歩くあるく:みちのく潮風トレイル日記・第2日(2021年6月23日、雨中を歩く,旧新地駅の被災。桜ヶ丘小ーしんち地場産市場あぐりや18.35km)
雨中を歩く
降水確率80%だったが強行。最初は曇り空で快調だったが、11時10分から13時10分頃まで約2時間は雨に叩かれた。いったん駒ヶ嶺駅に戻ったが、雨が上がって再開。新地総合公園経由で、あぐりや、新地駅に至る。
写真はパセリの花。初めて見た。種を取るのだろう。
【本日歩いた距離】
自宅ー東北福祉大前駅、帰途の最寄りのバス停から自宅までを含んで一日の歩いた距離は計23.22km、5時間41分、28,993歩。
トレイルコースとしては、桜ヶ丘小からあぐりやまで10.13kmを歩む。16時23分新地駅発仙台行きで帰宅。18時からのオンライン会合に間に合った。
【本日の教訓】
雨雲の様子を天気予報サイトのレーダーでチェックすべきだった。結局黙視に頼った。雨宿りしつつ前進したが、雨が降り出してからは、落ち着いてまず駒ヶ嶺駅に待避すべきだった。駒ヶ嶺駅までは約1.5km、約20分で行けたはずだ。心理的にも混乱した。
予備バッテリーは持っていたものの、スマフォにGPSもまだセットしておらず、レーダーで雨雲もチェックせずに歩いていたのは無謀だった。
最初の約3時間は快調
相馬駅を8時半にスタート。桜ヶ丘小付近からトレイルコースに入る。今回はノルディック・ウォーキング用ポールを使い、8km2時間のペースで快調に歩けた。コースも、分岐点など、注意すべきポイントをマップに付箋で書き込んでおいた。白幡のいちょう(写真下)付近までは、道も間違えなかった。新地町に入って、白幡のいちょう以降はトレイルのサインがなくなった。とくに新地町総合公園の所はわかりにくく、サインが是非欲しい。
選定者がどんなコースを選んだのかも、ある程度掴めてきた気がする。大通りを避けて、裏道を行く感覚だ(写真上は小泉川沿いの道)。
「解脱」のように無心で歩く
歩いているときは、特に何も考えない。リズムを取るように、自らを励ますように、意識的に時々、数を数えるぐらいだ。鳥の動き、花などには敏感になる。アオサギ、シロサギ、オオヨシキリ、栗の花、紫陽花、ノウゼンカズラ、ネムノキ。10時15分頃には、たんぼからキジが出て来るのを見かけた。
歩きながら、「解脱」とは、こんなことなのではないか、と思う。囚われのない、自由で大らかな心。ただひたすらゆっくりゆっくり歩く。
みやぎトレイルセンターの板橋さんによれば、ある女性は「自分探し」として歩き始めたが、トレイルを進むにつれて、「自分剥がし」だと悟るようになったという。ウソっぽい、表面的な自己を少しづつ剥がしていくという感覚か。
雨宿りしながらマグロ丼
11時10分頃から降り出した雨は激しくなるばかりで、一向に止む気配がない。昼食を摂ろうと、グーグル・マップで、近くの食堂を探す。雨で現在地がわかりにくい場合に便利で心強いのは、やはり小学校と郵便局だ。現在地が確認できて、駒ヶ嶺郵便局近くに「はる」という食堂を見つけて入る。12時48分、ようやく2000円の「マグロ丼」にありつく。一切れが大きくておいしい。アラ汁のサービスもありがたい。
食べ終えて駅に向かう。幸い雨は上がった。駒ヶ嶺駅13時26分仙台発の常磐線に乗ろうかといったんホームに上がったが、山側を見ると、雲が切れつつあり、鳥も啼きだした。雨は完全に上がったようだ。
トレイルコース上では、今日はまだ6.86kmしか進んでいない。新地駅までもう少し頑張ろうという気になって、駅を出て、1.5kmほどトレイルコースに戻って再開する。そこから3.5kmほど進んで、ポイントのあぐりやに至る。
あぐりやで地元特産のいちじくアイスを食べ、2.2kmほどで新地駅へ。
旧新地駅の被災
旧新地駅は東日本大震災で津波により駅舎が流出し、プラットフォームと壊れた跨線橋だけが残った。津波被害を受けたJRの代表的な駅だ。停車中の列車も流されたが、「約40人の乗客は偶然乗り合わせていた警察官2人の誘導で高台に避難し、乗務員も跨線橋に避難して無事であった」という(wikipedia「新地駅」による)。私は、2011年4月17日に、旧駅付近の写真を撮影している。犠牲者の方々に黙祷を捧げたい。
新駅は、旧駅よりも約300m内陸側に移設した。新駅の周辺は宅地化されている。