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HashHubのこれから  金融グループのバックアップを受けたクリプト企業としてのスタート

「パブリックブロックチェーンの恩恵をより多くの人に。」を掲げるHashHubの平野です。
下記にアナウンスをした通り株式会社HashHubの株式譲渡契約を結び、無事に4月3日に譲渡が実行されました。

株式会社HashHub、SBIグループへの参画のお知らせ

HashHub社内ではSBIグループの企業として様々な連携や、新しい取り組みについての会話を進めているところです。
グループ入りをした今後も、社名のHashHubはそのままで、今後もWeb3リサーチ部門と、暗号資産レンディングの2部門を自社サービスとして引き続き展開していきます。また私も引き続き代表取締役社長としてユーザー価値最大化に尽力する予定です。
いわゆる一般的に想起される大企業の子会社というようなイメージではなく、国内大手金融グループの最大限のバックアップを生かしたスタートアップのような動き方をしたいと考えています。
元株主であり引き続き社長を務める立場として、1週間ほど遅れてしまいましたが挨拶としてブログを綴ります。

HashHubのユーザー、関わりを持ってくださった方へ

まず何より最初に伝えなければならないのは、今まで一度でもHashHub各種提供サービスを使ってくれたユーザー・お客様、また関わりを持ってくださった従業員や元従業員、提携企業への感謝の気持ちです。

これまでの5年間でHashHubも、また私個人としても非常に多くの人に支えられてきました。
ユーザー・クライアント企業・暗号資産コミュニティには、HashHubを育ててくれたエピソードが沢山あります。2018年にクラウドファンディングを通したコワーキングスペースの支援、コワーキングスペースだけでは成り立たず翌年には事業を始めるものの何の信用もない私たちに大型の発注をしてくださった企業各社、暗号資産黎明期からd10n Lab(現HashHubリサーチ)を使いにくいFacebookグループで利用してくださったユーザー、先行リリース版のHashHubレンディングを恐る恐る使ってくれたユーザー、また今でもフィードバックを頂けるユーザー様、書き出すと本当に長くなるのですが、これらに全て支えられてきました。

関わってくださった方々には良い思い出だけでなく、私の力不足もあり活躍の機会を最大化することができなかった元従業員や、期待していたであろうバリューを提供できなかった元ユーザーもいますが、その全てが今日までの糧になっています。
それらのユーザーやクライアント企業様への感謝を忘れず、新しい価値をより大きな輪に広げていきます。

M&A・SBIグループ入りの意思決定の背景

M&A・SBIグループ入りの意思決定の背景についても、今後のHashHubに関わる部分なので少しだけ触れます。今回の意思決定の背景としては主に当社が展開している金融サービス部門の安定化を目指すことを一番の意図にしています。

暗号資産業界にとって2022年は壮絶な年でした。暗号資産ファンド・レンディング企業・取引所は連鎖倒産を起こして、「クリプト界のリーマンショック」として刻まれる年になりました。幸いにして、当社事業は直接的な悪影響を被っておらず、お客さまにも迷惑をかけることはしておりませんが、
これは当社メンバーのリスク管理能力の高さと、社内ルールを徹底的に守った結果によるものです。

しかしながら、細心の注意を払いながらオペレーション、あらゆるリスクを想定しながら日々の意思決定をする毎日は、事業部全体ひいては会社全体に大きなストレスがあったことは事実です。そのストレスを抱えながら、経営計画の策定や、組織作りをすることは簡単なことではありませんでした。
そういった中で模索を始めたのが金融サービスグループ企業として運営する選択肢です。

今までも、ときに外部のプロの手も借りながら最大の努力でオペレーション作りはしてきています。しかしやはり金融系企業に指南を受けながら内部統制を準備できることと自己資本があることは、骨太な組織作り・経営の実行には大きな差が生まれるだろうと考えています。

今回やり取りを進める中でSBIグループは、暗号資産・Web3に最も精力的で、実際にこれから推し進める胆力を持ち合わせた日本国内随一の金融機関グループであると確信し、意思決定に至りました。

HashHubは暗号資産をDeFiで取り扱うという点においては、規模としても、また保有している知見としてもリーディングプレーヤーであるという自負があります。これをSBIのバックアップを受けてより大きく育てることは、結果的に顧客にとって最も価値をできる手段であると考えて本意思決定に至りました。またリサーチ事業についても独立性は当たり前に担保しながら、特に法人向けの顧客価値増にSBIグループとのシナジーを得たいと計画しています。
私個人として、独立系で挑戦をし続けたかったエゴや、力不足の悔しさは全くないと言えば嘘になりますが、それを踏まえても私個人としても組織としても満足できる意思決定で気持ちよくHashHubの次のステージへコミットできる状態です。

HashHubのこれから

さてこれからのHashHubですが、「パブリックブロックチェーンの恩恵をより多くの人に。」をより体現できる組織にしていきます。
金融部門はしっかり足場を固めつつ、大手グループの中でクリプトにフルコミットするスタートアップのような動きが出来れば良いと思案しています。

非金融部門のリサーチもユーザー価値を増大させていきますし、SBIの支援を受けながらクリプト好きな集団が主体になって暗号資産ならではの体験を提供していきます。パブリックブロックチェーン・暗号資産が染み込むエリアは金融分野に留まらず、そのためSBIグループで事業を行う上でも金融分野に限定されることはありません。

またグループ企業になってもプロトコル開発などは今後行うかもしれませんし、それを行う場合に柔軟な新しい資本政策の検討も必要に応じて行い、最高に挑戦できる環境をつくりたいと考えている最中です。

それは結果的に、より大きな顧客価値、業界内でのユニークなポジショニング、(未来を含めて)一緒に仕事をするメンバーの幸せに寄与できるだろうと新しいHashHubを練り始めたところです。

改めてこれからのHashHubをどうぞよろしくお願いします。

2023年 4月11日 平野 淳也


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