大人は知識豊富である必要はなく、経験豊富な方がいい。「一緒に学ぶ」を選択しよう。
「ねえねえ、これなんで○○○なの?」
「これってなんていう名前?」
子どもの質問に対して答えを知らないとき、”どきっ”となってしまいます。ここでとりがちな行動は、大きく分けて3つあります。
1:「知らない」と伝えて終了
2:知らないことをごまかして他の話(行動)にすり替える
3:知らないから一緒に調べる、考えるなど行動をする
「1」や「2」は、部下を持ち、子どもを持つ身としては僕自身も部下や子どもに対して同じことをしていることがあるので心が痛いところ。
どうしてこういった行動を取ってしまうのか?これは「年上=知識豊富」「年上=知らない(できない)とかっこ悪い」といった考えが色々な心の動きが生まれているからだと思います。ヘタをすると、意味が全くないマウントをとる行動に出てしまうことも。
知識よりも経験
知識は、老若男女関係なく、あるひとにはあって、無いひとには無い。また、「答え」がある以上は正解と不正解もあります。
これは変えようがないことですが、知らないことを恥じるよりも、知らない自分をごまかす方が、今まで生きてきて経験した様々な要素で構成された自分自身の良さを薄めてしまうことになります。それはちょっと寂しい。
大切なのは、「知らない事」を「知らない」と表に出せることで、そこから始まる”何か”に価値があると思える経験をたくさん持っていること。つまり、知識よりも、人間としての経験値をベースに前に進めることです。
知識や技能は「認知能力」で、それらを自由自在に使いこなす力「非認知能力」だとすると、経験は非認知能力側かもしれません。ここがちゃんとあることで、認知能力は何歳になっても、いつでも、自分が重たっ時に大きく育てられると思います。つまり、非認知能力側から認知能力にアプローチするようなイメージです。
一緒に学ぶ
先ほどのシーンで「知らないから一緒に調べる、考えるなど行動をする」からアプローチできると、子どもや自分にとってどちらにも得られるものがあるためwin-winでポジティブな方向へ進むことができます。
僕が仕事でお世話になっている幼稚園の先生達は尊敬する方達ばかりで、実際に日々「一緒に学ぶ」というスタンスをとっています。このスタンスをとることで何が生まれるのかを聞くと、こういったことを聞けました。
・自分(大人側)が知らない事を学べる
・自分(大人側)が素直でいられる
・子どもが自分(大人側)をより信頼してくれるようになる
・「一緒に学ぶ」というアクティブな活動が生まれる
・大人が真剣に学ぶ姿勢を子どもが見ることで、子どもも真剣に学ぶ
・次第に知らない事は自分達で学ぶようになる
・学ぶ=調べるではなく、「推測する」「仮定する」学びも生まれる
個人的には、「自分(大人側)が素直でいられる」ということが一番響きました。もちろん、「経験」は時にネガティブに働いてしまうこともあります。ですがポジティブに活かすことでこれもまた相互作用が生まれる(ここもまた後日深めていきたいなと思います)ので、経験をたくさん積み、そしていつも一緒に学べる場づくりをすることが大切なのです。
そうはいっても・・・
実際は、大人になればなるほどこういう考え方や心の動きにしていくのはなかなか難しい…。実際にはトレーニングが必要になります。そんな時は「自然」を活用するのが一番です。
自然は、いまだに分からないことばかり。専門家でも無い限り、知らない事の方が多いのが当たり前の環境です。ましては日々変化し続けて同じい環境は二度とないですし、人間がかなわない存在でもあります。
そんな環境だからこそ、不思議なことに人間って素直になりやすい環境だったりします。これは年間たくさんの方と自然遊びをしている僕も、参加してくださった方も実感しています。
自然からたくさんのことを学びつつ、自分トレーニングをしてみてはいかがでしょうか?
スタッフが毎回僕の著書「ネイチャーエデュケーション」に書いたポイントを簡単にまとめてSNSにアップしてくれています。
気軽に読めて実践して頂けると思いますので是非見てみてください。
この元となった本は、ネイチャーエデュケーションです。こちらもよろしければ是非読んでみてください。
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