五島、世界遺産の教会を訪ねる② #goto201809
2018年6月に正式に認定された世界遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」には、五島列島の教会とその周辺地区も含まれている。
それら世界遺産地区の1つ、久賀島《ひさかじま》を回った。自転車で。
前回分、#201809①はこちら↓
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2018/9/16
KADOKAWAの小説投稿サイト、カクヨムで公開している『エボリューション・アイランズ!』の登場人物がロードバイクで久賀島を回っている。その真似というか、セルフ聖地巡礼として、父に借りたマウンテンバイクで走ることにした。
最初に断っておくと、自転車での五島観光はオススメしません。よほどいいロードバイクか、よほど見事な鋼のフトモモが必要です。
特に久賀島や若松島は、次の自販機がどこにあるかわからないので、熱中症の危険性がめちゃくちゃ高いです。
久賀島はカトリックの巡礼地として知られているらしい。特に、牢屋の窄《ろうやのさこ》である。
明治元年である1868年に、五島崩れという事件が起こった。一度は徳川政権下の禁教令が撤回された後だ。明治政府が五榜の掲示によって再びキリスト教を禁じたことがキリシタン迫害の引き金になった。
幕末の開国以降、長崎には欧米諸国からカトリックの司祭が訪れ、潜伏キリシタンだった者たちの信仰告白を受け入れていた。迫害を受けることとなった信徒たちは、カトリックの司祭たちにとって運命的に「発見」された奇跡の人々だった。
久賀島では、わずか12帖ほどの敷地の牢に約200人が押し込められ、拷問と虐待を受け、幼子を含む42人が死亡した。
上のツイートの左の写真、坂道を上った奥には、礼拝堂と慰霊碑が建てられている。
山を越えて次の集落へ。平たいところがほぼないような行程を経て、島の反対側にある旧五輪教会を訪ねる。
五輪地区から引き返し、山登りルートへ。自転車を漕ぐことは途中であきらめ、押して歩いた。
折紙展望台で昼食。持参したおにぎり弁当。
人心地ついて山を下り、久賀地区の集落を散策する。
五島列島では、2010年ごろから長崎県のエネルギー関連の政策を受けて、電気自動車を多数稼動している。久賀島にも、働く電気自動車がいた。
山を越えて、港のある田ノ浦地区へ向かう。峠の途中に浜脇教会がある。オシャレでカッコいいデザインの教会。
田ノ浦地区にある廃校が、画家の松田守男氏のアトリエとして活用されていた。ものすごく運のいいことに、たまたま案内していただく機会を得た。
そんなこんなで、盛り沢山な散策だった。
繰り返しますが、自転車での久賀島散策はオススメしません。めちゃくちゃハードでした。