも裾リブは両サイドのみに配し、正面左右後方どの角度で見ても凛とした姿を見せる。
裾の収まりが綺麗な分ダブルZIPとの相性も良く、春らしいカラーリングを中に忍ばせ、少し開けながら覗かせるように楽しむ着方も粋かと。
ハリントンジャケットという数々の名作達が息づいている枠組みの中、KAPTAIN SUNSHINEが製作したこのジャケットはそこに全く引けを取らない程に完成されていて、むしろ数年後の未来ではコレがハリントンジャケットの代表のひとつと謳われても十分にあり得そう。それ程までに素晴らしい1着と言える。
同じブルゾンと言えども全く違う魅力を放つ両者。
ただ、あればつい手が伸びてしまいたくなる相棒のような存在である事は紛れもなく共通している。
先日にtatazumaiizumaiで展開されていたこれも正にそう。
(何故かまだ1つだけ残っている、、、)
思っている以上に東北の春は長いし、日中と夜の気温差があり過ぎて着る物(特に上着)を悩ませると十分に理解しているから、このあたりは今のタイミングがリアルにベストかもしれません。
意外と見過ごしてしまうブルゾン。
選べる程にしっかりとご用意致しましたので、是非傍に。
こちら2品は店頭にて販売を開始しており、オンラインストアの掲載は3月3日(日)19時を予定としております。店頭にて完売の場合は掲載がございませんので、遠方より気になる方がいらっしゃいましたら私までご連絡ください。先着にてご対応させて頂きます。
筆者
nariwai store manager
橋場 祐人
(通称がまお)
〒980-0014
宮城県仙台市青葉区本町2-6-23
ビブレスタオフィスビル2F
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nfo@nariwai-online.com
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