生成AIの実務活用、私の場合(2025年1月)
このnote、いくつかのAIツールと音声入力を組み合わせて書いています。Claude、ChatGPT、Perplexity…ちょっとしたチームワークのようで、なかなか心強くなってきています。
もともと私はClaudeを使うところからAI活用を始めましたが、その後にChatGPTの無制限プランが登場したことで、自然と「複数AIを併用する」というスタイルに移行しました。
さらに、検索に強いPerplexityやNotebookLM(Googleの生成AIノート)なども取り入れつつ、音声入力(VoiceIn/Notta)で思考を文字化するのが定番のフローになっています。
エンジニアではないので、APIなどを駆使することもできないなか、現場で試行錯誤しながら、だんだんまとまってきた感じです。
今この記事を書いているのも、その“複数AI+音声入力”のフローを使って下書きを進め、細部を整えています。日常業務だけではなく、自分の自己分析や日々のメモづくりにまで活かしてみると意外な発見が多いので、現時点(2025年1月)でどんな感じで使っているかをざっくりまとめてみようと思います。
1. どうやって複数AIを併用するようになったか
1-1. ClaudeとChatGPTの併用
最初に使っていたのはClaudeでした。ChatGPTには、言い回しや回答のトーンが自分に合わないなどの違和感を感じていたが、Claudeではそこが気にならならず、回答も的確な印象をうけたからです。
ただ、入力リミットにすぐ達してしまう場面があり、少し不便でした。そこへ、ChatGPTの無制限プランが現れたことで、Claudeの弱点をChatGPTで補う形に自然と移行したわけです。
実際、ChatGPTは短めの文章の整形やアイデアの要約などが得意で、プロンプトを作らせる用途にも便利です。
たとえば「Perplexityに投げるための検索指示をChatGPTに書いてもらう」などをやると、検索キーワードや角度をAI自身が考えてくれるので、情報収集の入り口がスムーズになります。
1-2. NotebookLMの存在
Claudeにはプロジェクト機能でファイルや知識をアップロードして扱う方法がありますが、同じような発想で私はNotebookLMにも興味を持ちました。「大容量のドキュメントをまとめておけば、後でAIに要点や関連情報を引き出してもらえる」と考えたのです。
ただ、Claudeで足りる場面が多いため、本格的な運用はまだしていません。今後、過去の提案書や大量のPDFを一括管理したいとき、NotebookLMの検索・要約機能に可能性を感じてはいます。
2. 「音声入力」のきっかけと現状の使い方
2-1. リモートワークで一人でしゃべる日々
音声入力を始めた大きな理由は、以下ツイートにもあるように、澤山さんが「アウトプット速度が10倍くらいになった」というのを見て、早速試してみて、そこからハマったという流れです。
試してみる!! https://t.co/6eLo3TM2VW
— 才流(サイル)長谷川 (@so_hasegawa) August 29, 2023
リモートワーク下で人目を気にせず話せるようになったことも大きかったです。
最初は「独り言をしゃべって文字化するって抵抗あるな…」と思っていましたが、実際やってみると慣れるもので、タイピングの手間を削減できるメリットのほうが大きいと感じました。キーボードの打鍵スピードに左右されずに思考を出せるので、記事の下書きやノートの作成がはかどる瞬間があります。
2-2. VoiceInとNottaの使い分け
VoiceIn:ブラウザ上の入力欄に直接しゃべれるのが楽。ChatGPTやClaudeの画面にフォーカスして「こういう文章を作りたい」と話すだけで文字化されるので、ほんの数分のブレストならこれで十分です。
Notta:もう少し長めの録音(自分の独りミーティングやZoomの音声データ)を後から文字起こししたいときに重宝。あまり精度は完璧ではないですが、AIに読ませるには問題ないレベルなので、簡単な誤変換を直すくらいで済んでいます。
2-3. メリットと注意点
発話のほうが思考が止まらない:キーボードを打ちながら考えるより、しゃべりながら文章化したほうがアイデアが多く出ることもある
固有名詞の誤変換:英単語やカタカナ語が多いと、修正に少し手間がかかるが気にせずそのままAIに読み取られている
周囲の環境:リモートワークなら話し声が気にならないが、オフィスやカフェでは使いにくい
3. 記事作成やnote執筆での実際の流れ
以下は、このnoteを書くにあたって実際に行ったステップです。企画段階でのPerplexityリサーチや、ChatGPTがインタビュアーとして質問を作るプロセス、そして音声入力によるセルフインタビューまで含め、最終的にClaudeで編集チェックを行っています。
3-1. Perplexityでの簡易リサーチ(企画段階)
テーマを大まかに決める
「音声入力と複数AIを組み合わせた使い方」という方向性をざっくり設定。
ChatGPTに提案させる検索キーワード
「Perplexityで類似の事例を探したいが、どんなワードがいい?」とChatGPTに聞いて、出てきたプロンプトをコピペして検索。
検索結果をざっとチェック
記事やブログをいくつか眺め、「音声入力×AI」の事例が少ない印象を受ける。
本格的に深堀りはせず、企画初期の下調べとして活用。
ポイント: Perplexityでのリサーチはあくまで最初のヒント収集。「まだあまり詳しく書かれていないかも?」と感じた段階で企画を具体化していきました。
3-2. ChatGPTにインタビュー項目を作らせる
インタビュアーロールを付与
ChatGPTに「あなたは私のインタビュアー兼ライターです。音声入力と複数AI活用をテーマに、10個の質問を作ってください」と指示。
質問を吟味・修正
出力された質問の中から良さそうなものをピックアップし、順番を並び替える。
場合によっては「もう少し音声入力にフォーカスした質問が欲しい」と再度依頼して修正を加える。
メリット: 質問をAIに考えてもらうと、自分でまとめるよりも意外な切り口が得られることがある。
3-3. 音声入力でセルフインタビュー
VoiceIn / Nottaの選択
VoiceIn: 短めのQ&Aに向いている(ChatGPTやClaudeのチャット画面で直接話せる)
Notta: 長めの録音を後から文字起こしするときに使う
一問一答スタイル
たとえば「音声入力を始めたきっかけは?」という質問を読み上げ、自分で答えを口述→文字化
適宜止めつつセクションを分けて録音すると後から編集しやすい
テキスト化した回答をChatGPTへ
ChatGPTに「インタビュー回答をここに貼ります。重複がないか確認し、記事用に段落構成を整えてください」と頼む
自分なりに加筆・修正を入れて、下書きを組み上げる
所要時間: 20~30分程度で、Q&Aを口頭で行い文字化すれば、ノートの半分以上の素材が完成。
3-4. Claudeで編集チェック
長文校正&ロール設定
草稿をClaudeに投げ、「あなたは編集者です。文章の重複や矛盾がないか、見出しに抜けがないか指摘してください」と依頼。
プロジェクト機能や知識ベース
Claudeには過去のnoteや背景知識をプロジェクト機能で格納しているので、参照して整合性チェックをしてもらう場面も。
最終確認は自分
Claudeの指摘を踏まえつつ、最終的な表現や構成は自分で調整。文章全体を読み直して完成形にする。
利点: Claudeを“編集者”として活用すると、AI同士を行き来しながら記事を仕上げるプロセスがスムーズになる。
このように、Perplexityで企画の下調べを行い、ChatGPTにインタビュー項目を作ってもらい、音声入力でセルフインタビューをしつつ、Claudeで編集仕上げするという流れで、ひとつのnoteをまとめられました。複数AIが“チーム”のような役割を果たし、ステップ数は増えますが、その分しっかりと自分の意図を整理しながら書き進められるのが大きなメリットだと感じています。
4. 自己分析ツール:MBTIや他の診断も取り入れ中
4-1. ClaudeやNotebookLMで診断データを管理
Claudeのプロジェクトナレッジに、ストレングスファインダーやMBTIなどの性格診断の結果を入れています。さらにNotebookLMにまとめたい思いもありますが、現状はClaudeのプロジェクト機能が使いやすく、アップロードファイルやテキストベースの診断結果をまとめて一元管理。
「MBTIでこう出たけど、別の診断ではこうなってる。矛盾を感じるか?」とAIに問う
「この結果を踏まえて、日々の日記をどう解釈すればいいか?」を考える
このナレッジが入っているプロジェクトでいろいろ相談すると前提のインプットが揃うのでより、自分にそったアドバイスがもらえることが多いです。
5. 複数AIを組み合わせるメリットと課題
5-1. メリット
得意分野の補完
ChatGPTは無制限プランで短文整形やプロンプト作成が得意
Claudeは長文要約・自己分析、プロジェクト機能での知識管理
Perplexityは最新情報検索に強み
NotebookLMや音声入力ツールでさらに情報整理を拡充
思考が煮詰まらない
手動コピペでステップが増えるが、その分意図の再確認をする余地がある
AI同士を行き来させるうちに「これ不要かも」と気づくこともあり、結果的に効率は悪くない
5-2. 課題
環境が限定的(音声入力)
リモートワークだからこそ大声で独り言できるが、オフィスやカフェでは難しい
コピペ作業は煩雑
ノーコード連携を導入すれば手間が減るかもしれないが、今のところ個人利用であまり必要性を感じていない
AIの回答次第で方向がぶれる
プロンプトの設計が不適切だと、時間を無駄にする場合もある
6. 情報交換への期待
同じように実務で生成AI活用試行錯誤されている方と情報交換できれば、さらに便利な使い方や気づきが得られるのではと思っています。
こうした運用の延長線上で「もっとNotebookLMを活かせる場面」など
現状のやり方を深めながら、新しいツールやノウハウを気軽に交換できるコミュニティがあれば参加してみたいです。
おわりに
本稿では、MBTIやストレングスファインダーなどの診断結果をClaudeやNotebookLMで扱う話や、ChatGPTにプロンプトを作らせる具体例、音声入力のきっかけや使用感などを取り上げました。
2025年1月の現時点では、「この方法が絶対ベスト」というわけではありませんが、複数AIをそれなりに使い分けると、想像以上に情報整理や自己分析、記事執筆が捗ると感じています。
将来的にはノーコード連携などでもっとスマートに回せるかもしれませんが、今は手動コピペにもメリットがあるため、この形でしばらく続けるつもりです。もし同じような使い方をしている方がいれば、ぜひ意見交換してみたいですし、まだ知らないツールやノウハウがあれば教えていただけるとうれしいです。
以上、2025年1月現在の私のnoteでした。参考になれば幸いです。