奏でることと歌うこと
コレクションに『洋画講義録』という本が何冊かあります。明治40年頃のもので、昔の通信教育のテキストような本です。そこに掲載されているものを1つご紹介します。
中澤弘光は明治7年生まれの洋画家、版画家、油彩画家、挿絵画家です。右が実物の写真、左が中澤が描いた鉛筆スケッチです。〈弾奏〉というタイトルにもあるように和服を着た女性がヴァイオリンを持ってポーズを取っています。
ヴァイオリンは1871年(明治4年)にイギリス人のクラークという人物が横浜で洋楽器輸入商を始めたことで、日本