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胚移植までの道(自然周期編)
採卵周期そのまま新鮮胚を移植する方針の病院や
個人の都合次第では選択肢としてあるようだが、
私の場合は、全て凍結胚へと一度回し、
翌周期から徐々に体内へ胚移植していく方針となった。
この辺りから薬漬けだったりするせいもあって、
人生で一度も生理が狂ったことがなかったのに、
ここに来て、予定日があってないようなものになり、
旅行など仕事の予定は常にヒヤヒヤ。
案の定通常より1週間遅れにやってきたお月様は、
いつも生理痛で苦しむ当方を嘲笑うように、
深夜こっそり何の予告もなく大判振舞してくれたのであった。
流石にいつもと違う様子に不安を覚えながらも、
此奴が過ぎ去ると診察があり、今期の排卵期についにMY BABYが!
というモチベーションでとりあえず前向きに行こうじゃないか。
病院の玄関を叩いてから、既に季節は夏から冬へと変わり、
師走に入ろうとしていた所で、正直もっとコンパクトな日程で
一度は完走できると慢心していた自分に
この頃ぐらいから焦りと不安が募っていった。
そんな不安な気持ちを払拭せよと
あらゆるキーワードを駆使し、WEB先生から情報を得ようとし、
上手くいけば12月半ばには1回目の移植か。
ほー。年末年始義実家に帰るから、
いい報告ができるといいなと。
密かに身勝手なスケジューリングを組み始めた私がいた。
もう一つは、
この頃緊急事態宣言やまんぼうが一時的に明け、
社会全体がいつも通りのリズムに戻ろうとしていたのを
コロナ中に妊活して、コロナが明けたら普通の仕事に
戻れるよう、また出張へ出かける日々をと計画立てていた私に
少しばかり焦燥の色が目立つようになっていった。
これでは前みたいに気軽に海外へは飛べない。
一年の1/3を海外で過ごしていたあの日々が近づいてくる…
2021年12月3日の検査で、排卵日を確実に知るための
「排卵検査薬」を買うように指示された。
毎日基礎体温管理でさらに確かな管理をとのことも。
初めての事だらけで、医学の凄さに感心していると、
満を辞して望んだ診察でまさかの
今期内膜が薄すぎるからお見送り
との通告を受けてしまったやないかい!!!
まさに青天の霹靂。
そしてここから自然周期に任せず、
すぐにホルモン周期へと切り替わることを告げられる。
何が何だか頭が真っ白でわからないまま、
大量な薬を買わされ、持ち帰る羽目に。
膣剤?人生でやったことないぞ。
しかも1日3回???本気か。
なんとこれだけで4万円!?
あああああ。
なんという不甲斐なさ。
自分の体への落胆と
予期しない薬の費用と工程。
そして勝手に組み立てて、
勝手に崩れたスケジューリング。
年末年始の義実家が気重い。
自分の母ですら気重い。
何も知らないくせに、
大丈夫だよとか、
考えすぎだよと
人生の先輩たちはここぞとばかりに
楽観的な言葉をかけてくる。
心では分かっている。
ただ…ほっといてほしい。
まだ一度も完走していないのに、
HEART BREAKしてしまいそうだ。