札幌市でのオタ活について
私は札幌市に6年間住んでおりました。そこでのオタ活はとても充実していましたので、そのことについて話をしたいと思います。
オタ活の定義
まず、オタ活の定義について定義します。オタ活といってもいろいろあるけど、まずは単純に「何らかの趣味の活動」ということにします。カラオケでもボドゲでも、コスプレでもなんでもです。
札幌市の概略
さて、札幌市ときいて本州の人がまず思い浮かぶのが、「ラーメンが美味い」「ジンギスカンがうまい」「ビールがうまい」「飯が美味い」といったことでしょう。そうなんですよ。ほんとにそう。オタ活やったあとに打ち上げで美味い飯とその日の活動を肴に一杯、なんて最高ですよね。
それはさておき、その次に気になるのが雪。きっと雪深いんだろうなあ、寒いんだろうなぁと思われたりします。おれもそうだった。札幌に引っ越すまでは。
でも、市街地は除雪されているし、大きめのマンションに住めば雪かきしなくてもいいし。なれれば本州と同じくらい快適に過ごせます。
交通の便
交通はとても便利です。街の中心である札幌駅とかすすきののあたりを中心に東西南北に地下鉄が3路線走っています。結構夜遅くまで走っています。
オタ活といえば東京や大阪に、推しのライブなどで遠征することがあるとおもいます。札幌の空の玄関口である新千歳空港まではJRの快速で40分くらい。羽田空港から新宿までだいたい40分以上かかるので、それと同じくらいの時間ですね。
新千歳空港からは全国に飛行機が飛んでいるので、東京・大阪あたりにでるのも楽ちんです。
中心街と繁華街
札幌市、北海道でもっともさかえている繁華街がすすきのです。すすきのから北に1.5kmちょっとの距離に札幌駅があり、その間には「狸小路」「大通公園」があります。そして、それらを貫くように地下通路が通っており、地下鉄などに乗らずとも、どんなに大雪が降っても歩いて移動できます。
狸小路はアーケードがある商店街で、美味しい飲食店が軒を連ねています。
大通公園は、夏のビアガーデンで有名です。大通公園沿いはオフィス街になっていて、様々な企業がオフィスを構えています。
すすきの~狸小路~大通公園~札幌駅のあたりが街の中心街といえます。この狭いエリアに人が集まります。
人口
札幌市の人口は約195万人(2023年1月1日現在)です。だいたい200万人としておきましょう。
北海道の人口が約522万人ですから、北海道全体の半分には届かないけど1/3以上の人が札幌市に住んでいます。
ところで、札幌市の面積は1,121km²ですが、だいたい半分は山なので、人が住める土地の面積はその半分程度でしょう。ところで、東京都23区の面積が622 km²なので、だいたい東京都23区と同じくらいの面積に200万人が住んでいると考えられます。
オタ活のコミュニティ
オタ活のコミュニティは、ひとりでひっそり活動してオンラインのコミュニティで活動するタイプと、実際に会って活動をするタイプがあると思います。札幌市では、後者のタイプの活動が非常に活発です。
私はオタ活のコミュニティの形成のされ方には地域差があると思っており、そのひとつの要因が次で説明する文化施設と遊興施設の配置のされ方にあるとおもっています。
文化施設と遊興施設と飲み屋街
札幌市の街の中心は、先述したように札幌市~大通公園~狸小路~すすきのの間に密集しています。文化施設や遊興施設と飲み屋街はこの間に密集しています。
これらへのアクセスは非常によく、札幌市にすんでいるどの人にとっても地下鉄やJRで中心部に到着してすぐにこれらの施設にアクセスすることができます。
つまり、メンバーどうしで集まってオタ活をするときには、これらの狭いエリアに密集している豊富な施設を活動拠点として利用できるのです。これはそのほかの地域にはない特性といえます。
そして、文化施設や遊興施設の利用料がとても安いのもポイントです。
オタ活コミュニティの形成
オタ活のコミュニティは、実際の活動の頻度と内容の深さに比例して広がって形成されていると考えられます。札幌市でのオタ活は、そのための活動拠点に気軽にアクセスして利用できるという点で、非常にやりやすい環境です。
コミュニティ・メンバ間距離とコミュニティ間距離
コミュニティ・メンバー間距離とコミュニティ間距離は、私が勝手に考えた単語です。
コミュニティ・メンバ間距離は、コミュニティ内のメンバーどうしの心の距離であったり、親交の深さであったり活動の頻度と定義します。
コミュニティ間距離は、個別のコミュニティ同士が交流するときの親交の深さであったり活動の頻度と定義します。
オタ活コミュニティの成長
オタ活コミュニティの成長は、その活動頻度と内容の深さに比例すると考えられます。
これは、コミュニティ・メンバ間距離とコミュニティ間距離について、札幌におけるそれがとても近いことが理由であると考えられます。
札幌市は活動拠点が密集していて、活動拠点がある場所にとても気軽にアクセスできるので頻繁に活動をすることができます。これによりコミュニティ・メンバ間距離を近づけることができます。
また、活動拠点が密集しているので、別のコミュニティやそのメンバーとも気軽に交流できます。これによりコミュニティ間距離を近づけることができます。
コミュニティ間距離が近いと何が起こるのか。それは様々なコラボ活動が発生するのです。コラボ活動により、それらのコミュニティの活動がより活発になっていき成長します。
クリエイティブ系のオタクにとって天国な札幌
札幌市は、実はクリエイティブ系オタクにとって天国なのではないかと思っています。
まあ、そりゃあ、東京に住んでて同人誌を作ってコミケで電車で1時間しないで頒布できるという環境には負けますが笑
例えば、私はコスプレ活動で写真を撮っていますが、それを発表する場所が札幌市だとけっこうたくさんあるんですね。
「コスプレ写真展」と銘打った写真展がいくつかあります。
内地(本州)では、東京・名古屋・大阪・神戸のあたりでごく希にあったりするのでしょうが、私の観測範囲では確認されていません。
東京・名古屋では、大きな写真展がありますが、「コスプレ写真展」ではなく、「ポートレイト写真展」のようにもうすこし広い範囲での写真展示です。
このような写真展は、東京の中心部からアクセスしやすい場所で行われることも多いです。
東京においても、ちいさな写真展はあるのでしょうが、どうしても中心部から離れた場所でひっそりと行われている場合が多いのでしょう。
札幌においては、文化施設が市の中心部からアクセスしやすいので、代表的な文化施設を選んで写真展を開催することができます。
くわえて、文化施設の利用料も安価に設定されていることが多いため、資金力の無い若いひとでも写真展を開催しやすいです。
札幌オタ活動の不思議
ということで、札幌市でのオタ活について書きました。
私がどうしてこれを書こうとおもったのかというと….
札幌におけるオタ活がほかの地域よりもかなり活発に行われている印象があるからです。札幌市は200万人くらいの人口がいますので、それだけのことを考えると不思議ではないのかなぁとも思います。
しかし、首都圏や京阪神間と比べると、札幌は他地域との交流の機会が極端に少ないはずなんですね。つまり、京都や神戸に居る人が電車に乗ってすぐに難波や道頓堀に集まりオタ活ができる環境ではあるわけです。
北海道は他地域との交流が難しいので北海道の人口が522万人と考え、京阪神間の人口が1900万人と考えると、だいたい京阪神間の地域では札幌の4倍くらいのオタ活のボリュームがあるわけです。
これをコスプレ活動で考えると、例えばコスプレイベントの開催数について、京阪神間では北海道の4倍くらいの数があっても不思議ではないのですが、私の観測範囲だとだいたい同数~せいぜい2倍くらいに思えます。
コスプレ撮影スタジオの数でいえば、もちろん京阪神間のほうがたくさんある印象です。これは人口比に従っているようすです。
コスプレ活動に限った観測ですが、札幌の方がほかの地域と比べて活動に携わる人が多い印象です。
このことは、おそらく札幌でコスプレ写真展が開催されていることの要因のひとつといえそうです。
おわり