日本再興の祈りを込め、9月30日から自社ショップで新刊販売開始!!
初音の裏殿シリーズ、自社ショップで9月30日より一斉に販売します
初音の裏殿シリーズの第三巻「深慮遠謀」の冊子をはじめ、電子書籍(EPUB)版も、9月30日から「自社ショッフ」で同時発売いたします。株式会社ノーク40周年の記念特別価格(セット販売も格安になっています)を、以下の章に記載いたしました。御確認ください。
「深慮遠謀」の書籍版は、本文642ページ(目次なども含む)で、通常の「中・長編小説」の二冊分ほどあります。
じっくりとお楽しみください。
「絶対矛盾」を内包した、主人公宇良守金吾
「深慮遠謀」初音の裏殿・第三巻 長編歴史時代小説は、従来とはそのフィールドを異にします。神武天皇から続く日本で最も由緒ある皇室の血を引く主人公宇良守金吾が、日本侵攻を図るイギリス、フランス、ロシア、アメリカ、それらにへばりつく、政商、その周りで蠢く日本の下級武士達と対峙する物語です。
神聖な日本国土を夷狄に蹂躙されることを頑なに嫌悪する天皇家の「血が流れている」金吾ですが、この先、日本に侵攻する夷狄と果敢に向き合い、対等に取引をしようと画策する金吾には壮大な意志があるのです。
徳川鎖国時代においても、帝や公家が仕切る「朝廷」は、ひときわ隔絶された空間です。金吾はこの先、帝の守護として、この「絶対矛盾」をどうするのだろうか。今のところ、筆者春吉省吾の頭の中にしか「それ」は存在しません。
天才主人公・宇良守金吾は、我々日本人の「水先案内人」だ
それにしても、この鮮やかな対比は、日本の幕末小説の筋立てでは空前絶後の設定です。このような幕末歴史小説は、戦後80年、拙著「初音の裏殿」が出現するまで全くありません。朝廷、公家の血縁の複雑さに触れると「幕末歴史物語」は、更に難しい物語になってしまうからです。読者が混乱してしまうという(表向きの)理由から、その部分は添え物として、サブ・ストーリーとしてしか扱われてきませんでした。しかし、この部分こそ、とても大事な「物語」の一つです。
主人公宇良守金吾は、その謎解きを手助けしてくれる、我々の「水先案内人」です。
満を持して足許を固め、周囲の者達を魅了して、目標に向かわせる、金吾の行動が一巻から三巻まで丁寧に描かれています。政治、経済、市井のこと、更には吉原や長崎丸山の遊里のことまで、詳細に描かれています。
金吾の具体的な行動は、少しずつ形になっていきます。天才金吾が活躍するこの物語は、混沌とした「今」の日本人への明確な指針なのです。
戦後80年近く、このような小説がようやく生まれたのは、時代の推移でもあります。それは、作家のうぬぼれではありません。時代が求めている「風」のようなものです。作家として、全六巻を書き終えることが私の使命です。神仏の冥護に縋るばかりです。
令和6年(2024年) 9月30日 春吉省吾