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五島、世界遺産の教会を訪ねる③ #goto201809
世界遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」を訪ねる旅、奈留島《なるしま》編。地元の人は「なっじま」と呼んだりする。
父方の実家が奈留島にあるので、祖母の顔を見るのも兼ねて、朝のフェリーで渡った。
前回分、#201809②はこちら↓
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2018/9/17
昨日、久賀のチャリ旅をしてみた感想としては、
— 馳月基矢 (@hasetsukimotoya) September 16, 2018
「自販機がどこにあるか教えて!!」
が最大のリクエストでした。水分が得られない(泣)
あるおじさんは、この夏だけで3人の熱中症患者を道端で拾って救助したそうです。
久賀には自販機が全部で5台。水分確保はお早めに!#goto201809 #久賀 #五島市 pic.twitter.com/wDtjt6AzIT
本土からの直接の船便がない島のことを「二次離島」と呼ぶ。奈留島は高速船が寄らず、長崎とを結ぶ便は昼のフェリーのみでたいへん不便、同県内なのに長崎‐奈留の日帰り出張は不可能。さしづめ「一.五次離島」と言える気がする。
奈留港に到着。漁船とか。
— 馳月基矢 (@hasetsukimotoya) September 17, 2018
3枚目の写真、積み上げられている赤いものは蛸壺。#goto201809 #奈留 pic.twitter.com/vpSyPsB8TQ
奈留高校には、校歌と別に、荒井由実氏が作った愛唱歌「瞳を閉じて」がある。1970年代、当時の奈留高校には校歌がなかった。ある女子生徒がラジオを通じてユーミンに「校歌を作ってください」とお願いしたところ、本当に作ってもらえたそうだ。
ユーミンの歌碑が奈留高校の敷地内に建てられている。
奈留島では子どもの数の激減を受け、公立の小中高一貫という体制で学校を存続させている。また、高校では2018年度から離島留学生制度をスタートさせ、五島外からの生徒募集をおこなっている。
ギュッと細長く密集して入り組んだ奈留の中心街を散策する。自販機ひとつ探すのに苦労した久賀島に比べると、奈留島はひととおり生活できるだけのお店がそろっている。若松島よりそろっていると思う。
奈留教会https://t.co/AxGV58nSYA
— 馳月基矢 (@hasetsukimotoya) September 17, 2018
私は生まれが奈留なので、教会の保育園にお世話になっていた。小学生のころ、カトリックの従姉妹たちに連れられてミサに来たこともある。おてんばな従姉妹たちが、ヴェールをかぶったらすごくおしとやかで可愛らしかったのをよく覚えている。#goto201809 #奈留 pic.twitter.com/BMDQKfYEL5
奈留教会のルルドが素敵。#goto201809 #奈留 pic.twitter.com/TPOgVL4vcr
— 馳月基矢 (@hasetsukimotoya) September 17, 2018
父の実家へ。かつては古くて広い2階建ての家だったが、今は一人暮らしの祖母が住みやすいよう、バリアフリーの平屋に建て替えられていた。新しい家には、私は初めてお邪魔した。
ばーちゃんちで発見。手編みの網に入った蚊取り線香。1つは漁師だったじーちゃんが編んだもの。もう1つはばーちゃんが見よう見まねで編んだらしい。
— 馳月基矢 (@hasetsukimotoya) September 17, 2018
「芋畑ばしよるときに線香ば落として騒動したことのあってさ。火事でん出したら大事(おーごと)じゃもんば。安全かごと編んだと」#goto201809 #奈留 pic.twitter.com/VCHKXR4K4L
祖母の言う芋畑とは、裏山に拓いた段々畑。少しでも広い面積を取れるよう、垂直ではなく斜めにしてあり、畝の幅も通常より狭い。それが奈留島方式だと、父が言っていた。
父方の家系は隠れキリシタンであり、先祖は西暦1800年頃に長崎本土(大村藩・西彼杵地区)から移住してきた人々だった。彼らに与えられたのは開墾しづらく、農作業に向かない土地ばかりだった。
ちなみに、既に改宗したので、隠れキリシタン云々と公言できる。信者であれば信仰の第一義として隠すものだと、少なくとも福江島奥浦地区と奈留島の関係者は言っていた。
祖母と昼食を取った後、世界遺産の江上天主堂へ。
江上天主堂https://t.co/INvdEhJQU5
— 馳月基矢 (@hasetsukimotoya) September 17, 2018
かわいい……!
江上天主堂、外観がとてもキュート。白に水色。中は花の彫刻がたくさんで、柱や梁は木目模様が「描いて」あるから鮮やか。
高床式になっているのは、海際にして森の中という極めて湿度の高い環境に対応するため。#goto201809 #奈留 pic.twitter.com/1oaWozubV0
五島列島の伝統的な石積み。防波堤も、家や集落を囲う塀も、山肌の段々畑を固める縁も。採れる石は、島によって全然違うから面白い。
— 馳月基矢 (@hasetsukimotoya) September 17, 2018
奈留島は「岩盤の上に薄く土が載っているだけ」の地形らしい。畑作に向かない。
でも、奈留島は今、マグロ養殖が熱いらしい。マグロ食べたい!#goto201809 #奈留 pic.twitter.com/aAYgMbYjbL
この写真を撮ったのは、トンネルを出て江上天主堂のほうへと下りていったら、まずこの廃屋が目に入ってギョッとしたからだった。
— 馳月基矢 (@hasetsukimotoya) September 17, 2018
江上地区は人が少なくて江上天主堂の教会守りがいない。他の地区のカトリック信徒が通って管理をしているけれど、手が足りないみたい。 #見学は要予約#goto201809 #奈留 https://t.co/sMmK6RHyBU
昨日の久賀島に引き続き、今日の奈留島もチャリ旅でしたが、江上の集落の手前にアップダウンで合計1kmの山越えがあるだけで、基本的に道は海岸線沿いの平地に敷かれているからラクでした。店も自販機も移動スーパーもあって、補給には困らないと思います。#goto201809 #奈留 https://t.co/x2xKQeas2h
— 馳月基矢 (@hasetsukimotoya) September 17, 2018
奈留島の隠れキリシタンは、開国後の「信徒発見」時にはあまり信仰告白をおこなわず、その後もカトリックへの改宗をしない者も多かった模様。比較的近年まで隠れキリシタンの信仰を守っていた家がけっこうあったらしい。
現在、かなり高齢化した隠れキリシタンの家々の悩みは「きちんとした医療施設のある場所へ移ったほうが安全だが、墓が問題だ。永代供養のために改宗しなければならない」だったりする(父の親友の長兄談)
このあたりのことは、本気で調べると十数万字の長編になり得るので、あまり触れないけれども。
奈留島にも、働く電気自動車たちがいた。
— 馳月基矢 (@hasetsukimotoya) September 17, 2018
奈留タクシーさんのガレージでは、ちょうど充電中の日産リーフが。鼻のロゴのところをカパッと開けて、そこからエネルギー注入。
レンタカーのアイ・ミーブは島の子。福江からレンタカーごとフェリーオーシャンで渡る方法もあるけれども。#goto201809 #奈留 pic.twitter.com/OGaoKVj5HC
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#201809は次回が最終日 。福江島をうろうろしたり、自宅で椿油を作ったりする。
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