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らーめん再遊記(作 久部緑郎 画 河合単)最初のシリーズの海原雄山的存在こと芹沢達也、3作目で主人公に‼︎

何と言われようと、俺はコッテリとした豚骨ラーメンが好きだ‼︎ あと家系ラーメンのライス無料おかわり自由の店というだけで評価はかなり甘くなるぜ‼︎ 歳を取るとシンプル醤油ラーメンが1番旨くなるなんて言われるけど、未だそんな時期は来ない。ファック淡麗醤油‼︎

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「キャプテン翼」より。いや、別に淡麗醤油のラーメンに思い入れがないだけなんですよ。でもそういうのドヤ顔で語ってくる奴には日向パンチだ‼︎

シリーズ最初期「ラーメン発見伝」

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俺はこのシリーズの1番最初の「ラーメン発見伝」の主人公藤本が嫌いでね。普段は冴えないどころか先輩からはこんなこと言われる始末。

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「ラーメン発見伝」より。こじんまりとした山岡レベル!

で、夜は屋台のラーメン屋をやってて将来ラーメン屋に……みたいな事をいう。そしてラーメン屋で堂々と「まずい」とか大声で言い出して、俺ならもっと美味く作れますよ‼︎ みたいな感じの事をいってラーメン対決‼︎ となってくる。この藤本の普段仕事しねぇやつが急にイキり出すのがスゲェウザくて「うるせぇ本業ちゃんとやれや‼︎」と思ってしまうよねー(美味しんぼの山岡は新聞記者が副業だから気にならないのかなームカつくけど‼︎)。

そしてよくある料理漫画になってくのかと思いきや、この作品の海原雄山役とでもいうべき芹沢達也の存在の強さが最高ではあった。

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「ラーメン発見伝」より。ネットで有名になったこのシーンだが、まさに正鵠とでも言うべき! 「食べログの評価が低いからー」とか言ってる奴はまさにこういう感じ‼︎

基本的に料理漫画の対決は「どちらか優れているものが正義」になりがちだけれど、それ以外の視点を持ち込んだのがこの作品であり、芹沢達也と言っても過言ではなかった。それだけに、俺はこの漫画のラストが「そりゃ主人公が勝つよな……」になってしまったのが残念であった。いや当然の流れっちゃそうなんだけどね。

せっかく既存の料理漫画と違う面を見せてきたから(とはいえ、中盤はだいぶダレてたけど……)、そういうのとは違いを見せるラストにして欲しかったと当時は思っていたもの立ったのだが……⁉︎

シリーズ2作目「らーめん才遊記」

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俺このシリーズに関しては最初全然読むつもりなかったんだけど、漫画好きの後輩から「完結したから是非読んで欲しい‼︎」との熱いプッシュを受けたので読んでみたところ、まぁ度肝を抜かれた‼︎ この終わり方は凄すぎる……前作を最後まで読んだ人間に対するリスペクトというか、明らかにそこから始まったストーリーでもあった事を最後に持ってくるってのはホントヤバすぎ‼︎

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「ハルロック」より

主人公が厄介な女主人公の汐見(のだめをもうちょい計算高く、もうちょい天才より真人間寄りにした感じ)に変わってその人間性に賛否ありながらも、天才的な料理の腕で芹沢達也が立ち上げたラーメンコンサルタントの会社でのし上がっていく話。芹沢によるラーメン屋論もさまざま楽しめるし、汐見が天才というだけではどうにもならないと言うのは前作の藤本と同じ、と思いきや毛色が違う。

特に4巻のあるラーメン店の料理プレゼン対決で汐見が作ったラーメンが圧倒的に美味かったのに、その結末の衝撃さなんかは今も思い出すくらい。

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「らーめん才遊記」より

前作と変わらないと見ることもできるが、明らかに人間味が増している、というかシリーズを通して芹沢もまた「成長」している。発見伝は藤本の、才遊記は汐見の成長譚でもあるけれど、彼らを通してしか見ていないだけでこのシリーズの主役はやっぱり芹沢達也なんだな、ということをここで確信した‼︎ 後半のラーメン対決が惰性と言えないこともないけれど、11巻で完結したのはちょうどいい長さだった感じはするね。

てかホントは才遊記だけで1本記事作りたいくらいなので、いずれやりたいね。

最新シリーズ「らーめん再遊記」

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という訳で先日2巻が出たばかりの本作。今まで不遜で傲慢、かつ他人に流されない芹沢達也が「やる気」を失ってしまった後から物語はスタートする。はっきり言って発見伝〜才遊記の流れを読んでる身からすると、芹沢の落ち込み感は「なんか違和感があるな?」というか別人じゃねぇのか? と思うほど。

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「らーめん再遊記」より。こんな簡単に謝る人間ではなかった‼︎

1巻では完全に気落ちしている芹沢を、汐見が焚き付けてムシュロン(てかミシュラン)2つ星の若手ラーメン屋亭主とアメーバネットTV(てかabema)にてラーメン対決をする。テーマは酒を使ったラーメンとのこと。

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「らーめん再遊記」より。前作より自信をつけ、焚き付ける汐見。

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「らーめん再遊記」より。汐見の方が芹沢のような役回りになる。

結果から言ってしまえば、吹っ切れてやる気を取り戻した芹沢が対決に勝利する。

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「らーめん再遊記」より。ネットでは不味そうなんて声も多々あるが、俺は食ってみたい‼︎

そして次の発言から、割と思いも寄らない方向に話が転がっていく。

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「らーめん再遊記」より。まぁその後に汐見がもっと美味い酒ラーメン作るって言って作っちゃうんだけどね。この展開はどうかと思ったが……

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「らーめん再遊記」より

1巻がここで終わるもんで、2巻は一体どうなるんや⁉︎ とはっきりとエセな関西弁を出したところでようやっと2巻発売。ここではっきりと「らーめん再遊記」をどう言う方向性に持っていくというのが分かった!

人間、芹沢達也を描く

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「らーめん再遊記」より。必要以上のことは言葉にしない、いい流れ‼︎

この後の展開は、陳腐な言い回しになってしまうかも知れないがラーメン屋の亭主にして職人、さらには社長という顔を持っていた芹沢がそれらを脱ぎ捨て人間の部分を描く漫画になっていく‼︎ これは斬新。美味しんぼで言うなら、海原雄山が美食倶楽部と陶芸を辞めてただのパンピーになるということ(まぁ雄山には不可能だろう‼︎)。

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「美味しんぼ」より。雄山はこんな事言うからなぁ。中川も「ははっ。」じゃねぇ!

で、この人間「芹沢達也」がスゲェいいのよ。

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「らーめん再遊記」より。音楽の趣味‼︎

他にも見所たっぷりの、芹沢達也の物語。もちろん彼は新たな挑戦をしているし、性格が激変していると言うわけではない。底意地の悪さは変わりようもなく、最後のシーンなんかはまさに芹沢そのもの。ここまで読んできた人を裏切らない作りになっているので、前作まで読んでて読むのを迷ってる方には当然薦められるし、できれば皆にこのシリーズを読んで頂きたい‼︎

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「美味しんぼ」より。いいからトミーも読んで!


すべてはここから始まった!
ここで壮大な完結を迎えたが?
こうして最新作が出る喜び‼︎






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